英国人の彼女 6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。
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2004年05月29日(土) |
ちょっと外務省について書いてみたり。 |
少し前に話題になっていた、某元大使が書いた本を読みました。彼がまだ外務省にいた頃、わたしも大使館で働いていたのですが、まあ、なんというか、人格を疑うような文章があちこちに出てきて呆れました。ノンキャリを見下した言い方とか。実際、キャリアの中にはそういう見方をする人が割といましたけど、たいていの人はそれをはっきり言わないだけの頭の良さくらいは、持ち合わせているんですけどね。まあ、彼の大使時代にも、全公館宛にいろんな電報が送られていて、そのエキセントリックさにびっくりしたものですが・・・。
今は外務省改革とか言ってるのでわかりませんが、少し前まではキャリアで入省すれば、ほぼ確実に大使になれました。でも、やっぱり能力の差というのはあるもので、最後にどこの大使になったかで大体その人の力量がわかってしまうんですよね。事務次官とか、国連大使とか、米国大使だとめっちゃ有能なんやなあ、って感じで、主要な大使館とか代表部の大使だと、けっこう切れ者なんやなあ、とか。ノンキャリでまあまあ大きな国の大使だと、めっちゃ切れるんやなあ、とか。
まあ、考えてみれば当然ですけど。大学時代に勉強がよく出来ただけで、その後、どんなにどんくさくても、40年先までエリートコースを歩み続けるなんて、おかしすぎます。
ダーリン(仮名)の次の赴任地が決まりまして。どことは言えませんが、また日本から直行便のないところです。時差は少し縮まりました。今の最貧国に比べれば、ずっと生活環境はいいところですけれど、それでも途上国です。なんでそんなところばっかり選ぶんだか。ダーリン(仮名)は将来の転職のためにManagement部門を希望しており、めでたくSenior Management Officerとして赴任することになったので、彼のためには喜んでしかるべきなのでしょうけれど・・・。
いったいいつまで遠恋が続くのでしょうか。
外交官と遠恋は、切っても切れない関係なのかもしれませんが(3年ごとに移動し続けるわけですから、一緒に住むという決断をしない限りは自分がどこにいても必ず遠恋です。)、それでもいい加減辛くなってきました。もともとわたしは、遠恋するなら別れた方がマシ、というスタンスですし。
今回は、どうかわたしが働けるような国(英語圏か、アジア諸国で日系企業が多数進出しているようなところ)に決まりますように、と、ほんとに心の底から祈っていたため、落胆もかなり大きいです。ダーリン(仮名)は、海外ポストが決まらなければ待遇の悪いロンドンで働かなければならないので、とにかく国はどこでもいいから、と手当たり次第に希望を出してたみたいですけど。
わたしのことを考えてないことはないのでしょうけれど、そこまで考えているとも思えない。
英語がそれほど通じなくて、日本の企業はほとんど入っていないような国なので、わたしのキャリアのレベルを落とさずに職を見つけることはまず不可能みたいです。で、わたしも全てを投げ打ってダーリン(仮名)と住む!ということが、できるタイプじゃないんですよね。性格的に。不安定な恋愛に賭けるより、自分のキャリアが大事。人より早く出世したいと思っているくらいですから。いくらダーリン(仮名)と一緒に住みたくても、たとえば日本人向けのお土産やさんの店員とか、日本料理店のウェイトレスはできないな、と思います。
でも、あと4年も遠恋はどう考えても無理ですよね。だったら、どうせいつか確実に別れるんだったら、早めのほうがいいのかな、とか考えてみたり。なんか別れ話ばっかりしてる気もしますが、この夏にダーリン(仮名)に会いに行くときに、よく話し合ってみようと思います。
