銀河8丁目10番地の日誌

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TOS フラノール雪見怪談  2004年10月22日(金)


「それじゃあ、この方々にボディーガードを頼みましょうか」
「じゃーなロイド。レアバード借りてくぜ」

瀕死のアルテスタを救うために、医者を呼びにフラノールに来た一行。
ランダムなメンバーをボディーガードに選んだ闇医者は、
ゼロスと共にアルテスタの家へと飛んでいきました。
レアバードって何機あるんだろう?
そんな心配、強制進行イベントの前には杞憂です。

「仕方ない。一泊するか」

ロイドたちは、フラノールの宿屋に泊まることになりました。


-----


さて夕刻、ドアをノックする音に、ロイドは振り向きます。

「どうぞ」

部屋に入ってきたのは、コレットでした。

「ロイド、雪が降ってるよ」
「へぇ、雪? ま、フラノールだし・・・テイルズシリーズは雪が大好きだしな」
「えへへ。ね、散歩に行かない?」

ロイドのさりげない毒舌を天然というベールでかわしたコレット。

「散歩?」
「うん」

にこにことコレットが答えを待っています。
ロイド、ふと、ある不自然さに気がつきました。
”音声が入っている”ことです。
通常イベントでは考えられない、ボイス入りの会話。
否、すなわち逆に取れば、ボイスが入るということは、つまり特殊イベント。

これは。
これは、まさか。
ロイドの背後にベタフラッシュが巻き起こります。

「これが噂に聞く、フラノールの雪見イベントか!」
「そうだよー」

フラノール雪見イベント。
それは、数々の攻略サイトで噂される、あの伝説のイベント(言いすぎ)です。
シンフォニアにて用意された、好感度とかいう二次創作系マニアにはたまらないシステムの採用。
その集大成、とも言えるべきが、このフラノール雪見イベントなのです。
今まで蓄積された好感度の高い方から、3人のキャラクターが誘ってくるはず。

「ロイド?」
「あ、ああ。えっと・・・」
「どうしたの? 散歩、行かないの?」

シリーズ最強のヒロイン属性(※プレイヤー談)を持つコレットが、
上目遣い&小首を傾げるヒロイン仕草で、ロイドに迫り寄ります。
ぐらりと世界が1回転ほど回ったロイドでしたが、かろうじて返答できました。

「その・・・ごめん」
「そう? そうだよね・・・アルテスタさんが大変なときに、不謹慎だったよね」

コレットは少し寂しそうに去って行きました。
罪悪感にかられつつも、ロイド、ぶんぶんと首を振ります。

運良く、セーブは数分前にしてあります。
ならば、この目で見ておきたかったのです。
”好感度の高い上から3人”、というヤツを。

しかし、さすがにヒロイン。
ゲーム進行中は好感度の上下なんて考えもしなかった
(最近知ったばかりだったため調整の計画も立てられなかった)
ズボラプレイヤーでしたが、
一番手にやって来たのはヒロイン・コレット嬢でした。
何だかナ○コ様の手の平の上で踊らされているようでもありますが、
少し嬉しいのは確かな、ロイドです。

さて、次は誰だろう?
ロイドが考えるヒマも無く、すぐに扉がノックされます。

「ロイド、いるー?」

次に部屋に入ってきたのは、ロイドの親友・ジーニアスでした。

「何だ、ジーニアスか」
「何だとは失礼だなー。ねぇ雪見しに行こうよ。雪降ってる!」

さすが戦闘参加率がロイド(90%強)に次いで高い80%後半台を誇るキャラクター。
プレイヤーの銀髪愛と魔法愛を一身に受ける、ハーフエルフの魔術使いです。

可愛らしい弟分と雪見なんて、世間の婦女たちをキャーキャー言わせそうですが、
ロイド、とりあえずは首を横に振りました。

「ごめん・・・今、そんな気分じゃなくてさ」
「ええー? もーつまんないなぁ」
「悪いな」

ジーニアスはぶーぶー言いながら、去っていきました。
その後ろ姿も何かちょっと愛らしい、
と、一瞬でも思ってしまったロイド(プレイヤー)は、
軽く犯罪者に片足突っ込んでる気がしてなりません。

はたと我に返って、ロイドは気分を切り替えます。

「さて、と。あと残ってるのって・・・誰だ?」

2人目のジーニアスの誘いを断り、ロイドはひとり黙します。

ゼロスでは無いことは、残念ながら確実です。
「レアバード借りてくぜー」というセリフは、ゼロス以外には考えられません。
他に何人か見えた気がしますが・・・
そんなに重要なイベントでは無いだろうと思って、見過ごしてしまったのです。

