石塊(いしくれ)に なりたい
今日も慌てて 立ち動き 心は土塊(つちくれ)となり ぼろぼろと 凍土にこぼれ 己が足元をすくう
動じぬ暮らしは できぬものか
初めて会った時、 あなたは12歳ぐらいだったでしょうか。
夏の福島のサイン会だった。
私は 車椅子であらわれたあなたに驚いた。 あなたは明るく笑った。ひまわりのようだった。 華奢な右手と握手した。
いつもきれいな字で手紙をくれた。 暑中見舞いと年賀状と私の誕生カード。 毎年毎年、 あれから20年間もかかさず ありがとう。
去年の年賀状が あなたからの 最後のハガキだったと、昨日初めて知りました。 どうか安らかに眠って下さい。
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