新しいパソコンが来ました。もうガーガーいわないし。すべてのキーがちゃんと動くし。すばらしすぎる。今までのパソコンがひどすぎたんですけど。それでも4年間、某国のひどい環境にも壊れず、よくがんばってくれました。日本から撤退しちゃったけど、ゲートウェイ、いい会社です。
そしてこれで、心置きなく修士論文に没頭できる・・・はずなんですけど、キー配置に慣れなくて、イライラします。しばらくの辛抱だとは思うのですけど、こんな状態で論文なんて書けないよ、と、またしても論文執筆を延期する口実発見。いや、今週こそは、ばっちり書き始める予定ですけれど。 予定・・・。
サンダルを買いました。2年間、日本にいなかったので、季節が変わるごとに靴とか服とか買わなくちゃいけなくて、けっこう大変。最近はお金がなくなってきて、3年前に買ったものや、某国にいたときにヨーロッパで買ったものなどを引っ張り出して着ていたのですけど、サンダルだけはどうしても新しいものが欲しくて。だって、21世紀なのに、手持ちのぶっといヒールのサンダルなんて、履けない。
でもやっぱりお金がないので、チープな靴屋さんでチープなサンダルを、しかも500円引きで買いました。ヌーディな感じのラインストーン付ゴールドのピンヒール10センチのサンダル、6000円なり。こんなに安い靴を買ったのは生まれて初めてです。貧乏って悲しい。
まあ、それなりの値段のする靴に比べると、履き心地は悪いですけど、見た目はチープなりにかわいいし、貧乏時の緊急対策としてはアリかも。お金さえあれば、ちゃんとした靴が欲しいですけど、就職するまでは我慢します。
ところで、ちょっとした発見。6000円の靴、というとむっちゃ安物って感じがしますけど、60ドルの靴、というと別に普通の値段のような気がしませんか?
パソコンが危機的状況です。
ちょっと気を抜くと、「a」が「[a」になります。英語で書くぶんには、ちまちまと[を消していけばいいのですが、日本語だと「ま」と打ちたくても「m[あ」になってしまい、全然変換できません。気合いを入れて、mとaをものすごく力強く素早く打つと、ちゃんと「ま」になったりもしますけれど・・・。
これだけの文章を書くにもすごい手間がかかっています。
なにも、あと1週間で新しいパソコンが届く、という時期に壊れなくてもいいのに。もうすぐ自分が捨てられることを察して、嫌味で壊れたとしか思えません。
昨日は関西旅行中の元同期と、神戸に遊びに行きました。
最初「神戸に行きたい」と言われたときは、えー?神戸ー?なんも見るもんないんちゃうんー、と思ったのですが、意外とものすごく楽しんでしまいました。まずは元町の中華街で昼ご飯。シャビーなお店に入ってしまってやや後悔したのに、めっちゃおいしいし。嬉しくて2人して昼間っからビールとか飲んでしまって、さらにご機嫌に。
ハーバーランドのあたりで行き交うフェリーを見ていると、だんだん乗りたくなってきて、思わず通りかかった切符売り場でチケットを衝動買い。45分でたったの700円です。安いですよねえ。潮風に吹かれ、湾岸の景色を眺めつつビールを飲んで(←また飲んでいる・・・)、気持ちのいい午後を過ごしました。
おしゃれなお店もいっぱいあるし、異人館とか、見るものもいっぱいあって、デートには最適な街だと思いました。最後に神戸に行ったのが高校生の頃だったので、ブラブラ歩く、とか、そういう楽しみがまだわからなかったのでしょう。
ダーリン(仮名)も神戸に行きたがっていたのを、わたしが「神戸行くならもう一日京都観光したほうがいいよー」と止めてしまったのですが、一緒に行ってもよかったな、とちょっと思いました。
二日酔いです・・・。
昨日はかつての同期とご飯を食べに行きました。それがどうして二日酔いになるほど飲む羽目になったのか、よくわかりません。参加者の1人は完全に潰れていましたし。会うのが久しぶりなので、多分嬉しかったのでしょう。