「リフィル先生もゼロスと一緒の方にいたっけかなぁ?
 あとは好感度の高そうなのはしいなだけど・・・」

しいなは『くちなわとの決闘』一連のイベントを終わらせているし、
通常戦メンバーにも加えたり、ロイド(プレイヤー)が何かとヒイキしているキャラです。
レアバードで世界中を飛び回って、無駄にスキットを見ている分には、
どのキャラでもおかしくは無いのですが。

「でもゼロスのも、プレセアのイベントも結構見たしなぁ・・・」

可能性の残るキャラクタに、クラトスを忘れてはなりません。
クラトスがここで3人目に訪ねてくれば、
貴重なクラトスルートとかいうやつを、1周目にして拝めるかもしれません。
かつて執念(と愛?)で勝利したクラトスには、
何かと思い入れも強いロイド(プレイヤー)なのです。

都合よくドアをノックする音に、期待は高まります。
3人目。

「ロイド、少しいいか?」

男性の声です。
ロイド、意を決して、振り向きました。


-----


翌朝、医者を連れて行った面々が戻ってきました。

「リフィル先生ッ、ロイドが大変なんです!」
「コレット? 一体、どうしたと言うの?」

リフィルが慌ててコレットに駆け寄ると、
彼女のそばにはツンツン頭の先まで真っ白に燃え尽きた、ロイドの姿がありました。
およそ人では無い効果音がロイドを無常に炭化させつつも、
何やら、ぼそぼそと口を動かしているではありませんか。

「昨日からうわ言みたいに、リーガルさんの名前を・・・」

確かに、よくよく聞いてみると、
放心状態のロイドは「リーガルが・・・何でリーガルが・・・」と繰り返し呟いています。

「昨晩、雪の降る中で立っていたせいで風邪でもひいたのかもしれんな」

しんみりと頷くリーガルです。

そう。フラノールの雪見イベント3人目は、あろうことかリーガルだったのです。
こと彼に関しては好感度もサブイベントも一切考えず、戦闘メンバーにも入らず、
進行上にも最後にパーティーに加わった、リーガルだったのです。
(超失礼です。リーガルファンの皆様、申し訳ありません。)
一体、いつ好感度が上がったというのでしょうか。怪現象です。

「え? リーガルさん、ロイドと雪見・・・してたんですか?」
「うむ」

そして、1人目、2人目の誘いを断ると、3人目とは強制的にイベントが進行されるということに、
リーガルと雪見をしながら、「何でリーガルと雪見してんだ俺?」と、
?を頭上に浮かべていたロイド(プレイヤー)は、そのとき初めて気がついたのです。
あまりの衝撃に、ロイドは翌朝まで高熱にうなされていたのでした。

「ゼロス・・・」
「あ?」

フラフラと、どうやら立ち直ったらしいロイドは、
イベントを進行しながら何か決意したように頷きました。

「信じてるから(雪見イベントを)」

ぐッと親指を立てたロイドは、ゼロスとの謎のアイコンタクト直後、
颯爽とメニュー画面を開きました。


 <<<ただいまロード中>>>


さて、何度目かの翌日。
”フラノールの雪ウサギ”を装備して満足気なロイドの姿が、そこにありました。

「やっぱりイベントはヒロインとに限るよなー♪」
「? うん、そうだねー」

仲睦まじいロイドとコレット。
が、コレットは知りません。
そのイベントに至るまでに、涙の決死戦があったということを。

「ロイド・・・私の立場はどうなるというのだ・・・」
「リーガル。何かその発言、一方通行の愛みたいな・・・(もがッ)」
「それ以上は止めとけ、お子様。このサイトは健全がモットーだ」

せめてしいな、いやゼロスを、と。
どうにかして3人目を別のキャラに出来ないかと、
好感度上下イベントを求めて、レアバードを酷使し各地を飛び回ったロイドでしたが、
結局、好感度の順位が変わることは無かったのです。

「まぁ、何て言うか・・・
 これぞ正真正銘って感じのストーリーで、結果良かったんじゃないかい?」

しいなの言うことも、もっともです。

・・・せっかくなので3人分全てを見た後、
ブツがもらえるという理由で、ヒロイン・コレットとの雪見を選択、
なんてことはロイド(プレイヤー)の心内に一生仕舞われることでしょう。


TOS グミ嫌い獲得の謎  2004年10月21日(木)



―――ジーニアスは『グミは嫌い』の称号を獲得!

