引っ越しには、まず 布団袋が必要となる。
一度ホームセンターまで買いに行って、待てよ、 古いやつなら 家の押し入れにあるぞ、と思い返した。
次女の単身引っ越しに追われたここ数日。
2階の押し入れで、古い布団袋を 引っ張り出したら、6年前に死んだ猫の毛がついていた。
今いる3匹ではない 別の毛だ。 時々押し入れのこの場所で、寝ていたのだろうか。
動物嫌い、清潔派の方は、気持ち悪いと思われるだろうが 拾い集めて、ブチの毛の感触をしんみり思い出した。
そうだね、昇天したのは、6年前のこの日、3月30日だった。
頭が良く、叱れば理解し、学習し 呼べば返事する本当にいい猫だった。
人間で言えば 7回忌だから、向こうも会いたくなったのだろう。
しかし布団袋に、古いシミがあり、 それはどうもブチの古いオシッコ跡のようだった。
事実、2階に広げたその布団袋に、数時間後、現役猫のシジミがオシッコを していた。 おいおい。
もういない猫にライバル意識持ったってしょうがないよ、 シジミは 頭が悪い猫なのであります。
ふとんを入れようとして、怒号一発、またホームセンターまで 買いに走った。
次女は18、番茶も出花。
その友人Nさんも18才。 彼女は 高校受験前に お母さんをガンで亡くした。 兄弟はなく、お父さんと二人暮らし。
高校は、合格したけれど 中退した。 そして大学を受験して、この春 見事に 東京の6大学のひとつに合格した。
彼女と 携帯のメールでやりとりを続け、ずっと友人だった次女と Nさんは 2月の夕方 小岩井農場の天体望遠鏡で 土星の輪を見た。
今の時期、輪がよく見えるんだから。という彼女の誘いだった。
望遠鏡の施設には暖房もなく、二人はガタガタふるえながら 土星の輪を見た。
「カッシーニのすきま」という言葉に なぜか感慨を覚えた自分の 18才の時を思い出した。 土星の輪には、隙間があり それを発見したのはカッシーニという 研究者だ。
はるか離れた地球から、土星の輪は一枚の板に見えるが、実は 隙間だらけの板なのだ。
自分が18の時、夕方突然家を訪ねてきて 「サコウ、夕焼けがきれいだよ!」と誘ってくれた友人Wがいた。 その彼女と ささいなことでけんかをし、 お互い意地っ張りだったから、ずっと音信不通だった。
27年過ぎたとき、思い切って「会おう」と手紙を出した。 東京駅の中央線のホームのはじっこが 待ち合わせ場所で、 彼女の姿が 見えた時から、涙は止まらなかった。
「夕焼けを見に行こう」と誘ってくれた時から こいつのことは 一生好きでいるんだろう、と思った。
それなのに、27年も空白を作ってしまった。 27年分老けた二人は、中央線のホームの片隅でしばらく泣いた。
今日、次女の友人Nさんは、自作の歌を録音してテープにしてくれた。 作詞作曲、ピアノ、パソコンによる打ち込み、ボーカル、 すべて一人で作ったプロ顔負けの歌だった。 そこらのFMのレピュテーションカットより数段うまい。
次女は、その歌と交換で 一枚の絵を描いた。 次女ももちろんパソコンで 最新のフォトショップCSを駆使した 天体観測をする人の絵だった。
18才が みんなみんな旅立つ時。
春のバラ剪定講習会でした。
寒かった〜〜〜〜。。ブルブル。
次女も三女も離任式で登校しました。
次女の高校では、卒業した三年生はみんな新しいスーツで
登校するんだって。
スーツ買いに行くのが あと一日遅れてたら お直しに間に合わなかった。
一人 宝塚のビラビラ風で 来た女子がいたそうです。
2006年03月22日(水) |
美味しいお店が、またなくなった・・ |
近所のラーメン屋さん。
かなり美味しかったのに!!!
すぐ近くに回転寿司ができて、夜の客がぱったり来なくなって しまったのだそうです。
それで、21日で店じまい。 その話を友人から電話で聞いて、21日に家族で食べに行きました。
「残念です。」と最後に挨拶したら、奥さんが 「いつも来て下さってありがとうございました。」と深々と 頭を下げられました。
美味しかったのになあ・・・・。
この曲はもともと あがた森魚氏の「ああ無情」というアルバムに入っているらしい。
ムーンライダースの鈴木博文氏の作詞作曲。 18歳の時に書かれた詩だそうです。
あがたさんと鈴木さんは、二人で全国を回るツアーを やっているようです。
盛岡にも来てくれないかな、いや、もう来たのかな??
