あずきの試写室

2003年04月30日(水) 「ハリー・ポッターと秘密の部屋」

賢者の石で、猫から先生に変身するシーンは
よく出来ているなあと感心しましたが。
内容としては、あまりに最後の敵が
あっけなく、ふえこれで終り??と
思った記憶もつい昨日のように
第2弾秘密の部屋です。

秘密の部屋が勿論メインなんだけど
展開は一瞬あれ??賢者の石だっけ??
なんて思ってしまうほどの
バーノンおじさんとダドリーだったり
またもこのシーンがあるのかの
クィディッチのシーカーであったり(笑)
さらに敵も強い様で弱かったり。
わ。さんざんないいようで失礼。
さらに今回は、エントやゴラムも出て来たし(違います)

でも相変わらずなんだけれど
かわいいハーマイオニーや
自分では一番のお気に入りのロンがずっこけていたり
ハリーの奮闘ぶりは、見ていてほのぼのする。
自分が3人と同じ年ぐらいだったら
もっとわくわくしながら
見れるかも知れないと思うと
ああ。この世界はこれでいいのかもしれないと思う。

いろんな魔法を杖で繰り出してくるのは
楽しいし、決して最後は負けないハリーポッターは
ファンタジー界の水戸黄門や寅さんでいいかも
(あ。たとえがベタすぎですか)

まあだからこそ、大人が鑑賞し得る
作品から遠のいていきそうで
残念でもあるのだけれど。。。。




2003年04月28日(月) 「ドリームキャッチャー」

キング作品と初めて出会った時から
ずっとファンいるぞと思ったものの。。。
今回の映画では、その決意が揺らぎそうなほど
後悔しそうな。。。
「映画化された私の作品の中で真に成功した初めての
ホラー・サスペンス」とのコメント。本心ですか!キング!!
でも、「シャイニング」がひどいって言った方だからなあ。。(爆)

実はCMを見た時に、心理的な怖さが押し出された作品かなと
思っていたのですが。全然違うじゃん(笑)
ほんとんどSFの世界だったのですね。

とにかく全体的にまとまってない印象。
なんだかエピソードを詰め込みすぎて
どれも中途半端になってしまったような(ファンなのに酷い言い方ですが)
とくに、事件を納めにやってきているはずの
大佐役モーガン・フリーマンの行動が
全くもって、なんだかで。
そんなことしている暇があったら、きちんと任務をこなせ
なんてつっこみをいれたくなりましたが(笑)

赤い斑点のような波がどんどん広がっていく姿は
おぞましいけれど、
「ボイス」でのおどろおどろしさと
やっぱり対極のような、
からっとしている怖さです。
怖さというより気持ち悪さと言った方がいいかも。

文庫本4冊を2時間15分にまとめようとしたから
こうなってしまったのかわかりませんが。
それにしても4人組の俳優のうち3人が原作が長いから
読まなかったって。。。うーんそんなものなのですか<原作の存在





2003年04月27日(日) 「ボイス」

6644局番の携帯を持つ者は。。。
このところ怒涛の勢いで、作品が上映されている
韓国映画ですが。
今回は、ホラー作品。
日本のホラー映画と同じ系列で
イタリアンホラーやアメリカンホラーとは
一線をことにするなあ<アジアンホラー

現代社会の象徴のような携帯電話により引き起こされる
恐怖の数々ですが、
内容がなんだか古典的。むむむ。

音響や来るぞ来るぞきたーという
怖がらせ方は、遊園地のお化け屋敷の雰囲気に近く。
騙されないぞ!と気合をいれつつ
わぁって、びっくりさせられてしまい
2勝3敗だな(勝ち負けの問題ではありませんが)

主演の女性は勿論のこと
脇役の女性も綺麗な人が多く、
逆に男優はなんだかぱっとしないのは何故。
今回もすっかり女優陣に華があって
影が薄かったです。

CMでも、クローズアップされていた
6歳の少女ウン・ソウちゃんが
熱演していますが。
あまりにCMで怖い顔を見すぎたせいか
普通の状態の顔まで、怖く見えてしまって
差がなく、かえって怖さ半減だったような。。。

パソコンの画面に6644と数字が落ちてくるシーンでは
上映前の予告編「マトリックス」のCMの
これまた数字が落ちてくる画像を連想しちゃいました(笑)