フウジ山頂にてVSプロネーマ戦後、
一斉にレベルUPした一行は、そのセリフに、ど肝抜かれました。

「ぐッ・・・グミ嫌いーーー!?」

ロイド(プレイヤー)はあまりの衝撃に、フウジ山岳から転げ落ちそうになります。
グミ嫌い、という称号があることは知っていました。
しかし、アクション操作において超が付く苦手プレイヤーの、
手が届く範囲では無いと思っていたのです。

「グミ嫌いって、アレだよね。一定期間の戦闘中、ずうっとグミを使わない、っていう・・・」
「前作では、結構シビアな称号じゃなかったかしら」

グミ嫌いを獲得したばかりのジーニアス本人、
今回、戦闘メンバーに入っていなかったリフィルさえも、驚くほどです。

テセアラ突入より小1時間。
レベルは微動だにしていません。
まさかボス戦なんて無いだろうと、いつものように余裕ブッこいてセーブしていなかったため、
かろうじてゼロスを回復専門にしての攻撃的メンバーによる、危なっかしいプロネーマ戦。
4回くらい戦闘不能になっていたしいなは、首を傾げました。

「使ってなかったのかい?」
「そういえば・・・ライフボトルは大量に投げてたけど・・・」
「回復はオート頼みだったのではないか?」

いつのまにやらコスチューム・チェンジしたクラトスも背後に、さりげなく会話に加わっています。
そういえば今回、みんながみんな倒れまくったのは、回復役リフィルがメンバーにいなかったためでした。
ザコ戦では、面倒くさいので攻撃4人組で怒涛の進撃、というスタンスなのです。
(これでは、技の使用回数も何もあったもんじゃない。)

「えっと・・・じゃあ、ソードマスターさんのときも、1回目のクラトスさんのときも・・・?」

理論を超えた超現実、愛の力で正気に戻ったばかりのコレットのつぶやきです。
彼女の言うとおり、あれらの激戦でも、グミを使わなかったということになります。
奇跡です。もはや、これは奇跡です。

「しっかし、TOD2の時は称号なんて見向きもしなかったのに。よく取れたねぇ」
「いやぁ・・・これも才能の為せる技、ってゆーか」
「・・・そのセリフ、何かオレ様と被るから止めてくんない?」

穴ぼこだらけの技画面を埋めるため、日夜、TPの無駄使いをし続けてもらっている、ゼロスの言葉です。
割と冷ややかな反応は、最近加わったばかりの仲間だからこそ解る、
ロイド(プレイヤー)操作による戦闘時の、行動の意外さゆえでした。

「戦闘中にメニュー画面なんて開いてないっしょ。オレ様の記憶が正しければ、ライフボトル使うときくらいで」
「あら。ユニゾン・アタックのときも開いてるわよ。毎回、技を設定し直してるみたいだから」

ボタン+十字キーを駆使したU・アタックが出せないロイド(プレイヤー)。
これだと決めた技を、ボタンのみで発動できる欄に、毎回わざわざセットし直しているのです。
それでも、成功確率は実に30%程度。嘆かわしい(byリフィル先生)事態です。

「・・・攻撃するか逃げるかで○ボタン押すのに必死で。メニュー画面開く余裕がなくてな・・・」

恐るべしエターナルビギナーズ・ラック。
戦闘後にはグミを使いまくっていたのですが、それはカウントされなかったようです。

「そっかーグミを使えば、今までの戦いも勝ててたんだ★」

 今更気付くな!

てへッと面白可笑しくウインクしつつ星を飛ばしたロイド(プレイヤー)に、
数々の激戦を死に物狂いで勝ち抜いてきた一行は、殴り倒してやりたいと心底、思ったことでしょう。

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「えッ、アイテム使ったあと硬直すんの!? コマンドに×が付いてるんだけど!」

早速、戦闘中にアップルグミを使ってみたロイド(プレイヤー)。
「それ」なんて掛け声を言ってる間に、ザコ敵たちのタコ殴りに遭ってしまい、
何とグミを使ったのにHPが回復していないという驚愕の事態。

メニュー画面の『アイテム』にはペケが付いたままになっています。

「・・・テイルズシリーズを全作遊んでる人とは思えない発言だね」

アイテムを連続で使えないということも、たった今気付いた(思い出した?)ロイドだったのでした。


風により持久震度3  2004年10月20日(水)


スイマセン、我が家が限界です(あわわ)
築ン十年の木造家屋は、現在通過中の台風によって、軽く震度3並に景気良く揺れてます。
付近で何かが壊れてるような音が響きます。ガラスが割れたようです。
家がグラグラ揺れるたびに「ヒエー」と声を上げますが、特に何もしません(笑)
怖いよう。明日、屋根なくなってたらどうしようか。とりあえず笑うか。

