short story


2006年01月25日(水)


「ある再現」






どれだけ上手に再現しても
真実には叶わない。

対象を考える時に
もっとも根本となることは
ある時間に
ある空間に
そこに対象が存在する。
ということ。
それが全ての物事を真実にする。


今回の場合、
その「ある」というのは
「私の側」や「あなたの側」
に置き換えられ
そしてその真実には
どんな出来事も叶わない。




2006年01月23日(月)


「始まらざるを得ないもの」






可能性という一瞬があって
それは他でもない
何かの始まりだ。
その一瞬にも色々とあり
色々と僕らは
始まらざるを得ないものを
始めてきた。

見失ってはいけないものは
なぜ始まるか。
どう始まるか。
いつ。
どこで。
誰と。
どうやって。

そういう風に
始めれば
終わりもまた
納得がいく気がする。

恋をしたとき人は
気がつけば始まってた。なんて言うから
例えば終わってしまっても
きっと納得なんてできない。




2006年01月05日(木)


「引力の罠」







天に向かって立つ
私たちの美しさは
普遍の概念から成り立ち
結果を引き起こす根本的原因には
なかなか気がつかない。
気が付けない。

ある物の本質とは
外見や、感触や、反応ではなく
もっと時間を遡り
もっと凝縮された空間で
ひっそりと佇んでいて
多分、そこに辿り着いた者だけが
様々な引力から解き放たれ
自由に愛するということを可能にするのだ。



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日記才人