それにしても、監督の以前使っていた
番号を使用したとは、映画以上にびっくり。

「ボイス」
アン・ビョンギ監督
ハ・ジウォン キム・ユミ
2002年
韓国





2003年04月26日(土) 「ラストシーン」

1965年の撮影所と2000年の撮影所が
比較されるように出てくる日本映画のオマージュ的作品。
といっても、味付けはちょっぴりホラー風味が
利いていて、なかなか面白いです。
話の筋としてはとっても好き!
先の展開も読めてしまう、ちょっとベタな話では
あるのですが。

ただ。残念ながら、2000年の撮影所に勤めている人が
なんだかギャグにしようとしたのか
そうじゃないのか
ちょっとふざけすぎで、どうも変。
もう少し真面目にしてもよかったのにな。
特に、ドクター役!や看護婦役
(映画の中で撮っている映画の主演。。ややっこしい)
が、酷すぎるのですが。。。さらに、映画の中の監督!!!
撮影所ってあんななんですかああ<中田監督

怖くない「女優霊」という感じも有りますが、
ところどころ中田監督のホラーセンスが光っている所もあり。
幽霊になって登場する若村真由美さんがとっても綺麗で
これぞ古き良き日本映画を思い出して、お得な気分。

大船撮影所が、閉鎖になる直前一般公開された時に訪れ
とっても印象的だった小道具倉庫やスタジオと
別会社の撮影所ながら、作品の中で再会し、
日本映画の衰退をリアルに感じて、寂しかった。





2003年04月25日(金) 「ディナーラッシュ」

エンゲル係数のやたら高い私は、よくレストランに行くのですが
テーブル席の奥の厨房では、一体どんな状態なのか
この作品をみてよーくわかりました。
たくさんのコックさんがひしめき合い、怒鳴りあい、
手際良く料理をさばいていく姿は、躍動的。

ニューヨークの有名レストランを経営するルイスと
息子の天才シェフウードがおりなす
ほぼたった1夜の物語。
最初は、殺人がらみの出来事があるのですが。

とにかく、ディナーをのんびりいただくという雰囲気とは程遠く。
シェフだけでなく、従業員も動く動く。
お客さんも、勿論テーブルについて口が動く動く。
料理がいつまで待つのかと文句もあれば
美味しいと、うっとりしたり。
厨房に並んでいく料理を見ていると、
ああ。イタリア料理食べたい!!なんて思ってしまう。
映画とタイアップしたレストランにも登場した
オマールエビのタワーは、いったいどこから食べたら良いのか
迷うほど、ゴージャス。食べたい(笑)

レストランの慌ただしさに、ギャングがからんで
接客するオーナー厨房でも客でも大騒ぎ
って感じの映画でした(笑)

天才シェフウード演じるエドアルド・バレリーニが
写真で見たら、かっこ良かったんだけど
映画の中では、厳しくていやな奴だったので
ちょっとがっかり。
でもまだ未見の「ロミオ・マスト・ダイ」見てみようかな。





2003年04月23日(水) 「日曜日が待ち遠しい!」

実は、今まで名前は勿論知っていたし、
作品名も知っていたけれど、見たことが無かったトリュフォー監督作品。
その中でも、とっても印象的なネーミングだったこの作品。
お気に入りのカフェと同じ名前(勿論カフェがこの作品からとっている)で、
じゃあ映画はどんな作品なのかと見てみました。初トリュフォー作品

雇い主が、殺人犯人と思われたことから
秘書の女性が、犯人を探っていきますが。
実は、タイトルから明るい恋愛物を連想していたんですけど、
連続殺人物だったのですね。
といっても、全然暗くないです。
なんか、力が抜けている感じ(笑)
といっても、映像はなかなか凝ったカメラアングルあり、
コミカルなところあり。
私はオープニングから、主人公の後ろをちょこちょこついていく
犬のかわいさから、すっと入っていけました。

主演のファニー・アルダンは監督の最後の恋人と
言われていた人なんですね。
すらっとしていて、颯爽と歩く姿はかっこよいです。
殺人事件なのに、ためらわずどんどん追及していく姿は
頼もしくもあり、ちょっと大丈夫かい!なんて心配したり。
まだ未見の「8人の女たち」を演じる
現在の姿も見てみたいな。