近くの用水路が決壊しまして、床下浸水中(※現在進行形)
そうとは知らず(いや、知ってはいましたが、まだ余裕あるかなと)のんびり風呂に入っていた店主は、
「車、タイヤ半分埋まってる」という爺さんの愉快な一声により、
カラスの行水状態で、車を避難させることに。
用水路の真上に停まってる車なんですね。さながら、河の中に浮いているような状態でした。

同じ状況に陥った、お隣さんの自家用車も一緒に避難。
「大変ですねぇ」と傘も差さずに大雨の中で会話する、ご近所(笑い話)
車壊れんなよ、車検に出したばかりなんだよ!

ところで、店主は158号線が通行止めになると、もうどうしようも無い会社員なんですが。
この調子でなら、明日欠勤しても怒られなさそうだーと呑気に思いながらも、
よく考えたら、その前に家が壊れそうだ。本当に壊れそうだ。
揺れる・・・ちょっと危ないほどに揺れ続けてますよ、家が。
頑張れ、築ン十年木造家屋! まだ壊れるには早いぞ!

えッ、避難勧告? ・・・車は避難させました。


TOS 打倒クラトス  2004年10月19日(火)


「さよなら・・・」
「コレットーーー!」

感動的なシーンでしたが、さすがに、飽きました。
迫真の演技を続けるロイドを前にして、そんなことは言えない後ろの3人。

ロイド一行、救いの搭に乗り込むこと実に4度。
そう、4度目の同イベントなのです。
とは言え、仕方が無いのです。
ロイド一行はクラトスに敗れて以来、ハイマ山麓に沈む夕日に雪辱を誓い、
彼を倒すべく如何な方法を模索しつつ(※レベル上げ)、幾時間。
3度目の正直ならぬ、4度目の正直と相成ったのです。

「くくく・・・これで私は、四大天使の空位に納まるのだ!」

当然、レミエルのセリフも4度目です。

「あのさぁ、早くクラトスと戦いたいんだけど」
「・・・・・」

だいぶおざなりにされているボスですが、イベントを飛ばすなんて事は、
神(製作者)か悪魔(違法機械)にしか出来ないことでしょう。

「もはや貴様らに用は無い!」

途端に威圧的な口調になるレミエルに、ロイド一行も負けじと言い返します。

「こっちも、中ボスには用は無いんだよ!」

実に屈辱的な中ボス発言の後、ロイドたちは武器を手にしました。
打倒クラトスを合言葉に、血の滲むような修練を重ねた一行にとって、
もはやVSレミエルは前哨戦、否、彼らの視界にはザコとしか映りません。

「みんな、TP節約しろよ! ユニゾン・アタックも温存するからな!」
「貴様ら・・・せめてボスとして扱え、ボスとして!」

それは、プレイヤー・ロイドにとって、通常レベル上げ仕様のザコ相手にすら劣る作戦でした。
これに業を煮やしたか、「私に近づくな!」攻撃を連発するレミエルに、
前線キャラとなっているしいなが、不意をつかれて戦闘不能になってしまいました。

「あーッ! ライフボトル節約してんのに・・・何てことするんだ、この中ボスめ!」
「中ボス!?」

そんな低レベルなやり取りがあったかは定かではありませんが、
ロイドたちが、まずレミエルに本腰でかかっていないのは、一目瞭然でした。
あくまで前哨戦だったのです。
温存するとぬかしていたはずのライフボトルをぽんぽん投げまくり、倒れては復活するロイド(と、しいな)。
それでも、作戦は『節約しろ』のままなのでした。
ジーニアスの覚えたてアドプレッシャーに繋ぐMAX29Hitが、勝負を決めます。

「ば・・・バカな・・・!」

結局、『節約しろ』作戦でレミエルに勝ち越すロイド一行。
しかし、そこに勝利の余韻はありません。
次こそが本戦なのですから。

「クラトス! 今度こそお前を倒す!」

しいな特製☆7魚鍋を囲む一行の背後に、今か今かと出番を待つクラトスがいるのです。

「ふ・・・お前に私が倒せ」
「ユニゾン・アタック、GO!」

開始直後のユニゾン・アタックが、サンダーブレード詠唱中のクラトスを捉えます。
最近になって、ようやくU・アタック(複合付き)が出せるようになったというのはヒミツです。

