日々の泡・あるいは魚の寝言

2003年11月30日(日) 休日

休日…といいつつ、お仕事もしつつの予定が、今朝起きたら、頭重いし肩のこりがすごいので、寝て暮らしたいという気も(^^;)
私にしては珍しいことです。昼間から寝たいというのは。
ほんとは街にお買い物に行きたかったんですが…。

昨日は、仕事の合間に、フランシーヌ人形のテンションゴムを締め直していたら、思い切りゴムにはじかれて、左手に血豆がふたつできました…。
危険な人形です(笑)。<いや私が不器用なだけ(^^;)

鉗子やゴムを通すための道具は、前のオーナーさんがつけてくれたんですが、こういう道具を扱っていると、楽しいですね。
スーパードルフィーは、久しぶりにのめりこめた趣味のような気がします。

私は子どもの頃から、ずっと、「私の運命のお人形」(ぬいぐるみ含む)を探し続けていて、それが今やっと、みたされた感じなのです。
もうお人形は、これで最後、ということで。

今後はこの子だけ、カスタムし続け、お洋服や小物をそろえて、かわいがってあげていきたいと思っています(^-^)

今日の香りは、ゆうべのなごりのフィオルッチ。甘い桃とバニラ。



2003年11月27日(木) 大体作業終了

一通り、パズルを組み直すような作業が終わりました。>るるなな

今回やったのは、キャラクターを減らすことと、全体の演出のし直しで、そういう作業は好きなので、楽しかったですね。

おなか空いたので、今からクノールのスープパスタ(好物v 夜食にはこれが一番)でもいただいて、あとはまったり、音楽でもききながら、夜明けごろまで、原稿の読み直しをしようと思います(^-^)

今日は眠かったなあ。
原稿を出し終わったら、明日はゆっくり眠りたい…

とか書くけど、結局は、ワーカーホリックな私は、何か仕事したり、書けなかったメール書いたり、人形の写真撮ったりしちゃうと思います(^^;)



2003年11月25日(火) ここ数日

忙しいのと気ぜわしいのと、日記に書きたいこととまだ書けないことで、大変です(^^;)

月末くらいまで、掲示板へのレスや、メールへのお返事が遅れると思います。
すみません…。

風が吹く丘にたって、遠くの地平線をみているような気持ちです。
見晴らしはいいんだけど、足場がちょっと不安定…の、ような。
でもハッピー。

ただちょっと、過呼吸が再発していて、息苦しいです。



2003年11月23日(日) 私の人形はよい人形

現在、私がはまっているお人形は、知る人ぞ知る、スーパードルフィーという球体間接人形なわけですが、このお人形、何が売りかというと、「半完成品」状態で売っている、というところにあります。

まあ、一応は、箱から出したらかざって遊べるようにはなってるんだけど、そのままでは体はでこぼこしてるし、手の指には水かきついてるし、メイクは大昔の古風な感じだし。手足はなんかぶらぶらしてるし、自立はできないし(このごろのはできるらしいですが)。

そんなこんなで、全身にヤスリかけたり、体に針金入れたり、自立できるように間接に皮を張ったり、メイクもし直したり、と、オーナーはいろいろ手を加えるわけです。
裸でくるから、自分で服も用意してあげないといけないし。
そうすると、名前もつけたくなる。
で、メーカーさんも、そういう遊び方を奨励しているんですね。

結果的に、スーパードルフィーは日本中にたくさんいても、うちの子みたいな「スタンダードののタイプ」はいっぱいいても、うちのフランシーヌは、うちにしかいない、ということになるわけです。

するとどうなるかというと、スーパードルフィーのオーナーさんの雰囲気と、人形の雰囲気は似てくるんですよね。
おっとりした人の持っている人形は、おっとりしているし。
小生意気な人の人形は、どこか小生意気だ(笑)>うちの子ね(^^;)