作品自体は1982年制作で、さらにモノクロで撮られているので
ちょっと古い感じもあるのですが
それでも、最後に何故日曜が待ち遠しいのか
わかって、よかった^^

ああ。私もお気に入りの同名のカフェに行ける
日曜日が待ち遠しいなぁ。って別に日曜じゃなくても行けるか(笑)




2003年04月22日(火) 「ボーリング・フォー・コロンバイン」

コロンバイン高校の二人の生徒による、いじめが発端で起こった
無差別殺人。その事件の前に二人が朝6時からしていたのは
ボーリングだった。
マイケル・ムーア監督いわく、マリリン・マンソンの歌を聞いていたから
ライブを禁止するなら、なぜボウリングも禁止しないのか。

銃社会のアメリカと同じに銃が一般に普及していながら、
銃による被害がほとんどないカナダとはどこが違うのか。
デトロイトと対岸にあるカナダの街では、
一年で起きた銃犯罪が、デトロイトから来た人が
起こした一件だけだった。うーん。

この映画を見ると、アメリカがいかに銃犯罪が多いかということから
過去にさかのぼって、アメリカの持つ恐怖から犯罪をおこすという
現実をまざまざと見せ付けられます。
私が普段喜んでみているハリウッドの華やかな世界。
世界に誇れる文化を持つ反面、昔から犯罪に彩られた現実。

隣国カナダでは、普段でも家の鍵をかけたりしないというのには
ただただびっくり。

監督自身全米ライフル協会の終身会員で、
協会会長のチャールトン・ヘストンとのかみ合わない会話は
見ていて、本当に参った。

初めてテレビでデトロイトでアポなし取材に駆け回った
「ロジャー&ミー」を見たときは
監督の姿は、一瞬えっと思うほど、なんだかださく見えてしまったが
いあいあ見かけに騙されてはいけないぞ!と。

この作品でますます、監督の着眼点に真面目に圧倒されたが
映画のインパクトに劣るものの
若い時のほっそりした姿はちょっとびっくり。
服部君の事件も取り上げて欲しかったな。






2003年04月20日(日) 「シカゴ」

とにかく現実と空想の違和感が
これほどない映画もめずらしいというほど
台詞の現実シーンと曲の空想シーンが
上手くつながっていて、
見ていて、わくわくする。

現実は、殺人犯なのに空想の世界では
まるでマドンナのマテリアル・ガールみたいだったり。
看守長のママ・モートンが
いきなりセクシードレスで出てきても
全然変じゃない。
現実と空想の間にはとんでもなくギャップがあるのにね。

リチャード・ギア演じる悪徳弁護士の登場もあるのですが
この映画はとにかく女性陣の演技に拍手。
歌や踊りの吹き替えは一切なく
キャサリン・ゼタ=ジョーンズも
レニー・ゼルウィガーも
とってもパワフルでかっこいい(殺人犯なんだけどね)
あ。でも唯一男性陣でかわいそうすぎて
印象的だったのが
レニーの夫演じるジョン・C・ライリー
本当にとほほな役柄ながら
それだからこその存在感。
ってわりに見終わったあと
「なんかとほほだよねーあのミスターパラフィン」
「え。ミスターセロファンのこと??」
見終わった後もとほほだ。。

いろんな振り付けの中から
やはり囚人の歌も勿論すごいながら
結構気に入ったのが腹話術の歌というのか。
上からリチャード・ギアが紐で操っているのも
手が込んでいます。

キャサリンの吸い込まれそうな瞳と
レニーの「ブリジットジョーンズの日記」とは、
まるで別人のような
ほっそりした肢体を思い出して、
こちらまで現実と空想の世界を実感するのでした。
実際は違和感ありまくり。とほほ。。



2003年04月19日(土) 「バースデイ・ガール」

とにかく主人公演じるベン・チャップリンがとほほ。
やることなすこと、かっこよく決まらず
見ていて、うひゃー情け無さ過ぎるぞ!

