2002年07月30日(火) |
「ムッシュカステラの恋」 |
フランスではとっても評価が高かった作品。 私のイメージの中では、結構笑えてしゃれた作品に 仕上がっているのかと思って見てみました。
で、実は、タイトルが「ムッシュカステラの恋」だったので カステラ氏の恋がほんとど占めているのかと 思っていたら、カステラと周りの皆さんの出来事 って感じでした。
カステラが恋するクララとのやりとりは くすっと笑えるところもあるけれど なんだかやるせない思いがしてしまって。
芸術を知らないカステラのことを みんなでからかうシーンも面白いとは 思えなかったんだなあ。
脚本を主演のカステラ演じるジャン=ピエール・バクリと 作品の中でもなかなか個性的な雰囲気で目立っていた マニー役のアニエス・ジャウイが書かれたと 後から知り驚きました。 アニエスの初監督作でもあるそうです。
アニエス・ジャウイは なかなか色っぽくあっさりしていて 印象的でした。 私の中では、彼女がカステラ慕うクララでも 良かったかも、なんて思ったりもしたのですが。 イメージが違うのかな。
ドラえもんの「どこでもドア」が 実際にあったらいいなあ。 なんて、思っていた子供時代。 「タイムマシン」は SFといえば、浮ぶほど 子供心に憧れていた機械なのですが。 小説も映画も、実際に 読んだことも見たこともなかった私。
今回「タイムマシン」原作者H・G・ウエルズの 曾孫サイモン・ウエルズが監督するとのことで 現在の特撮技術を生かして どんなすごい時間旅行が出来るのかと 全く前評判を聞かず行ってきました。
いやーーーーーー ここまで想像と違う映画は 珍しかった。 うん。。。 SFではあるけれど アドベンチャー色が強く、 まさか未来にああいう展開が待っていようとは。。。
どうも過去を溯るイメージばかりが 頭にあったので 映画では遥か未来。 しかも、そこに存在するのは。
はっきりいって古典的です(笑) 未来なのに、テーマはなんだか よくある感じ。 せっかくの特撮技術も、こういう展開では なんだか、いまひとつに感じてしまう脚本。
曾孫のサイモン・ウエルズは監督としては デビュー作とのことですが 実際は、映画製作スタッフの経歴は 長いとのことなので 映画のことは、いろいろ知り尽くしているはず。 なんだけどなあ。すみません。
オーランド・ジョーンズ演じる ホログラム人格・ボックスは 面白いです。 お気に入り。
ところどころピカッと光るセンスはあるので もっとSFに徹しても 良かったのではないかなあ。 テーマが面白そうなだけに、 ちょっと残念。
2002年07月27日(土) |
「猫の恩返し」「ギブリーズepisode2」 |
去年の「千と千尋」の興奮覚めやらぬといった 感じのジブリでありますが 新作「猫の恩返し」と短編「ギブリーズepisode2」 見に行ってきました。
ジブリ作品はやはり宮崎監督作品の力が 大きいと感じてしまうのですが、 今年の作品も決して良くないというのでは ないのですが、やはり地味なのは否めなかったです。
先に見た「ギブリーズepisode2」はスタジオジブリならぬ ギブリの社員の日常を描いているのですが。。。 正直野中くんと奥ちゃんのキャラクターが 良いと思えなかった。。すみません。。 むしろあの全体の絵柄から浮きまくっていた トシちゃんの方が良かった(笑)
いろんな手法で描かれた映像は なかなか凝っていました。 内容的には、ビデオでも良かったかも。。。難しい。。。
「猫の恩返し」は、先に原作「バロン」を 読んでいたので、ほぼイメージ通り。
柊さんの絵柄は、ほのぼのしていて 良いのですが、大スクリーンの中で動き出すと 本来の良さが失われて、 なんだかぴんとこない絵柄になってしまうのは 何故なのかなあ。
また原作でお気に入りだったゆきちゃんは 映画では、偶然餌を上げて懐いて来た猫になっていたのは 何故??本来の飼い猫ゆきちゃんで良かったのでは。。。
なんて細かいことを気にしちゃいけないですね。
個人的にはこのお話結構好きです。 恩返しというわりは、全然恩返しどころか 迷惑だったりしますが(笑)
池脇千鶴ちゃんの声は、なかなかかわいかった。 主題歌のつじあやのさんの歌声も奇麗で良い感じ。 つじあやのさんって、ラグフェアのメガネの男性に 似ているなあ、なんて思ってしまった。
2002年07月22日(月) |
「トレーニング・デー」 |
デンゼル・ワシントンが珍しく 悪徳警官を演じているとは 見るまで知りませんでした。 どうも善良な人という役柄が 頭にインプットされていたので。
