あずきの試写室

2005年01月31日(月) 「マーダー・ライド・ショー」

へヴィメタ・ロックのロブ・ゾンビ監督が
奥様を出演させてのホラー快作。
いやー怖さよりも、随所にクラッシュする映像が斬新です。
といっても、1970年代ホラーのオマージュという感じの
仕上がりで、怖さよりサービス旺盛って感じでしょうか。

シド・ヘイグ演じるピエロの化粧のスポールディングや
監督の奥様のシェリ・ムーン(あの高音の笑い声は耳につくなー笑)
も其々個性的な味を出しておりますが。
やっぱり一番のインパクトは、シェリのお母さん役の
カレン・ブラック!!あやしーー。
メイクのせいだけでは絶対ない(笑)インパクトが!
もう出てきただけで、周りの雰囲気が変わりますね。

ちんけなお化け屋敷のような
スポールディングのライドショーは
なかなか面白い味が出ていて、
結構この面で掘り下げて描いたら
また違った面白いホラーが出来るのになあ
なんて勝手に思ってしまいました。

あまりに某一家の関わりにこだわったせいか
なんだか「悪魔のいけにえ」にそっくりに
なってしまったような。むむむ。

怖いというよりも、へヴィメタのミュージックビデオ風
という感じの仕上がりでありましたが、
パート2もあるそうなので、このままあの一家のお話が
続くのでありましょうか。。。

私が一番怖かったのは、スポールディングのお店の前に
置いてある動くピエロ。。怖い。。。(って人でも作品でもないし)



2005年01月17日(月) 「ゼロディ」

「ボーイングフォーコロンバイン」「エレファント」と
コロンバイン高校を題材にした映画が作られてきましたが、
その中でももっともリアルということを
パッケージにうたっている作品。

家庭用ビデオカメラをつかった画像は、
少年二人の事件を起こす当日(ゼロディ)に向けて
日々拳銃をそろえたり。
計画をねったり。
といっても、普段と同じ日常を過ごしているように
みえるので、回りの友達は勿論全く異常を気がつかない
そんな姿を映していきます。
最初とにかく画面がぶれるので
(このぶれ方はブレアウッチを彷彿させる。。。)
ちょっと酔いそうな気分。

正直、何故そこまでいってしまったのか
やはり解らないんだよねー。
勿論、根底にいじめがあったということは
語られるんだけれど。。。
「コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー」を読むまで
学校の日常の中で、どのようなことが日々あったのか
解らなかった。
といっても、勿論本で語られたことのみという訳では
当然ないと思うのですが。

ソニック・ユースの主題曲だけが
耳にいつまでも残る作品でありました。



2005年01月12日(水) 「デビルズ・バックボーン」

「ミミック」のギレルモ・デル・トロ監督
(名前から某俳優を連想で、見かけは某ドキュメンタリー映画を
とった監督を連想)の2001年の作品。
日本公開が去年だったので、来るのに時間が
かかってますねー。
主人公の少年たちは、もう青年になってますね(笑)

とにかく、少年たちの演技がいいです。
舞台はスペインの田舎にある孤児院。
時代はスペイン内戦時代で、ひしひしと
その足音が近づいてきそうな時期。
でも、そんな背景を意識した日常というわけではなく、
新入りとして入ってきたカルロス少年と
すでに院に入っている少年たちとの生活が
描かれていきます。
ふと孤児院物語と油断(笑)していると
少年サンティの幽霊が現れて。

ホラーであるものの、少年の霊がなぜ現れるのか
謎解きもあり、少年の成長物語のようでもあり。
舞台がスペインということもあって
ちょっと「ぼくは怖くない」を思い出したり。
ストーリーもしっかりしていて、
なかなか面白かったです^^
しかし、あのなめくじ大きいなあ(笑)
院の手伝いをしているエドゥアルド・ノリエガが
嫌ですよー(笑)