インターネットで知り合ったロシア女性と
婚約したことから、どんどん泥沼に。
ロシア女性演じるニコール・キッドマンが
最初空港にやって来たシーンでは
一瞬t.a.t.u??なんて思うほどの
目の回りがぐりぐりメイク。
ロシア女性だからかあ。って違いますね。
ロシア語の指導を、オーストラリアのロシア大使館の
女性に今の若い人が話すロシア語を
教えてもらったと言うだけ有って上手く演じてます。
(なんだか長い説明でした。。)

キッドマン以外
フランスの俳優二人がロシア人を演じていて
なんだか頭が混乱しそうですが。
キッドマンとからむ二人が
ヴァンサン・カッセルとマチュー・カソウィッツと
演技派です。
マチューが「アメリ」の憧れの男性だったとは
気が付きませんでした。
写真集めが趣味ならぬ、ゲーセンが好きなロシア人だったとは(笑)

最初「誘う女」風のサスペンスを連想していたのですが
サスペンスというよりコメディ色が強く
恋愛映画風でもあるのですが
なんだか全体的にばたばたしていて
ええ。それは無理だろ??って感じで
終了してしまうので。
まあお気楽に楽しみましょうーという映画でした。

それにしてもキッドマン。
ほとんどB級と言っても良い作品で
しかもヌードシーンまであって
仕事のより好みをしない方だったのですね。
えらいぞ!



2003年04月18日(金) 「戦場のピアニスト」

ポーランドでは国民的な音楽家ウワディスワフ・シュピルマンの
数奇な運命。
エイドリアン・ブロディが、まるで本人が演じているような
錯覚を抱くほどでした。

幸せな生活から、一挙に戦争に突入し
どんどんユダヤ人が迫害された出来事は
いろいろな映画や本で知ってはいたものの
映像の中で何事でもないように
たんたんと射殺していく姿は
戦争の恐ろしさと共に
人間の存在って一体。。。と考えてしまいました。

あらゆる場面に直面しても
偶然の出会いや出来事によって
切り抜けていく運命。
勿論、話はとても深く暗いのですが
音楽があるという思いが
生き抜く力になっているのだと思うと
ちょっと救われました。

CMでも流れていましたが、廃虚となった
町に佇むシーンは、圧巻。
この死の廃虚にひとり取り残されたらと思うと
想像するだけで心がひりひりします。
さらに映画の中では雪のシーンが多く、
しんしんと雪が降り積もった中で
音を立てずに静かに隠れている状態。
ただでさえ寒々しいのに。。。つらい。。。

シュピルマンとはドイツ語で「楽器を演奏する人」という
意味があるそうですが、代々音楽家の家系だったそうです。
映画を見終わった後、息子さんが現在日本に住んでいるのも
生き残れたからこそ。
結婚して子供も出来て、
そしてそのお子さんが日本に来て、
88歳の天寿を全うする人生を想像して、
より作品がずっしりきたのでした。



2003年04月16日(水) 「過去のない男」

2002年のカンヌ映画祭で、二部門制覇した
アキ・カウリスマキ監督の最新作。
主演女優のカティ・オウティネンの
主演女優賞は嬉しいです^^
「マッチ工場の少女」でとっても印象的だったのですが
今回も一瞬冷たそうな感じで
実は照れ屋な気配りの女性を
自然な演技で演じていました。

最初から音楽の使い方が
なんともいえず個性的。
「チェブラーシカ」のワニが演奏しそうな曲から
はたまた、ロック。
そしてクレイジーケンバンドまで。
一瞬日本語が流れた時は
嘘だろ(笑)と思いました。

音楽に負けずと勿論映画も個性的。
屋内や夜のシーンは
ほんと暗い画面で
一瞬暗い映画だなあと思わせそうな手前で
とぼけていたり。
大笑いではないのですが
くすくす笑いしてしまうセリフの数々。
出てくる人もなんだか
普通の人が少なく、一癖ありそうな人ばかり。
なのに、日本ではほとんど馴染みの無い
俳優ばかりなので、妙にリアル感があったり。
(アキ監督作品ではお馴染みさんですが)

過去ない男の過去を探るというシーンは
ほとんどなく(笑)
いつも前向きで、暮らしは結構きついのに、
決して落ち込んでいないところもいいなあ。
過去のない男を演じたマルック・ペルトロと
カティの恋愛のぎこちなさが、ほのぼのして○。
更に犬のハンニバル(笑)がとってもかわいくて◎
救世軍バンドマネージャーアンニッキ・タハティの
美しい歌声にもびっくり。