一連の戦闘アクションが終了、ある意味、ここからが真の戦いとなるのでしょう。
クラトスが剣を振り上げて、ロイドに今まさに襲い掛かろうとした、そのときです。

「閃空烈・・・」
「裂空斬!」

くるりんぱ。
クラトスの頭の上を回転しながら飛び過ぎるロイド。

「グレイブ・・・」
「裂空斬!!」

くるりんぱ。
グレイブの岩山を跳び箱のように跳び越えるロイド。
勝ってくるぞと勇ましく接近しては、危なくなったらすたこら逃げるロイド。(FEのテーマより)

「裂空ー斬!!」
「おい、ちょっと待て! 何だその戦法は!?」
「れっくーざーん!!!」

追いすがるクラトス、詠唱中のクラトス、クラトスの魔法の効果範囲、
ありとあらゆる攻撃を、裂空斬のみで封じ逃げるロイド(プレイヤー)。

これぞ、対クラトス戦のためにアクション苦手プレイヤーが編み出した最終戦法、
その名も『回転ドライブまたきてアタック』!
さながらバカの一つ覚えのごとく『裂空斬』を連発するのです。

とにかく、閃空烈破から逃げ回ることで手一杯なロイド(プレイヤー)の代わりに、
しいな、ジーニアスが地味に、しかし着実にHPを削っていきます。
アクション操作を誤ったロイドや、接近するしいなにグレイブが決まる度、
戦闘不能に陥りつつも、ライフボトルを惜しみなく投げ与えると、
リフィル先生のナースが都合よく発動、味方を回復してくれるというギリギリの輪廻です。

「契約者の名において命ず・・・出でよ!」

そのうちオーバードライブした、しいなの召喚(シルフ)も勝手に成功。
上手い具合に、3連撃がクラトスに命中します。
残りHP2500、ここはお気に入りの虎牙破斬コンボでとどめを・・・!

「はッ!? 技が出ない、何故だ!?」
「・・・ロイド、頭にTPXXって出てるよ」
「えーこんなときにTP切れ!?」

しかし、油断すると即死しかねない状況下、形振り構っていられません。
ガード最中にも関わらず、クラトスをここぞとばかりにタコ殴り。
さすがにテクニカルスマッシュとは行きませんでしたが、
―――それでも、ついにクラトスは膝を付いたのです。

「何故だクラトス・・・お前の強さは、こんなものじゃないはずだ!」
「ぐッ・・・」

過去3度の戦闘後とは、逆位置に立っているロイドとクラトス。
これを拝むためだけに粘ったのでしょうアクション苦手プレイヤーの、ど根性と執念の勝利でした。

「R3ボタンの場所すら分からなかったお前が、U・アタック(複合)を使うとは・・・強くなったな、ロイド」
「この日のためにパラライチェックも4人分、用意した!」

12000Gの出費でした。

「とどめだ!」

放った決めセリフの瞬間。
割って入ってくる、真の強敵の登場でした。

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「まぁ・・・ユグドラシルに勝とうって気は起こらないね」

シルヴァラント・ベースで目を覚ましたロイドに、しいなが肩をすくめます。

ユグドラシルとの戦闘に突入したのは、実は2度目ではあったのですが、
初戦では何やら良く分からないままに倒れてしまったので、虫眼鏡も使えませんでした。
2度目となる今回、せっかくなのでスペクタクルズを使ってみたのです。
HPだけならともかく、問題はジャッジメント。この時点で1000を超えるダメージを一撃で与えられては・・・お手上げです。
そこまでやりこむプレイヤーでは無いロイド。
イベントボスと割り切って、あっさりと倒されたのでした。

「まーラスボスっぽいし・・・いつかリベンジ出来るだろ?」
「いい加減、本筋のストーリーも進めましょうね」

溜め息吐いた先生の、正論でした。

「そんなこと言うと・・・またレベル上げ、しばらくしなさそうだよね」

ジーニアスの予言は、この後ずばり的中します。嵐と竜巻の如くストーリーを進めるのです。
レベル上げのために実に数時間費やしたハイマ周辺に、ついに別れを告げたのですから。

「で、EXジェムLV3、誰が装備する?」

クラトスの戦利品を惜しみなく活用する、ロイド一行の姿が、そこにありました。


TOS わたし負けましたわ  2004年10月18日(月)


「それでは、あなたがたの力を、試させて頂きます」

一斉に飛び来るシルフ3姉妹。
しいなとの契約のため、ロイドたちは戦闘に突入しました。
しかして、数分後。
事態はあっけなく、終わりを告げるのです。

「・・・負けた」

ロイドはがくりと、膝をつきました。
偶然にもかち合ってしまったボスなら、まだ負けも言い訳は付くでしょう。
しかし今回は、違います。こちらは準備万端・用意万全の状態での、作戦は”一気に行くぜ”。
ボス戦仕様での、満を持してのボス戦。
にも関わらず、完敗。