そろそろ修士論文を本格的に書き始めなければなりません。はあ、億劫。書き始めるとおもしろくなるよ、と言うけれど、果たしてそうでしょうか。英語で書いているので書くスピードが考えるスピードに追いつかず、非常にイライラします。
そして、パソコンを衝動買いしました。修論書くなら、いいパソコンがいるかな、と。形から入るタイプの人間なので。早く来ないかしら。
画面見てるとちょっと酔いそうなので、帰ります。乱文にて失礼致します。
夏休みの飛行機を予約しました。マイレージが貯まっていたので、ヨーロッパから某国までは、ビジネスクラスを取ってみました。久しぶりのビジネス。ちょっと嬉しいかも。日本からヨーロッパまでは格安航空券を買って行きますが、ダーリン(仮名)が20万円ほど振り込んでくれるそうなので、夏休みのまっただ中とはいえ、直行便を押さえることができそうです。まあ、こちらはビジネスというわけにはいきませんけれど。
今までいくつかの航空会社でビジネスクラスに乗りましたが、ANAがダントツで良かったです。フラットシートだし(ANAのビジネスの全てがフラットとは限りませんが)、ご飯はレストラン並みに美味しいし。名前で呼ばれるし。冬だったので、ビジネスクラスではブランケットの他にカーディガンが支給されたのですが、お手洗いに立って帰ってきたときに、乗客全員が紺のカーディガンを着ている姿はかなり可愛らしかったです。
最悪だったのは、わたしがいた某国航空会社のビジネスクラス
(わざわざ説明するまでもありませんが。ただ、エコノミーが酷すぎる(ミールは投げつけられるし、座席は最初から壊れていてリクライニングしていたりするし(それをまたFAが怒って離陸の際には背もたれを立てろ!とか言ってくるし。立てられるものなら立ててみろ)、回収したあとの食べ残しが乗ったトレーが通路に散乱していたりするし)ので、ビジネスはそれに比べると天国のようです。ワインも国産ものだけじゃなくて、南アフリカ産を選べたり。)
とルフトハンザ。ルフトのFAにサービス精神はかけらもない、というのは有名ですけれど、ビジネスに乗っても同じだから驚きます。普通にtold offされましたし。離陸から2時間もシートベルトサインが消えないから、トイレに行ってもいい?と聞きに行っただけなのに。
そういえば、初めてビジネスに乗ったときは、ミールの写真を撮ったりしたものです。(今思うとかなり恥ずかしい。)
ダーリン(仮名)によると、ヴァージン航空のアッパークラスにはシャワーがついていて、シャワーを浴びた後には全員おそろいのパジャマを着るそうです。乗ってみたい・・・。
ダーリン(仮名)は週末、郊外の湖へ遠出に行ったようです。
英国大使館の別荘があって、わたしも以前連れて行って貰ったことがあるのですが(この日の日記参照)、かの国で唯一泳げる湖なんですよね。他の湖や川には住血吸虫という寄生虫がいて、手を浸けることも許されません。もちろん地元の人は洗濯とか普通にしてますけど・・・。
で・も。この湖、透明度ゼロ(目の前にかざした手も見えない)。なのに、大きなワニが沢山住んでいて、つまりすぐそこまでワニが来ていても、噛みつかれる寸前まで気がつかないのです。確かに寄生虫はいないかも知れないけれど、果たして「泳げる湖」と言えるのか。湖周辺に別荘を持つイギリス人やアメリカ人は嬉しげに泳いでいますが、彼らは首都の大使館敷地内に大きなプールを持っているんですよ。わざわざ真っ茶色でワニの住む湖で泳ぐ意味がさっぱりわかりません。
出発前のダーリン(仮名)からのメールには「Hope you have a lovely weekend. I will think of you (I am taking down our Japan photos with me).」などと書いてありましたが、わたしは統計と格闘する地味でストレスフルな週末を過ごしました。あーつまんない。