出てくる人々のちょっとずつ愛らしいところを
発見して、ふふふなんて思いつつ
見終わった後も、安心^^なんて思える
丁寧なつくりの映画でした。




2003年04月15日(火) 「青の炎」

どうしても頭にあやあやあややややと
あややの歌が渦巻いちゃいそうですが、
想像したよりあややの出番はなく
むしろ二宮くんが想像以上の存在感で
苦悩する高校生をがんばってました。

殺される同居人曾根演じる
山本寛斎さんの演技が
なかなかよくて、
正直もっと登場してほしかった。

高校生で完全犯罪を考える
櫛森(二宮)と同居人の曾根の関係が
わかりやすいのですが
なぜ殺さなければならなかったのかと
どうもピンと来なかった。。
他に道はなかったのだという
説得力がいまひとつかけていた気が。。
すみません。
演技が云々というより
2時間の枠にいかに収めるかということで
しょうがなかったのかも。

とくに、コンビニにやってくる友達が
うーん。出てこなかったらよかったのに(笑)
あ。そうしたら話が進まないんですね。。

と辛口に書いてしまいましたが
見ている間の2時間5分は結構あっという間でした。

舞台が馴染みのある場所だったので
それで、あ。ここは鎌倉学園だーとか
鎌倉高校前だーと
場所チェックしてしまいました。
恐竜博物館は一体何処??と思ったら
あのシーンのために福井まで行っていたのですね。びっくり。

エンドロールが流れる中
隣の席の人も後ろの席の人も
泣いていました。。。
素直に見れない自分に涙。。。




2003年04月14日(月) 「サイレンス」

1998年イラン・フランス・タジキスタン映画
なんだかすごそうですが、
内容はあって無いような映画でした(笑)

盲目の少年コルシッドは、
聴覚が発達していて、奇麗な音楽が聞こえると
その音についていってしまうほど。

自宅の立ち退きを迫られたり、
調律の仕事を遅刻が多いからと注意されたり
といっても悲壮感はあまりなく
淡々としています。

成人男性がほとんど出てこず(最後は登場)
圧倒的に女性が多く、みなさん
色とりどりの服装で、あでやか。
ずらっと並んでパンやら果物を売るシーンは
迫力があるほど。
バスに車掌さん以外全員女性って。
女性専用バスってことなのかな。
水辺のシーンは絵画のように奇麗^^
うっとり(音楽より心に響いちゃった。だめじゃん)

少年コルシッドの心に聞こえている音を
見ている人々が感じとれたら
映画とシンクロできるかも。
ただいい音がしているんだな
って感じで見ていると
え。もう終わり???
なんて肩透かしを食ってしまうかも。
いあ、ほんと
目に見えている世界だけじゃない
そういう奥行きの深さがあるのですね。

主演の少年(実際は少女らしい)の声が
なんだかクレヨンしんちゃんに似ている気がして
奇麗な音楽としんちゃん声が耳に響いて
サイレンスとはほど遠い状態になってしまったのでした。
心が澄んでいない証拠だな。。。しくしく



2003年04月12日(土) 「まぼろし」

タイトルからして、まぼろしが
見えそうですが。
主人公は、突然いなくなった夫が
見えてしまうシーンがあって、
ちょっと先日見た
「スパイダー」の少年時代と現代の自分が
一緒にいるシーンを連想してしまった。

全体的に雰囲気があるのですが
良くも悪くもテンポはスローです。
もしハリウッドでリメイクしたら
この間はないだろうなー
って感じてしまうほど。

主人公の夫が失踪したのかなくなったのか
分らない状態の
蛇の生殺しといった気持ちは
自分の気持ちの折り合いをつけるのが
難しいだろなあと想像して、
切なかった。
ただ有りのままを受け止めるには
勇気がいることだから。

最初の頃出てくる夫の存在が
元々希薄なので、
生々しい感じはゼロ。
逆に夫の母親の存在は、
うひゃーこんな義母さんいやだなああって
叫びたくなるほど(笑)
精気すいとられて
夫が希薄だったのかあ
なんて思わず思ってしまった。

主演のシャーロット・ランプリングは
家の人の若い頃には
憧れの存在だったらしく、
50代になった現代の裸体シーンですら
騒いでいました。いろんな意味で。。。(笑)