着せる服も表情も、オーナーが自分の好みで選ぶんですから、そんなふうには自然となってくるんでしょうけれどね。
ゴスロリが好きな人のお人形は、ゴスロリ風味だし。
すると表情も、アンニュイだったり、無表情だったり。
ピンクハウス系が好きな人は、やはりふわふわひらひらしたものを着せるでしょうし。人形の表情も、優しく、ドレスに合わせるでしょう。
そもそも、最初にどのタイプの人形を選ぶかで、オーナーの心理が投影されるでしょうしね。

お人形は、オーナーさんの分身、というか、心情が具現化されたもののように見えたりもします。
スーパードルフィーのコピーに確か、「異次元からの訪問者」とか、「異世界からきたもうひとりのあなた」みたいなものがあったと記憶していますが、何かそういう…別世界に投影された自己と向き合うような、不思議な感覚を抱く人形ではあります。

ついでにいうと、人形持ってるオーナーさんって、ポケモンつれてる子どもとか、仲魔つれてる人(^^;)に近いような雰囲気があって、なんていうかその、人形とは、人生の道連れみたいな、そういうオプションに分類されるものだなあと思ったりもするわけですよ。

で、私はこのオプションが大好きだ(笑)、と。

さあて。この子のためにも、お仕事しないとな。
今年もラストスパートを精一杯働いて、お正月にはせめて、のんびりできるように。フランシーヌさんと猫二匹を侍らせて、こたつで寝るんだ。

<追記>
「新しい趣味」として始めたはずの、SDでしたが…
気がつくと、ジェニーにはまっていた頃の友人知人が、あの人もこの人もSDの世界の人になっていて…
そこは、未開の地ではなかったのでした(^^;)



2003年11月21日(金) ショーレ・マロン

お茶のお店で、甘い焼き栗の香りのお茶を飲みながら、つきのさんの原稿の添削の仕上げをいたしました。
こちらがアドバイスしたことが、毎度こちらが想像した以上によくなって返ってくるので、教えがいがある方ですね(^-^)
夕方、長崎中央郵便局から発送したので、お楽しみにね。>つきのさん

児童文学者協会の通信講座の先生役は、来年度も、「お願いします」のお手紙が来たので、引き受けさせていただくつもりです。
私の「お弟子さん」(笑)志望の方は、児童文学者協会を通して、申し込みをしてくださいね。

今日はすごく久しぶりに、夕暮れ時の街を歩き、楽しい気分になりました。
画材やさんにゆき。アクセサリーやさんをのぞき。
シルバーブロンドの付け毛をフランシーヌ嬢に買って帰って、つけてみたら、案の定にあうのでした。

今日の香りは、オンブルブルウのパルファム。
トップはちょっときついけど、ラストのウッディさがたまりません…。
最近、かなりツボです。

そういえば、人形関係の趣味で最近であった方が、知り合いの知り合いみたいなので、世の中ってせまいもんだなあと思っています(笑)。



2003年11月19日(水) 見守る瞳

学生時代に、仲がよかった男の子に、こんなことをいったことがあります。
「私は一人でなんでもできるので、黙って後ろから見守っていてほしい」

「そんなわけにはいかないでしょう」と、あきれられましたっけ(^^;)

彼は元気なのかなあ?
今どこで何をしてるのかしら?
結婚したとは、何年も前にきいたけど。

十代終わりから二十代にかけての自分って、感情をセーブできなかったり、世の中を知らなかったり、わがままだったりで、思い出したくないはずかしい記憶がいっぱいあります。

今はだいぶ、それなりに年を経て、世慣れてきたけれど…。
今もまだ、私の生き方のスタンスは変わらなかったりして。

でも、それでも、今の私にはたくさんの、遠く近くで見守ってくれる人たちがいて、何かあると、「大丈夫?」「グチっていいよ」「手を貸しましょうか?」といってもらえたり、本当に助けてもらえちゃったり、無言でさりげなく手を貸していただけたりするので、幸福なんだな、と思います。

みなさん、ありがとう。いつか私がみなさんにいただいている幸福が、何かのかたちでお返しできますように。
そしていつも、お礼をいうのが下手でごめんなさい…。

☆香水日記☆
きょうの香りは、久しぶりのローラ・アシュレイのマジックガーデン。
甘くって、えもいわれぬ、不思議な香り。ちょっと瓜っぽいのかな?