「まだまだのようですね」
「出直してくれば〜?」

シルフ三姉妹にケチョンケチョンに言いのされ、返す言葉も無いロイド。
一行、ソードマスター以来の敗戦という敗戦でした。

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「強いねーシルフ」

敗北したロイドたちはあっさりと見切りを付け、風の神殿(実際はパラ何とか王朝の遺跡とか言う名前なのですが、
プレイヤーの頭は覚えることができませんでした)を引き返していました。

「あれは・・・今は無理っぽいなぁ」

同じ敗北であっても、勝てそうかそうでないかの判断くらいは付くロイド(プレイヤー)です。
シルフ3姉妹は、3姉妹と名のつくだけあって、3匹で一斉にかかってきます。
誰か1匹を先に倒せば良い、という基礎戦法は既に初戦で試してしまっていました。
何であろうと、結果は、完全敗北。
つまり、何度も挑戦し直して勝てる相手では無い、と判断したのです。

「ってことは、先にイフリートだな」
「イフリート・・・って、トリエットだよね? どうやって戻るのさ」

試しにパルマコスタへ行ってみましたが、誰に聞いても、船は出してくれません。

「ルインを廻って、さらに進めば陸伝いに帰れそうだけれど・・・」
「陸伝い」

ロイド、イヤな思い出(第2回参照)が、脳裏を過ります。
しかし、今回はロングモードが使えるということを、今更に気付いて驚きます。

「で、イズールドに寄って補給、オサ山道、砂漠越え」
「長い道のりね・・」

リフィル先生は長ーい溜め息を吐きました。
第2回に比べれば、キャラクタたちのレベルも、プレイヤーのレベルも格段に上がってはいることでしょう。
しかし時間の浪費は確実です。

「でも、しいなのことを考えると取ってあげたい気もするしなー」
「ロイド、あんた・・・」

ほんのり顔を赤らめるしいなです。
が、

「だって弱いし」
「炸力符」

刹那、炸力符で吹っ飛んだロイドを無視し、一行は作戦会議を再開します。

「そもそも、しいなの契約って今やんなくても良い気がするんだよね」
「イベント的にも、時期的にも、ね」
「シルフのことなんて、この時点で誰も口にしてないもんねぇ」

光の精霊アスカの怪情報を教えてくれた、ノヴァさんの例があります。
つまり、おそらく冒険を進めていく過程で、”精霊集め”という行程がどこかに含まれているのでしょう。
(プレイヤーは、現時点でこの先のストーリー展開を知りません。)

「あれ?・・・でも、そう考えると、イフリートだって条件は同じだよね?」

コレット嬢、痛いところに気が付きました。
シルフと時を同じく、イフリートと契約しろ、なんてイベントはこの時点で起こり得るはずもありません。
何しろ、今更トリエットまで逆走する時間のロス。
現在位置的に近いシルフ(風の神殿)と違って、明らかにストーリー本筋を逸脱する行為です。
ロイドはあさっての方角を見て、ぽつりとつぶやきました。

「だってほら、シルフって・・・3匹いるじゃん」
「うん」
「イフリートなら1匹かもしれないじゃん」
「・・・ふーん」

一行(ロイド除く)は、冷めた目線を送ります。
1匹ならばタコ殴り。
アクション苦手プレイヤーによる、どちらが悪役だか分からない戦術により、かろうじて成り立つ勝利です。

「分かってくれ、みんな、しいなのためなんだ!」

こんなところで唐突に告白したところで、イフリートを取る必要は皆無です。
ロイド(プレイヤー)、どうも、しいなに甘いのです。

「よーし、みんな! トリエット目指して長旅にしゅっぱーつ!」
「おー!」

元気に拳を振り上げてくれたのは、天然コレット嬢だけでした。

後になって(というのはごく近い未来なのですが)、
ロイド一行は空を飛べる便利な乗り物をあっさりと入手し、
しかもトリエット遺跡近辺に、イベントで再びやって来ることになろうとは、この時点では露も知らず。

彼らが全行程を終えたのは実に4時間後のことでした。


TOS スミマセン、一晩の寝床を・・・  2004年10月17日(日)


料理の食材が尽きてしまいました。
グミも残り1個2個。TPもあとわずかです。

「で、イズールドは・・・どっちだっけ」

調子に乗ってフィールドを散策していたら、現在地が分からない上に、帰り道も分からないと来ました。
究極の3Dバカ、ここに再来です。
ファーストエイドのため優先的にTPを回復してもらって、ちょっと元気な先生は、怒り心頭です。

