Christmas Seed
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やがてゆっくりと
最後の星が天を回り
最初の小鳥が目をさます
使いのものたち
仕えしものたち
みな満足げにため息をつく
幼な子の瞳にやどる
明るさに染められて
タッチング
祈りとともに。
雪景色の森を
明かりのほうへ
とぼとぼ
歩いてゆきました
そこには
気ごころの知れた
人たちが集まって
たき火をかこんで
おりました
何も聞かずに
何も言わずに
たき火のそばに座りました
Merry Christmas
祈りとともに。
明日の夕食を考えていました。
唯一ほめてもらえるエビトマクリームパスタ、 やはり今年最後につくりましょう。
メインは、ル・クルーゼを重石にして カリカリに焼いたチキン。 去年は表面がりんご飴みたいになってました。
そしてなぜか、カブとカニの和風あんかけ煮。 これは初めてなのです。 カニが何とかがんばって、カブのおいしさを 引き出してくれますように。
ケーキはもう冷蔵庫に入ってます。
イブに外へ出ることはまずなくなりましたが、 たいていは友人の家で、アンデルセンみたいに食事を 楽しんでいます。
アンデルセンは家で食事をするよりも、 友人の家でともにすることが多かったと聞きます。 理由は私と同じでしょうね(マ)
ソット・ソット
祈りとともに。
聖なる白
遠くの山に降る雪
地に咲く花
呼び合う白
白、白
スイレン
祈りとともに。
日々は飛び過ぎ、
宇宙の声すら
星々のしじまに消える
クリスマスには
小さなヒミツも
大きな不幸も
すべて
一緒に回るはず
プレシャス
祈りとともに。
足は駆ける
胸に響く
あちらの国から
こちらの国へと
空を超え
オーロラを飛び越えて
もみの木の
てっぺんかすめて
オールラウンド
祈りとともに。
2006年12月19日(火) |
Joy to the world |
Repeat the sounding joy
Repeat the sounding joy
Repeat, repeat the sounding joy
And heaven
and heaven
and nature sing
祈りとともに。
プラネッツ
スオミ
スワミ
スワン
シュワワ。
それはおまじない
人にやさしく
生きていくための
エラー
祈りとともに。
すべては移り
かたちを変えゆく
願うのはいつも
ずっと、ずっと
オラクル
祈りとともに。
安らぎをもとめて
光たゆたう午後を
まどろむ
琥珀をとる場所にも
クリスマスの鈴は
鳴るのだろうか
アンバー
祈りとともに。
彼には終わりのない
仕事が待っている
エントツから
エントツへ
トナカイのそりは空を駆け
サンタは少し心配する
プレゼントを
落とさないように
イグジット
祈りとともに。
のどをうるおす泉、
ふるびた本のページ、
よみがえった薔薇の香気。
そしてほほえみ。
ブランク
祈りとともに。
西の国へと
彼らは旅立ってしまった
夕陽の落ちる国
星の生まれる国
鳥たちの故郷へと
かすかな
ヴェールを残して
サイン
祈りとともに。
空ばかりではなく
地上の
片すみにも
なぐさめのしるしが
見つかるのなら
セッション
祈りとともに。
じっと動かず
そのいきものは
地面にとまっていた
手をさしのべると
軽やかにはばたいて
帰っていったのだけれど
赤いひとみで
こちらを確かに
見定めていたような
サイレンス
祈りとともに。
もしかすると
今日かもしれない
明日かもしれない
今夜かもしれない
希望が
はばたくのは
自由空間
祈りとともに。
ベツレヘムへの途上、 ヨセフの引くロバの背には、 マリアが乗っていました。 マリアは重くありませんでした。 未来のほかに、何ももっていないからです。
「飼葉桶を囲む牛とロバ」より引用 (『海に住む少女』収録/ジュール・シュペルヴィエル著/ 永田千奈訳/光文社古典新訳文庫2006)
祈りとともに。
サンクチュアリ
愛すること 愛されること
ウィッシュ
祈りとともに。
夜ふる雨は
月のなみだ
聖歌の響きにとけそうな
古い情熱を耳にうける、
祈りとともに。
ギビング
氷の海をすすむ客船を想いつつ。
祈りとともに。
フロスティ・ディライト
2006年12月05日(火) |
クリスマスまでの日々 |
待つ、というたのしみ。
次第に冷える空気のなかで、
たいせつなひとたちの顔を浮かべ
贈りものを選び、
計画を立てて、
きらきらとしたものを愛でる。
祈りとともに。
きらきら 忘れじの昼食会
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