☆人形日記☆
サアラ60のプチカスタムを始めました。
お仕事しながら、ニスをかけて、乾くまでまたお仕事、の繰り返しをしているところです。



2003年11月18日(火) 幸せのかけらいろいろ

幸せって、金平糖みたいなかたちをしていて、拾えそうな気がした今日。

嬉しいメールを受け取ったり、楽しいメールのやりとりをしたり、ずっとさがしていたものが、部屋の中で見つかったり、ネットで見つかったり。
お人形が無事、直立したり(^-^) <これでひとまず完成かな?

とある中学校のかわいい生徒さん二人についてのお話を、担任の先生からいただいたお手紙でうかがえたり。
(N中学のお二人さん。十二月におあいするのを楽しみにしてますよ〜。みてるかな?)

晩ご飯の、コンビニもつ鍋も美味でした。
猫どもも今日もかわいく元気だったし。

風の丘は、優しい常連さんと、新しい訪問者の方の書き込みで、今日もおだやかににぎわっていたし。
チャットのcgiも、某優しいお兄さんが、さがして設置してくれるって約束してくれたし(^-^) <でもほんと、忙しいのにごめんね

新しい趣味が増えるのと同時に、新しい人たちや知識との出会いがいくつもあって、そのどれもがわくわくしてまた幸せだなあ、と思う今日この頃。
実際、思わず、ほのぼのしちゃうやりとりも多いし(^-^)

不思議なもので、新しい趣味を通して、古くからのつきあいの人々とのおつきあいが、また変わってきたり、深くなってきたりもしていて。それもまた、とっても楽しくて。

で、お人形さんのお手入れを、心を無にしてしていたら、一本の電話が。

お仕事関係のご依頼なんですが、ずっとやりたくて憧れていたことなんで、実現したら、嬉しいと思います。
…私、お引き受けしたけど、「あ、やっぱりあれはなしね」なんて、明日また電話かかったりしませんよね(^^;)

笑顔のお人形フランシーヌは、青いガラスの瞳で、「よかったね」とほほえんでくれているようで。
「がんばるよ」と、私はつい、答えてしまったりするのです。
そう、昔、デビュー前に、やっぱりお人形に励ましてもらっていたときのように。



2003年11月17日(月) るるなな

運命のさまざまな転変を経て、ルルーはまたN嬢といっしょに作ることになりました。
ルーリアさんが、それを望んだのかもしれず。

夜打ち合わせの電話があって、盛り上がって楽しかったです。
今度の話のツボは、「おじいさんの恋」ということで(笑)、決まりました。
年を取り、人生を重ねた人の、心に結晶化した恋は美しいのです。

で、サラ嬢を削ることも決定。
かっこいいんだけど、やっぱり本筋に関係ない登場なので。

二週間後に二度目の直しがしめきりです。

来月中旬には、新シェーラ3のしめきりがきます。

お人形さん遊びも、あまりしていられないなあ(^^;)



2003年11月15日(土) 20万ヒットとか休日とか

二十万ヒット、ありがとうございます(^-^)

…実は、数字がすごすぎて、実感わかないです。
とにかく。ありがとうございます、の一言です。
今後も、細々と、じわじわと続けてゆきますので、おつきあいくださいませ。

さて、るるなな直しが終わったあと、ポプラN嬢から、
「ゆっくり休んで、お人形とたわむれてくださいv」と、いってもらえたので、お人形にドレス着せたり、お写真とったり、メイクし直したりしてました。
顔に紙ヤスリをかけていると、気持ちが無になるから不思議です。