2003年04月10日(木) 「スパイダー」

見終わって帰って来て夕刊を読んでいたら
クローネンバーグ監督のコメントが(朝日新聞)
「私は、男を普通の人として描いたつもりだ」
え。そうだったんですか。
私はてっきり精神病の人と思い込んでいたのですが。。
思い込みはいけないなあと
思いつつも、レイフ・ファインズの演技すごすぎです。
小さな声でブツブツ言っている姿も
ちょっと前かがみに歩く姿も
スパイダーになりきっていて、
見ているこちらまで不安な気持をかきたてます。
「レッド・ドラゴン」の犯人と同じ人だとは
思えないほど体つきまで変わってしまうとはおそるべし。

スパイダーというあだなの10歳の少年時代と
大人になった現在のふたりのスパイダーが
同じ画面で映っているのも
全く違和感がないのが不思議。
それは彼の精神世界だからなのか。
それともあの暗いながら計算されつくした
場面のせいなのか。

ネタバレになってしまうので
詳しくは書けないのですが、
スパイダー=蜘蛛の巣から連想される
某場面がなんだかぞくぞくしてしまった。

あれこれ勝手に推理して
自分なりに納得したりしてみたけれど
監督のコメントとはかなりずれていた(笑)
という事自体
監督の意図(糸じゃないですね)したところは
正しかったのかも。
スパイダーの病んだ精神の中では
見る人の角度で全然違ったものになっているのだから。
自分の心の中をそっと覗き込んで
正気と狂気の境ってきっと曖昧なものだと思ったら、
ぞっとした。



2003年04月09日(水) 「完全犯罪クラブ」

天才少年がしくんだ完全なる犯罪。。
って一体どんな犯罪だろうと
小林少年が事件を解決するのを手伝うのじゃなく
起してしまう方?
あ。小林少年じゃなく少年コナンでもいいですが
そんなイメージで見ていたら。。。

少年2人の完全犯罪の話がメインなのか
それとも主演のサンドラ・ブロック演じる殺人課の刑事の
過去にあった事件なのか
こんがらがってしまった。
いえ、決して分かり難い内容ではないのですが
多分メインの話をだんだん脇の話が
食ってしまったという感じで。。。

少年のひとりマイケル・ピットは
ちょっと見、デリカプリオに似てるなんて思ってしまったのですが、
おどおどした雰囲気が似合っているような。
「キス★キス★バン★バン」で少年の心を持っていたババ役の
クリス・ペンが麻薬の売人だったとは(笑)
それなりに見えてしまう所がさすが俳優ですね。

1924年に実際あった事件を元に作られているとのことですが
今から80年前。。昭和いあ大正時代。。。むむむ。
大正浪漫とは程遠いなーって、シカゴですから当たり前です。




2003年04月08日(火) 「13ゴースト」(オリジナル)

ダーク・キャッスルでリメイクされた「13ゴースト」ですが
本作はそのオリジナル版。
1960年製作というので、今から40年以上前。
さすがに年代を感じさせる
白黒画面と音の入れ方、主演女優の驚き方(笑)
内容も別に怖くなく、
出てくる幽霊もなんだか怖いというよりユーモラスだったり。
なんて良い所が無さそう。。失礼
そんな映画をリメイクしてどうするっ
なんて思われちゃいますが。

この映画の面白い点は40年前なのに
監督ウィリアム・キャッスルの発想のユニークさに
あると断言してもいいです。
数々の思考を凝らして
観客を驚かすのを楽しみにしていたという。
とっても個性的な方。

この作品では「イリュージョンー0」という
赤と青のパラフィン紙(見たいな感じ)のメガネを使用。
映画の最初に監督自ら幽霊が見たい人は赤
見たくない人は青を
画面に表示がでたら、メガネをつけてみるという説明が
あるのですが。。なんかアトラクション状態。

勿論今では、目新しいことではないですが
あの時代に考えちゃう所はすごいよなあ。
で、私も赤をつけてみたのですが。。。。
つけてなくても、見えるじゃん(笑)御愛敬ですね。

