「霧の中」
僕の意識から消え去ったものはその愛しさを乗せて新しい苦しみを置いていく。一人の夜の寂しさなどなんということはなく一人の朝の寒さなどどうということはない。それよりもきっと笑っていられる時間のその瞬間こそに僕は孤独を感じている。まだ見ない。もう見ないかもしれない。