「地図を見なさい、地図を!」
「見てるよッ! イズールドは東だろ!?」
「ちがーう、西だよッ! 2つ目の橋見えた時点でおかしいと思いなよ!」

一方、ケンダマで前線を張るジニは、そろそろ限界です。
彼の言う通り、イズールドから海岸沿いすぐの1つ目の橋、
・・・とは明らかに風景の違う、2つ目の橋まで来てしまったのです。
アレを超えたら、何だかもっとヤバイことになりそうで。
恐ろしさのあまり、一行はメニュー画面を開いたまま、対策会議中なのです。

「このままセーブして・・・ちょっと進んで、またセーブってのはどうかな?」

神子さま(コレット)が提言したのは、テイルズ他RPGにおける、究極にして最期の選択です。
フィールドにおいて、敵にエンカウントしたらリセット、セーブ&ロードのリフレイン。

「RPGプレイヤーとして、それだけは避けたいよなぁ」
「しかし・・・この状況で、形振かまってはいられんだろう」

放っておいても何故かピンピンしているクラトス。
いっそオートの方がダメージが少ないんではと、セミオートのプレイヤー・ロイドはかなり不安になってきます。

「うーん、じゃあ。とりあえず、この辺りの道標の石碑を探しに・・・」
「お前人の話、聞いてるか?」
「だって、手ぶらで戻るのも勿体無いしさー」
「・・・・・」

ある種、全滅を覚悟したロイドの指揮下。そんな絶対絶命状況。
神子さま御一行の進行方向に、ぽつんと、どこかで見たことあるような丸っこい幌が現れました。

「あれって、ダンジョンか何か?」
「ちがうよー。確か・・・”ノヴァの竜車”!」

助かった!
一行は心の中でのガッツポーズを、見事な揃い節で決めました。
ノヴァさんの竜車にはイセリア周辺でタダで回復させてもらった、ありがたい思い出があるのです。
タダより安いものは無い、ってゆか今なら1000G出しても泊まりたい、そんな状況です。
およそ1時間ぶりに見る街やダンジョンのテロップ(”ノヴァの竜車”のタイトル)。
一抹の懐かしさを感じながら、一行は竜車へと近づきました。

-----

「まあ、あなたちは・・・」

竜車の近くには、かつてイセリア近辺で出会った女性に加えて、さらに2、3人が群れていました。
てっきり、このおばさんがノヴァさんだとばかり思っていた二人。
ノヴァさんは男の人で、彼女は奥さん。しかも御家族で旅をしていたと知りました。

「その節はお世話になりました」
「いいえ、困ったときはお互い様だものね」

奥さんは優しく微笑みました。
まさしく、その”困った時”とやらである一行にとっては、女神マーテル様のようです。

「・・・あのー、それで、ものは相談なんですけど・・・」

一晩、泊めて下さい。
ロイドのその言葉が音となる前に、ノヴァさんたちはイベント情報を次々と口にし出したのです。

「そういえば、以前オサ山道で光る鳥を見たなぁ」
「あれはリンカの実が鳴る、風の強い日だった」
「光の精霊アスカ? 関係あるかは分からないけれど」

アスカって。
明らかに時期尚早な雰囲気漂うヒントに、ロイドは冷や汗が滴るのを止められません。
リフィル先生がいやに冷静に情報を整理している光景は明らかに異様です。
耐えろ、オレ!
内心葛藤させつつ、イベント会話終了。
意を決して、ロイドはもう1度話しかけました。

「ん? 光る鳥のメモを見たいのかい?」
「あの、いえ、そうではなくてですね」
「光る鳥のメモを見たいのかい?」
「いえ、じゃ無くて、せめて回復を」
「光る鳥のメモを見たいのかい?」
「・・・あの」
「光る鳥のメモを・・・」(エンドレス)

何度出入りして聞き直しても、ノヴァさんご家族が泊めてくれることはありませんでした。
ちょっと人間不信になりかけるロイド。
夕日(この場合フィールド)に向かって、がむしゃらに走り出そうとするロイド。
ふと、思い出したように立ち止まるロイド。

「なぁ・・・ライフボトルは、まだストックあったよな?」
「え、あるよ? 幸いグミよりもいっぱい残ってるし・・・ってロイド、まさか!?」

青ざめるジーニアスの予感は、イヤな時にだけ的中します。

「大丈夫だ、死んでも復活させてやるぞ! ”岩”さえ見つかれば、万事解決!」
「・・・・・」

旅止めて、帰りたいかも。
コレットは、少しイセリアが恋しくなりました。

さて数分後。
用心深く進んで、偶然にも道標の石碑を発見した一行は、
ノイシュの多大な尽力で、敵という敵から逃げ回り、無事イズールドへと帰還したのでした。
そして現在、揺れる船上。
海の向こうパルマコスタへと向かって船は安全に航海を続けています。