映画の雰囲気は、ディズニーランドのホーンデッドマンションを連想。
ホーンデッドマンションにミクロキッズのメガネを
装着した感じでしょうか。
しかしこのメガネ、大勢でしている分には抵抗ないけど
自宅でひとりでしていると
情け無い状態この上なしって感じになっちゃうのが寂しいです。

なんだかんだで映画自体よりエド・ウッドを連想しちゃう
ウィリアム・キャッスルに興味を持ってしまったのでした。



2003年04月07日(月) 「SABU〜さぶ〜」

いやー山本周五郎原作「さぶ」って
こういうお話だったのですね。
男の友情物語ということで
何故か勝手に
江戸版「走れメロス」を想像しちゃってました。
飛躍しすぎ。
あとちょっと「モーリス」とか。。困ったものだ。

主演のさぶを妻夫木聡と栄二を藤原竜也と
今人気の二人が固めているのですが
正直逆バージョンはどうだろうと思ったのですが。

なんせ、さぶがめそめそ泣き過ぎでびっくり。
それにしてももっとびっくりだったのが
さぶは一心に栄二の無実を信じているのに
栄二があっさり疑っている事(笑)
うーん。もっとお互い信じあっている
物語かと思っていたんだけど。。。

テレビドラマとして製作された作品を
新たに編集し直した2時間版。
三池監督の今までの作品のような
あくの強さは押さえ目で
見やすい時代劇に仕上がっています。
さらに出演者も沢田研二を始め
個性的な方が出ているのは
楽しかったです。うん。

作品以上に後から驚いたのが
妻夫木くん、ゲーセンのスターオーディションで
デビューしたとは本当にびっくり!
300万人の1人だったとは。
私もそのうちの1人だったので、同期だ(違います)





2003年04月06日(日) 「しあわせの場所」

天津の下町を舞台にした、
ある一家のお話ですが、
主人公の長男の奮闘ぶりが
本当にいいです。

お父さんが事故でなくなった後
この長男が家族のまとめ役なのですが
下に2人弟と2人妹がいるのですが。
名前が大民(長男)以下
長女二民
次男三民
次女四民
次男五民
わかりやすいです(笑)

長女と次男がなかなか良い味を出しています。
で、長男の元にお嫁さんが隣の家から(笑)くるのですが
なんと7人(兄弟5人+母+嫁)住まいになるのに
部屋はふたつ。

あのひろーい中国の地図を思い出すと
驚くほどの住宅事情ですが、
そこを長男の案で切り抜けて、
家族の絆はますます深まり
めでたしめでたし。
という訳にはいかず、
その後もいろいろある人生劇場。

でも、大丈夫この兄がいたら
どんな出来事でも
乗り越えていけるであろう。
と思わせちゃう。

正直、途中までのなんだかコミカルな
雰囲気が良かったのですが
後半以降、話はしめっぽい方向に。
まあコメディじゃないのだからしょうがないのかな。。

長男を演じるファン・コンは地元でも有名な漫才師で
コンビを組んでいるもうひとりは
長男が勤める魔法瓶工場の工場長を演じていて、
ちらっと出てきます。
一体どんな漫才をしているのか。。。ちょっと見てみたい。

現在の中国は一人っ子政策で、この映画のような状況は
無くなってしまうのかと思うと
ちょっと郷愁も感じるのでした。



2003年04月05日(土) 「シリーズ7/ザ・バトルロワイアル」

かなりベタな邦題がついていますが(笑)
つくりはまるで本当のドキュメンタリー番組を
見ているのでは??
なんて錯覚してしまうほど、リアルでびっくり。
脚本・監督のダニエル・ミナハンが
アメリカ・イギリスのテレビ向けドキュメンタリーを
製作していたというだけあっての納得です。

ザ・コンテンターズというテレビ番組は
抽選で選ばれた一般市民の家にいきなり訪ね
拳銃を渡し、6人の市民が1人になるまで
殺し合いをするのを放映するという
超極悪番組。

で、カメラは6人の市民の後ろをカメラ目線で
追っていくのですが、
メインは勝ち抜き(しかも5人殺しを3回して勝利)で
すでに10人も殺害している8ヵ月の妊婦。
彼女の他、女子高生、失業者、ERの看護婦等
登場します。

普段見ているテレビ番組も、
近頃では「サバイバー」等
一般市民が登場して、楽しくというよりは
流れとしては見ていて
嫌な気分になるものが出て来ている現状。
もっともっと究極に嫌な方向に向って
こういう番組に行き着いてしまったら
と考えるとぞっとします。