タイトルにもある、ある描写が問題で
上映が延期になったりもあるのですが、
もっと早く日本で公開してもいいよなー。と
カルロス演じるフェルナンド・ティエルブくんの
今後の成長振りが楽しみです。

後日

「ぼくは怖くない」ってイタリア映画だよ。。。。。。
イタリア映画とスペイン映画の区別が
つかないって。。。
スペイン語がイタリア語に聞こえたなんてことないよね。。。(バカ??)
だって景色も子供も似てたんだもの。
なんて言い訳にもなりません。。反省。。



2005年01月07日(金) 「カンフーハッスル」

「少林サッカー」から3年(もうそんなにたつんですねー)
チャウ・シンチー最新作。
カンフーでいかに面白く作るか。
ある意味ワンパターンになってしまう雰囲気を
いかにシンチー味で払拭しているか。楽しみですねー。
予告観た感じでは、かなり怪しいですが(笑)

いきなりハードな味付け(笑)で始まる
斧頭会の殴りこみ。
全員斧を持ってマイケル・ジャクソンばりに踊るところは
結構お気に入り。
ボスのサムを演じているのは
「少林サッカー」でゴールキーパーをつとめた
チャン・クォックワン。
最初気がつきませんでした。。。

で、のんきに暮らす豚小屋砦(すごいネーミング)
の皆さんと全面対決になるのですが。
この砦の住民がいい味だしてます。
勿論大家夫妻もいいけれど、
とっても怪しい床屋のお兄さんが笑える。

シンチーの役は、最初微妙だったのですが
後から結構かっこよくなります(笑)

正直物語という点でいえば
「少林サッカー」のほうがまとまってるかも(あの雰囲気ですが)
もっと砦の皆さんに活躍して欲しかった。。。希望。
でも、相変わらずのテンションは
勿論健在で、結構ベタなギャグが満載です。
基本的にベタなギャグ好きな私は
変なところで過剰に笑ってしまったりしました。

出演者をカンフー映画のベテランで固めたところが
いかにこの作品に力を入れて
楽しんで作っているか伝わってきますねー。
ここ数年映画界からは遠ざかっていたキャストが
参加して、ある意味お祭り騒ぎのようなにぎやかさ。

とても42才に見えないシンチーがお気に入りの私は、
ヨン様ならぬシン様で日本でもブレークしないかな
なんて思ったりするのですが。
それこそありえねー(失礼)。
勿論新作が出来たら観にいきます!
あ。「喜劇王」も観たい!



2005年01月05日(水) 「舞台よりすてきな生活」

子供嫌いな劇作家ピーターと子供が欲しい妻メラニー
そしてそんな二人の家の隣に引っ越してきたエイミー。
この3人のやり取りが、なんとも言えずいいですね。
ちょっとこまっしゃくれたような少女と
子供に対して最初は戸惑い、接触しないように心がけているような
ピーターが、徐々に心を開いていく姿は
とってもリアル。
また妻のメラニーと同居の痴呆症気味の母をはさんでの
夫婦の会話もなかなかです。

ピーター役のケネス・ブラナーが
おおいそう!こんな感じの劇作家。
なんて感じで、実際監督そのものらしいですが(笑)
ちょこちょこと合間にはさまっているような
劇中劇も味があるものの
やっぱり苦悩しているピーターが
気の毒やら苦笑するやらで、
印象的です。

また妻メラニーほんといいですね。
実生活ではショーン・ペンの奥さんのロビン・ライト・ペンが
演じているのですが、よい意味で気難しい夫を
手の内でころがしているような(笑)

エイミー役のスージーも母役のリン・レッドグレーヴも
主演2人に負けない味わいで、ふふふ。って感じ。
ハリウッド映画の派手な味わいとは対極な、
ごくごく普通の(あ。そうでもないか)
ご近所生活の日々をさりげなく描いてます。
ただエイミーの母に対してはちょっと辛口。
うーん複雑な気持ちもわからないではないけれど。。。

それにしても原題「隣の犬を殺す方法」って物騒ですが、
邦題もちょっと合っているような違うような(笑)



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