ずいぶんご無沙汰しておりました。ダーリン(仮名)は日本を楽しんだようです。初めて食べた和食も日本酒も、旅館で着た浴衣もいたく気に入って、浴衣などはわざわざ仕立てたほどです。どこにでもある先進国の一つかと思っていたら、こんなにユニークな国だったなんて驚いた、日本人のような民族は世界中どこにもいない、と言っておりました。
京都でレンタカーを借りて、姫路−倉敷−高梁−吹屋−鞆の浦−尾道−津和野−萩−松江と回り、東京へ飛んで2日滞在、その後は電車で木曽の奈良井−妻籠−馬籠とめぐって、京都へ帰ってきました。西日本を旅行するのは、わたしも初めてだったのですが、のんびりしていていいですね。もう日本には古い町並みなどほとんど残っていないのかと思っていたのですが、けっこう保存されているところが多くて驚きました。
いろんなところへ行きましたが、一番のお勧めは岡山県の吹屋です。山間の小さな村で、車でしか行けないのですが、田舎の山道を走っていると不意に目の前にベンガラ色に染まった家が建ち並ぶその光景は圧巻でした。しっとりしたいい旅館がないのだけが残念。一泊して月の光の中をブラブラ歩く価値は十分にあると思うのですけれど。
東京や京都ではそんなことはありませんが、地方でお寿司やさんや小料理屋さんのカウンターに座っていると、隣に居合わせたおじさん達がお酒をおごってくれたり、我々が明日取るべき経路について店中で議論になったり、たぶんダーリン(仮名)が明らかに外国人だからだと思うのですが、なんだか暖かいなあ、日本人っていいなあ、と思いました。ダーリン(仮名)も、店先に商品が無造作に置かれていて、お店の人は奥に引っ込んじゃってて、でも誰もそれを盗んでいかない、という日本の風景に、「イギリスじゃ、こんなの一日で全部なくなってるよ」と感動しておりました。
えっと、実は将来のことや諸々を考えて、ダーリン(仮名)が帰る前日に話し合って、別れることにしたんですよ。で、まあ、それもあってしばらく日記を書く気力もなく、ぼんやりと過ごしていたんですけれど、先週末に電話がかかってきて、やっぱり別れたくない、と。お前どっちやねん、とムカっときましたけど、一瞬考える時間をちょうだい!!と言いそうになりましたけど、考えてもたぶん私が出す結論は同じなので、怒りにまかせてつまんないことを言ってもしょうがないと思い、やり直すことにしました。
確かに将来を考えるといつかは別れるのでは・・・という気がしますけれど、お互い愛し合っていれば、何とかなるのではないでしょうか(希望的観測)。わたしが学校も仕事も辞めてあなたと一緒に住む!というタイプなら、きっと何の問題もなかったのですけれど、どうしても、「え、だって、修士号くらい取っておきたいし」「せっかくいい会社に就職したし」「自分の能力の限界まで試してみたいし」「キャリアをつけて、海外に転職したいし」とか考えてしまうんですよね。今話題の『負け犬の遠吠え』という本を読んでいると、わたしは明らかに「30代、独身、子なし」の負け犬予備軍であると思います。結婚願望が明らかに強いのに、いざとなればいつも仕事を選んでしまう。そもそも3年前にプロポーズされたときに最貧民国勤務を選ばず家庭に入ることを選んでいれば、今頃子供の1人や2人いたかもしれないのに・・・。
とりあえず、次は夏休み2ヶ月丸々使って、最貧国へダーリン(仮名)に会いに行ってきます。最貧国へまた行くこと自体はちょっとうんざり感があるのですが、交通費全額出してくれるというし、隣の国を題材に修士論文を書いているので、まあフィールドワークも兼ねて。ついでにイエメンとか、まだ行ったことのない国に遊びに行ってこようかと思います。修論は大丈夫なのか、とやや不安なのですが、就職すれば2ヶ月も海外旅行するなんてあり得ないので、今のうちに楽しんでくるつもりです。
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