で、新人の警官が麻薬捜査官に なるためのトレーニングを するという日になるはずだったのですが。。
いあ。先生がとんでもなく悪だと 教える授業(というのかな)も 普通の感覚では付いていけない世界。 なので、真面目な警官生活を送る決意の 新人警官には ついていけないのですが。。
たった一日の中の出来事なのに こんなにいろいろあったら 人生変わってしまうよなあ。 なんて思えるほど 盛りだくさん。 この映画を見ていると アメリカって 恐ろしくて近寄りたくないと 思ってしまう。 勿論、怖い面もあれば良い面もあるので 映画の通りではないのですが(当たり前)
実際アメリカに行った時に 「この先の通りには行かないで下さい。 もし間違って入ってしまった時は 回れ右をしてすぐ出て下さい」 なんて添乗員に言われて焦りましたが。 それを思い出してしまった。
ある意味新人警官の成長物語? それとも洗脳されるかいなかの物語? なんてことを考えず のりについていけば良いのかも。
息子役の男の子がとってもかわいいので その子が登場すると 私の目には主役が霞んでしまうのでした。 (映画の筋と全く関係ないですが。。)
2002年07月14日(日) |
「仄暗い水の底から」 |
「リング」で鈴木光司原作+中田秀夫監督作品が ぞくぞくする怖さで、これはこの二人で作るのは 必ず見るぞと決めたのですが。。 この作品も水を使った演出が怖いです。
特に幽霊の存在が子供っていうところが いやだなあ。 サダコも怖かったけれど、 子供のひたひたとくる雰囲気って 普段がかわいい存在なだけに 逆にとんでもなく怖く感じてしまうのです。
母親演じる黒木瞳さんも かわいく強いお母さんを演じていますが ふと必死に走りまわっている姿が 「クーポンクーポン」って姿と だぶってしまったのはまずい(笑)
特に、「リング」でもビデオに写った姿が 怖さを倍増していましたが 今回でもエレベーターの中を監視カメラで 覗いた映像がぞくぞくしました。 こういった画像を使った演出は 上手いですねー。
私は「女優霊」でもぞくぞくきてしまった方なので 結構怖いと思ったのですが 一緒に見ていた家の人は、 「郁子ちゃん版ダイハード」 といって、あまり怖がっていなかった。。
ただ最期のエピソードは入れなくて 良かったんじゃないかなあ。 原作に忠実でも良かったと思うのですが。。
マンションを借りる時は、天井に しみがないか注意しよう。。。
1971年スタンフォード大学で実際行われた 実験を元に作られた、この作品 かなり怖いです。 音響もどんどん追いつめていく雰囲気が出ていて 怖さ倍増。 人間の深層心理を暴いています。 「エス」とは心理学用語で「無意識下の欲求」の もっとも深い部分に位置する言葉だそうです。
囚人と看守に分かれた一般の人々が 段々夫々の役割になりきってしまう姿が 描かれていますが、 一日二日と過ぎていくと 見ているこちらまで 洗脳されたように、 どちらかの役割に感情移入してしまい。 特に主人公の視点で見ていた私は 理不尽な看守をやっつけろ! なんて思えて来てしまうのが 一番怖いです(あ。私が単純だからか)
実際2週間という期間が 危険だということで1週間で終了。 しかも、それ以後この実験は封印されてしまったほど。
2時間弱の上映時間があっという間です。 登場人物も、主人公モーリッツ・ブライプトロイ (「ラン・ローラ・ラン」が印象的でしたねー) 以外、日本でなじみの俳優はひとりも出ていないので よりリアルに感じます。
唯一、難点をいえば、主人公の恋人の出現。 うーん、映画に彩りを添えた方が良いと 思ったのか。。。 かわいいんだけれど、 無理に登場させなくても良かったのでは・・ と思ってしまいました。
それにしても平日なのに、場内は満席でびっくり。
プログラムはレポート用紙風で、 読んでいるととても映画のプログラムと見えないです。 勉強する社会人に見えるかも(無理か)
私の日常って主婦という役割を演じているだけで もしアイドルという役割を演じたら 見事に演じられるのかしらん。 なんて思ったけれど、 それは全く別の話だと思ったのは言うまでもないですね。
新宿駅で50人の女子高生がホームから 集団飛び込み自殺をすることから 始まるという、かなりどぎつい映画。 R15でありますが、 全体的に不気味さとナンセンスさが ミックスされて、怖いというより痛い。。
その後も頻発する自殺が 何故こうも連鎖するのかと 調べていくと行き着く先は。。。。