ムーンライダース、好きだったなあ。 デジタルリマスター版として あの頃の名盤が復刻してるのは ありがたい。 (全部そろえるのは、お財布が厳しいけれど)
「大寒町」は 矢野顕子の「SUPER FOLK SONG」に入っています。
矢野さんは、デビュー30周年です。
最近、彼女がコラボしている「くるり」も好きでたまらないし、 トラッキングの「レイ・ハラカミ」も大好きです。
トラッキングとは、コンピューターで作り出す音とリズムで 昔のYMOが、もっともっと進化したものです。
矢野さんは、最初にレイ・ハラカミを聴いたとき 「あ、天才を見つけた!」と思ったのだそうです。
彼は 小さな箱を持ってステージ中央で 立って演奏する不思議なミュージシャンです。 世の中は 想像もつかない形で 進化していきますね。 何度も言いますが「ロング・トレイン・ホーム」おすすめです。
矢野さんの曲の中では 「大寒町」(おおさむまち)というのが 聴くたびに「く〜〜〜〜っ いい!!!」と唸ってしまいます。 盛岡の夜にぴったりです。
昔から好きな矢野さん ニューアルバムだしました。
小田和正、槇原敬之、忌野清志朗、井上陽水、上原ひろみ、YUKI等、 豪華な顔ぶれとのコラボアルバムです。
12月にコンサートに行って その時買った「ホントのきもち」というアルバムが 家族中気に入って 良く聴いています。
娘達が 矢野さんのファンになってしまったのです。 「ロング・トレイン・ホーム」というのは、何度聴いても飽きがきません。 音の 気持ちの良さに陶然とします。
そして今回の 昔の曲のリメイクを聴くうちに 次女が「この曲のオリジナルのCDあるの?」 というではないか。
あるある! でもカセットテープだよ。 と、ほこりだらけのテープを探し出しました。
幸い、テープの再生もできるコンポがあったのは 天の助け。
30年前、よく聴いていた昔のテープを 娘達と聴く日がくるなんて。
♪「ごはんができたよ〜〜」かあさんの声がする」
♪「君の家の方に 流れ星が落ちた・・・」
聴いてみてね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000CR5DSA/qid%3D1142484395/sr%3D1-1/ref%3Dsr%5F1%5F10%5F1/249-8903919-4212323
某レンタル店の半額クーポンをプリントアウトして お店にでかけ DVDをカウンターに持って行ったら 「CD 」だけが半額だった。
それでもいいです、って 見栄貼って DVDを4本も正規料金で借りてしまった。
それを 返却日一日遅れてしまった。
ってことは 4本分の延滞料金 オーマイガー!! 返却に行ったら お若いお兄さんの店員さん、気がつかなかった。
しかし、正直者なので私はすぐ顔に出る。
お兄さんは はっと気がつき バーコードをピピッとやって 「すみません、延滞料1000円になります。」
もっと無表情の修行をしなければ、ね。
「ウオレスとグルミット、野菜畑で大ピンチ!!」
アードマンスタジオのクレイアニメ、 次女も三女も大ファンです。
で、試写会応募したのは私だけど、二人で行かせました。 アカデミー賞おめでとう。
今年は、「ゾロ」も当たって見に行きました。 去年は「ステイルス」
出してみるもんです。
買うと結構高い。 買えば あっというまになくなる。 だったら作ればいいのだ。 シンプルなのがいい、 でも なかなか市販のようなふんわりスポンジにならない。 泡立て方の加減が難しいのですわ。 なんでも盛岡のH堂さんの マロンロールが楽天のロールケーキ部門で 一位になったとか・・ 4号線沿いにも大きく看板が出ている。 駅ビルにも 堂々と入っている。 いつか食べてみよう。
春が近づいたかと思うと 寒さが逆戻り。 さむ・・・ 北国では ほとんどのお宅がそうだと思いますが 灯油は「おまかせ配達」になっていて 灯油屋さんは 各家庭の灯油タンクを見て回り いちいち電話しなくても 足りないようなら 隔週ごとに 入れて行ってくれる。 それが なぜか 灯油屋さん 2週間こなかった。 久々に給油に来てくれて あわや空寸前だったタンクが 満タンになり 助かりました。 しかし 4週間ぶりの灯油代の請求書見て おったまげたのは 言うまでもありません。
久々に 夫と二人 長女の住む街へ ドライブした。
冬の間は大雪で さんざん心配したけれど、街の雪もほとんど溶けていて 安心した。
一月には 「空が晴れることないんだよお〜」と 切々と 訴えられても お天気模様だけは、誰もなんとも助けようがない。
アルバイトも順調な様子、バスに乗って ビデオ屋にも行ってるようだし 楽しく暮らしていれば、こちらも嬉しくなる。
長女が、友人から聞いたという 美味しい回転寿司屋に入った。
市民市場のすぐ横のそれはすぐ見つかった。
美味しかった!!!