ドキュメンタリー風なのでより
悪酔いした気分になって、
気分が悪くなりたい人にオススメ。
ってそんな人いるのか。。。
特に15禁表示はなかったのですが
たけし主演の「バトルロワイアル」より
よっぽど15禁にした方がいいかも。



2003年04月04日(金) 番外編「マンマ・ミーア!」

汐留に新しく出来た
電通四季劇場「海」に
見に行ってきました。

シングルマザーと暮らすソフィの夢は、
まだ見ぬ父親とバージンロードを歩く事。
結婚式を控えたソフィは
そのために母親の日記をこっそり
盗み読みし、誰が父親か
確かめようと昔の恋人3人を
式に招待しますが。。。

ソフィと母ドナを始め
出てくる女性陣は
みんな元気でたくましいです。
逆に3人の父親候補の男性や
婚約者等、
すっかり女性陣に
圧倒されているような(笑)
それにしても母
同時期に3人も付き合っていて
誰が父親かわからないってなあ。。
パワフルです。

テンポのよい内容に
ぴったり合うのが
ABBAのヒット曲。
22曲盛り込まれていますが
やはり
「チキチータ」や
「ダンシングクイーン」
「マネーマネー」等
ヒット曲が流れると
心もうきうきしちゃいますねー。
願わくば、英語で聞きなれているので
やはり英語で聞きたかったなー
(でも意味がわからないのでだめかしらん)

衣装もド派手なところも合っていて、
「サタディ・ナイト・フィーバー」を
思い出したりしたら古すぎでしょうか。
最後には一緒に立って歌う人多数。
やっぱりノリがいいのはいいな。

帰って来て、棚の隅に追いやられて
聞いていなかったABBAのCDを出して来たのは
勿論です^^

それにしても世界最高レベルの劇場と謳っている
「海」!!
席の幅が狭すぎーー!!
足を伸ばしたり手を伸ばすと
前の人に座席に思いっきりぶつけます。
さらに、真ん中の席だと
両隣の人が坐ったままだと通れない。。
もう少し余裕を持った幅だったら
世界最高級と認めてもいいかも。
って何様。

あ。今日の舞台では90%以上が女性だったので
男性で行かれる方は、覚悟を(笑)











2003年04月03日(木) 「ジョンQ」

先日日本の医療現場を舞台にした
力作「ブラックジャックによろしく」を読んでいて、
ああ。こんなことがあるのかー。むむむ。
とうなっていた後
昨日は東野圭吾著「手紙」を読んで、
犯罪者家族の背負う出来事の重さに、これまた
むむむと思っていた所。
で、ジョンQです。

難病の息子を救うために、犯してしまう病院占拠。
お金がないと、移植のリストに名前を
乗せる事すら出来ない
医療事情と現実の保険問題。
日本とは同じに考えてはいけないけれど
アメリカの医療事情を
垣間見た気分でもあり。
実際親としては黙っていられない
説得力があるものの。
じゃあ犯罪者になったら
残された家族は
どうなるのか。。って
かなり「手紙」を読んだ後だったので
影響受けちゃってます。。。
って深読みいや深見しすぎ。

ジョンQ演じるデンゼル・ワシントンと対極の立場で、
ある意味悪役と化してしまっている
レイ・リオッタが久々の登場。
おじさんになったなああ。と実感。
それに比べて、脳外科医役のジェームズ・ウッズ。
なんかいつみても年をとってない気がしてびっくりで(笑)
HPを見ていたら、マサチューセッツ工科大学卒業にびっくり×2
アン・ヘッシュにもびっくりでしたが。うん。

内容的に明るい話ではないのですが
娯楽作品に仕上がっているので
後味は悪くないです。
でも、最後の某シーンはあそこまで
映す必要あったのかなあ。
ホラー映画に負けずグロだったのですが。。。

その後、雑誌を見ていたら
映画の最後に出てくる
「For Sasha」
とは誰のことなんだろうと思っていたら。
ニック・カサベテス監督が映画と同じく重い心臓病を持つ
娘さんに捧げたものだったと知り。
ジョンQの心情を改めて、思い起こしてみたのでした。


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