実は、映画のノベライズを先に 読んでしまっていたのですが 映像で見るとやはり違いますねー。 ノベライズの内容自体も 違っていたし。
デザートというスピード+ゾーン みたいなアイドルの存在が 小説ではカギになっていたのですが 映画の方では、なんだか中途半端な描き方。 しかも人気絶頂のアイドルというわりには ださい服に、踊りもバラバラ。 もう少しどうにかならなかったのでしょうか(笑)
永瀬正敏さんもどうも濱マイクのイメージが 強すぎてしまって、ちょっと元気なさすぎ。 コーモリ演じる嘉門陽子さんは なかなか良かったです。 シーツのような布をかぶせられても キーを間違わずにバシバシ打つシーンは 笑えるけれど、映画のイメージに合ってる(笑)
映画。コミック。小説と 「自殺サークル」のテーマは広がって いるのですが 古谷兎丸さんの「自殺サークル」が 一番面白かった気が。。
でも園子温監督。注目したいです。
あああ 映画の内容よりも 包丁でざくざく手を切る主婦の映像が 頭にやきついてしまったああ。 これぞR15(違うか)
今をさかのぼること30年前のお話。 今ではどこの家庭にも1台はあるといっても 過言ではないVHS。 ではその開発者は一体どんな人だったのかは 勿論のこと、どういう状況で 出来た機械なのか、知らなかったのですが。 この作品を見て、初めて知りました。 或る意味勉強になる映画。
といっても、堅苦しい話ではなく ビクターの横浜工場で働く人々の 涙あり笑いありの企業ドラマであります。
実は、昔我が家にあったのがベータでありましたが (それでも20年ぐらい前) ベータとVHSとの間に そんな戦いがあったとは。 レンタルビデオ店に行くと両方のソフトが あった時代があったなあ なんて遠い目。
西田敏行演じる主人公の加賀谷さんの熱意は 勿論のこと、彼を囲む人々に恵まれたことも 大きく、それは幸せなことだなと実感。
いまやどんどん便利なものが出来て 消費者は、当たり前のように 使っているけれど その影にはたくさんの開発者や営業の方の努力の 賜物なんだなあと見直そうと柄にもなく 思ったのでした。 あ。全然説教くさい映画ではないですよ。
それにしても、松下幸之助の威力恐るべし。
ウッディ・アレンの作品ですが 本当に久し振りに見たなあと 実感する作品。 なんだかずいぶん見ないうちに すっかりおじいさんになってしまっていて びっくり。 ちょっと手塚さんの漫画に出てくる 手塚さん(回りくどい文)に 似ている気が。。。 でももっとやせていますね<ウッディ・アレン
泥棒をするぞと銀行に向けて 穴を掘っていて ただ空き店舗の地下で作業をしていると あやしいから 始めた奥さんの焼くクッキー屋さんが 大繁盛して泥棒をしなくても済んだのは よいけれど。。。という内容を見て すっかりコメディを連想していたのです だいぶ違いました。
最初は笑えるんだけれど あとはなんだか結構ぐちゃぐちゃ(笑) おいしい生活(お金に不自由しない生活でもある)の 果てに待っていたのは ちょー現実であった。 なんて感じです。
思いっきりギャグに流れない所が ひさびさであっても ウッディ・アレン風だなあと思ったりもするのですが ちょっと消化不良気味かな。
奥さんの従姉妹のなんとも言えないとんちんかんぶりが とぼけていて、憎めないです。
2002年07月06日(土) |
「ジーパーズ・クリーパーズ」(辛口) |
このタイトルが曲名だとは見る間で知らなかったわたし。 主人公姉弟を追いかけてくる ○○が好きな曲でした。 わりと曲は呑気だったのですが。 むむむ。
コッポラ製作総指揮+都市伝説 (23年に1度、23日間人々が消える) なんて触れ込みだったので それはもういろいろ想像しちゃいましたよ。 ちょっと今までの ホラー映画とは違った持ち味の 怖い話を期待しちゃったのですが。。 むむむ。
一体どうしちゃったんでしょう。。 って感じ(言い過ぎたらごめんなさい) 都市伝説が全然関係ないんではないの??ってほど 深く語っておらず。 うーん、やっつけ仕事? なんて思ってしまうほどの脚本。とほほ。
ところどころどきっとするところはあるものの 従来のホラー映画を そのまんまなぞってしまいました というイメージがどうしても ぬぐえないのです。
ちょっと「激突」のイメージを期待していたら それとはかなり違うし。 もしかして「エド・ゲイン」を意識してる?? なんて思ったり。でも むむむって見終わった後思ってしまいました。
もう少しどうにかならなかったんでしょうか。。 コッポラ総指揮!