「何て言うかね・・・」
「ああ。ストーリーに逆らうような真似は、するもんじゃないんだな・・・」

ロイド一行は遠い目で、水平線を眺めていました。

―――おしまい


オサ山道から、フラフラと散策のために橋の近辺に寄ったら、
とっても強い敵とエンカウントして危うく全滅しかける。
橋を超えなきゃ大丈夫だと思ってたのに・・・(移動するんですよ敵も)

ソードマスターには2、3回負けました。おのれ、ゾロ目のHPめ!(いえ特に意味は)
とっとと先に進んでも良かったのですが、もうちょいで勝てそうだったので、とりあえずレベル上げを敢行。
橋の向こう側で。
チャレンジャーな割に技術が伴わないプレイヤー(そこ禁句)
ノヴァの竜車発見。だから、アスカはどうでも良いから、か、回復を・・・(※SS参照)
攻略後、ボルトマンルートの存在を知りました。色んな意味でギリギリだ。

無事、レベル15前後で、オサ山道(鉱山跡)のソードマスターを撃破。
ロイドを盾に、後方が魔法を連発。ロイド幾度も倒れるも復活させ、そして再び盾。
ユニゾン・アタックはまだ1度も出してません。まずR3ボタンからしてつまずきましたし。失敗するし。

船に乗ったら大王イカっぽい魔物とかに襲われるもんだと思って、
バッチリ準備してたのに何も起こりませんでした(RPGのやりすぎ)

しいなさんは意外と早く仲間になるのかな?


TOS 身近な人物が犯人なのは火サスの常套手段でしょう  2004年10月09日(土)


―――リフィル先生のファンは注意。

「くくく・・・これがエクスフィア」

不敵に笑うリフィル(23才・女教師)の殺気立った声を、ロイドは扉越しに盗み聞いてしまいました。
セリフだけ文字に起こしたら(上記)、何だか邪悪な魔法使いのようではありませんか。
今すぐ蹴破って何事か問い詰めてやりたい気分ですが、
同じ部屋に、弟分のジーニアスが爆睡しているかと思うとままなりません。
どうしましょう。
テイルズシリーズかつて無いパターンです。

「まさか・・・先生が黒幕・・・!?」

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 「フフ。これで、封印も残りあと一つ」
 「・・・あの女には気をつけろ」
  
 「リフィル先生・・・本当に、先生が・・・」
 「ばれてしまったのね・・・でも、もう手遅れよ」
 「待ってくれ、先生!」

 「ロイド! 姉さんは操られてるだけなんだ!」
 「くそッ、どうしたら・・・」

 「ごめんなさいね・・・あなたたちを巻き込んで」
 「先生! 正気に戻ったんだな!?」
 「さようなら・・・」
 「・・・先生? 先生ーーーッ!!」
    〜BGM・エンディングテーマ『悲しみのセレナーデ』

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「・・・はッ!」

ロイドは行き着いた妄想の果てに、我に返ります。
あるサスペンスドラマの展開を垣間見たような気がしました。
※この番組はフィクションです。

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「素晴らしい! こんな遺跡が残っているなんて!」

翌朝、トリエット砂漠。
ボロっちい建物の慣れの果て(失礼、遺跡)を前に、高笑いするリフィルがいました。
一同はただ呆然と突っ立って、彼女を眺めています。

単なるマニアか。
そんな中、ロイドだけは、少しほっとしたのは言うまでもありません。

-----おしまい


シンフォニア(PS2)始めました。
最近めっきりゲームやってなかったので、感覚が衰えてます。(えッ、元から無かったって?)

相変わらずアクション操作の苦手なへっぽこプレイヤーのせいで、
GRADEがさっぱり溜まらないのです。もう諦めてます。

脈略無いですが。帰宅して、わーい続き遊ぼうっと、ふと居間を見たら、
親父がTOSを遊んでたときは笑撃でした。ツッコミたくなりました。
そして何故か、戦闘終了後のGRADEが異様に高い(テイルズ初心者にも関わらず)。
普通に1.00前後の数値をバンバン出す親父。な、何故だ・・・!
序盤(砂漠前)なのに、海越えた店主とレベルが同じってどういうことだ・・・!
そうか、こっちのレベルが低いのか!(気付いた)


パト / 宇宙書店

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