「セコ蟹のみそ汁」初めて見る蟹でした。
実は、近道をしようとして夫は 道に迷い、目的の大学卒業制作展には
間に合わなかったんですがねえ。( ̄_ ̄ i)ま、いいか。
2006年03月11日(土) |
ラブ・アクチュアリーその2 |
夫は 大変なへそ曲がりなので
私の薦める映画など ほとんど見ないし
世間の話題作にも目もくれない。
「スターウオーズ」も 一度も観たことないという人間です。
ずっと前に借りた「セブン・イヤーズ・イン・チベット」だけは
最後までつきあって観てくれましたが・・・
その夫が 先日買った「ラブ・アクチュアリー」
一緒に見て「こんな作りの映画 初めて観た!」と感心することしきり。
してやったり。
ヒュー・グラントの踊りのシーンから 再生したのが大成功ね。
それから エマ・トンプソンとジョニ・ミッチェルのところね。
それにポルトガル大好きですから 最後のコリンの求愛の所も。
最後まで 面白がって観てくれて また最初に戻して
見直してました。
私は 今まで「ブレードランナー」が マイベストだったのですが
「ラブ・アクチュアリー」が とってかわることになりました。
始まりと終わりが これ以上のものは ないのでは
と思います。
室内のバラ 咲きました。 「ペガサス」です。 村上春樹さんの原稿流出問題が 発覚したようです。 数年前 漫画家の原稿が ヤフーのオークションで売られていた事件がありました。 そのとき 描いた本人が オークション中止を申し入れてもダメで 生原稿が 目の前で 買われていったと聞きます。 倒産した出版社の倉庫から 持ち出した誰かが売ったのだそうですが、 今回の村上さんのは、編集者が売りに出したらしい。 担当編集者が異動で変われば、 原稿のありかもちりぢりになります。 単行本の発行直前に 原稿が一本 ないない、と騒ぎになって、 調べたら 前の担当さんのロッカーの片隅に 入っていた、ということも実際ありました。 手元に戻った原稿 戻ってない原稿は、自分できっちり管理するしか ありませんね。
ここ数年 カクテイシンコクの税務署の方が 優しい方ばかりだったので 世の中 変わったなあ・・と安心していました。
が、
やはり 油断は禁物でした。
今まで ずっと経費と認められてきたものが 今日の署員さんは 認められないとおっしゃる。 「それが経費と認められるなら 我々税務署員も全部認められることに なります。」 「半額でも 認められませんか?」と食い下がったけれど ダメでした。
その後、書類は全部書き直し。
「新聞代」は 漫画家にとって 必要経費ではないのですね。 よくわかりました。 今まで30年間 他の税務署員さんはどうして教えてくれなかったのでしょうね。
2006年03月08日(水) |
ラブ・アクチュアリー |
とてもとても好きな映画です。
やっぱり手元に欲しくなって オークションで入札したけれど これを狙ってる人は 他にもいて、競り負けすること2回。 3度目の正直で ゲット。
やっぱり いい。 何度でも見たい。
音楽がねえ、カーテイスさんの脚本のは、音楽がいいんですよ。
エマ・トンプソンとジョニ・ミッチェルの年齢を重ねた歌声が たまりませんよねえ・・。
これ 美味しいですよね。 ちょっとやみつきです。
猫3匹 下の箱は 次女が学校で作ったもの。
雪が降って 道路は大渋滞だった。
次女は 3年間ずっと同じ担任の先生で、言葉では言い尽くせないほど お世話になった。
小柄な美人の 声の澄んだS先生 薄い桃色の着物に紺のはかま姿で 教壇で 最後のお話をなさった。
「入学した時から 私は みんなに 口をすっぱくして言い続けましたね。 遅刻はするな、提出物は期限内に、等々 でも これから社会に大学に行くみんな いいですか 人に信頼される人間になりなさいね。 人に信頼される、 それが 一番大事なことです。 だから・・元気で・・・頑張って。」最後は 涙で声がふるえていた。
「やだー先生もらい泣きしちゃうよーー。」と女子ばかりのクラスの みんなが 騒いだ。 「いいんです、めったにあることじゃないんだから もらい泣きしたって いいんだよ。」先生は泣き笑いになった。 「さあ 係の人」 先生にうながされて 係のスガちゃんは 「起立!」と号令をかけた。
みんなが立ち上がり 礼をしかけた その時 副担任の先生がきたので 「あっごめんごめん 副担からのお話があった。」 がく〜〜っと みんなは大笑いした。
副担任は背が高く 色白で 明るい笑顔の先生、 同じく はかま姿でニコニコお話をした。 『一人一人 本当に言いたいことはいっぱいあるけど きりがないので 『おめでとうございます』この言葉だけにします。」
S先生が また教壇に立ち 言った。
「そして今度こそ最後だね さあ 係の人」
号令は かからなかった。
係のスガちゃんは 顔を真っ赤にして 目にタオルを押し当て 泣いていた。
自分の号令で みんな別れなければならないのだ。 楽しく陽気な1組の3年間が 終わる時が来たのだ。
「スガ!」「スガ〜〜〜」みんながスガちゃんを励ました。 スガちゃんは 声をふりしぼって 泣きながら『起立!!」と言った。
「礼!!!!。」
「ありがとうございました!!」とみんな声をそろえて言った。
積雪20センチ、校舎も校庭も真っ白だった。
昇降口では K高名物の合唱部が 美しい校歌を ア・カペラで歌い 見送る後輩たちの群れにも デザイン室から作品を運び出す生徒にも 高校生活の最後のざわめきの上に 雪と校歌が いつまでも 降り続けていた。
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