2002年07月04日(木) |
「ノー・マンズ・ランド」 |
戦争映画はいつも人間同士なぜ こんなに殺戮しあわなければならないのか。 空しいと思っていても ハリウッド映画の派手な演出で見ていると 兵士はこんなに家族を愛し人間を愛しているけれど こういう状況だから戦うしかないんだ! なんて段々ヒーロー物を見ている 気分になってきちゃうのが怖かった。うん。
この作品は、派手さ加減ゼロ。 あくまで戦場における人間の心理を 描いていていて、今まで見た戦争映画とは だいぶ違っていた。 監督がボスニア紛争で現地を撮影し その映像が世界的に配信されたということだけれど 実際にその中で感じた世界や経験が 土台となっているからよりリアルなのかもしれない。
メインの登場人物はたったの3人 敵対する兵士二人と 怪我を負って倒れていた下に 地雷を埋め込まれ、身動きが出来なくなってしまった兵士。
ノー・マンズ・ランド(ボスニアとセルビアの中間地帯)に 取り残された3人を取り巻く、其々の軍と国連防護軍そして マスコミ。 中には、ちょっと笑いを誘うシーンもあり 見ていて飽きない演出はさすが。
特にラストは、強い余韻を残し、 見終わった後は暑かったはずなのに なんかぞくぞくした。
映画館の外を出たときの 町の雑踏と、喧騒に包まれた時 ああ平和ってありがたいなあと 全く持ってボキャブラリ貧困さを感じさながらも 心から思ってしまった。
2002年07月03日(水) |
「メイキング・オブ 私立探偵 濱マイク」(長文 現地も行ってきました) |
月曜からスタートした「濱マイク」 全12回で、毎回監督が違うということで 話題になっていますねー。
正直12人のうち、知っている人は 半分ぐらいでしたごめんなさい。 実際、映像は見ていても 監督名を覚えている人って あまりいなかったもので。。
でも今回「メイキング」を見て ああ。この映像って、この監督だったんだ!と 結びついた方もいて、新たな出会い(笑)
第1回放送は、すでに一昨日に流れましたが、 「濱マイク」自体が映画化されていて 今度のドラマ化なので あまり新しいドラマという雰囲気ではなかったかな。
でも、ドラマでもない映画でもないという映像を 狙っているとひとりの監督さんの言葉に ほんとそういう感じ出ているなあと実感。 もっと欲を言えば阿部サダヲさんの出番を 増やして欲しい(笑) って映像と全然関係ないですね。とほほ。
メイキングでは、共演者のインタビューや 撮影風景がイメージフィルムみたいな 雰囲気で流れていて、 本編以外のところでも、「濱マイク」ワールドを 作っているよう。 こだわりが感じられます。
このところずっと鬱陶しい天気が続く 神奈川でありますが 今日はちょっぴり天気もよさそうなので ぶらぶら伊勢佐木町に繰り出して 濱マイクの事務所がある 横浜日劇を見てこようかな。 (ミーハー以外の何者でもない私)
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で、行ってきました(行ったんかぃ!って自己つっこみしちゃいますが)。 いやー電車で行ったら全然遠くなく こんなことなら撮影中知っていたら 連日行ったのに(おいおい)
マイクの事務所がある横浜日劇から 現在発売中の横浜ウォーカーで阿部さんが 写っているお風呂屋さん(現在は閉鎖されてました)の 横の電信柱の同じ場所で写真も撮ってきました←私ってほんとばか さらにそばにあるマイクや仲間の行きつけの喫茶店 マツモトコーヒーの前も通ってきました。
はっきりいって、撮影はかなり以前に終わっているようなので 町は平常(当然)どおりで、 カメラをもってちゃらちゃら(爆)やってくる 私は完璧浮きまくり。 何なのこのひと??って感じで見られちゃいました(涙) さすがに一度行ったらもういいです。 って行ってくる自分って一体。。いつものことながら。。。
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