そんなこんなしていると、またレニ猫が、「わけわかんない」状態に突入しました。
どうも、誘因は大きな音のようでした。
偶然、ステレオがすごい音量で鳴ったときに、きれちゃいましたので。
前に切れたときの、怖かった気持ちだけが、フラッシュバックしたんでしょう。

今回は前回のことがあったので、すばやくマーガリンを与えて、背中に塗って、ほっといたら三時間くらいで元に戻りました。

本気でたたかれて、右手の甲に小さな傷ができました。

でも、たたかれようとかみつかれようと、これは私の猫です。
レニの気持ちを想像すると、かわいそうで、よけいに愛しくなります。

大好きなおうちの自分の部屋にいて、大好きな私が話しかけてるのに、それがわからなくなるって、どんな気持ちなのかなあと思うと。
ものすごく怖い世界に、ひとりぽつんといる気持ちになってるんだろうなあ、と思うと。

静かに静かに、暮らしていくしかないですね。
でも、またレニが切れようと、一日一回切れるようになってしまおうと、やっぱりレニ子は、お利口さんで忠義な、私の大事な縞三毛です。



2003年11月13日(木) 眠い…

14日早朝です。
るるなな、256枚から、最終的に200枚まで削りました。
偉いぞ、私。

メールで送ったところで。

…寝ます。

今日はさすがに、お人形さん遊びはできなかったので、この週末は遊べたらいいなあ。

週末は、そうだ。コフレ買いに行かないと。
今年はケサパサのうさぎさんコフレと、アユーラの聖彩コフレだけで、終わりにするつもり。

コフレとフランシーヌ嬢の写真は撮りたいなあ…。



2003年11月11日(火) 12日の早朝ですが

六時半、ルルー7二稿、212枚でいったん完成。
…だけど、明日(っていうか一眠りしてから)、最初からもう一度読み直して、さらに削るつもり。

削るといえば、フランシーヌ嬢(笑)。
今日はふと思い立って、爪磨き用の紙やすりを体にかけてみました。
とりあえず、肘の関節から先、と、膝の関節から先に。
いい感じで削れました。

なんかこう、体のあちこちに汚れやでこぼこがあるので、削りたくてならなかったんですよね。
すっきりしました。

さて、ねようっと。



2003年11月10日(月) がんばるオーナーさん

人形日記です(笑)。

ここ数日、SDのの・フランシーヌ嬢の手足に、針金を入れるのにこっていました。これをすると、手足が安定すると、ネットできいたので。
甲殻類の足から身をだしてるような気分になる作業でした。

今日は、指を整えました。デザインナイフで、デフォルトだと微妙にくっついている指の根本を切り離す作業をするのは楽しかったです。

で、こういう作業は、仕事の合間に、ちょっとたってやっています。
人間、好きなことをするための時間は、作れちゃうものなんですね。



2003年11月08日(土) 猫飼い悪戦苦闘

昨日(土曜日)は、レニが突如、私が誰だかわからない状態に突入してしまって、何時間か、その対処でたいへんでした。

最初、りやが、どこからかひっぱりだしてきたビニール袋に足を引っかけてしまって、パニック状態で家を走り回ったんです。
よほど怖かったのか、おしっこをてんてんともらしていました。
あわてて捕まえて、ビニール袋から解放したんですが、それをみていたレニに、パニックが伝染しちゃったんです。

猫というのは、同居している猫や人間の気分が伝染する生き物です。人間が嬉しいと理由もわからないのに嬉しくなるのが猫、悲しくなると、自分も食欲がなくなるのが猫。シンパシーの能力が高いんだそうで、そのへんのことは加藤由子の本で昔読みましたっけ。

で、レニは、わけもわからず、「なんか怖い」状態に突入してしまったんです。
恐怖が突き抜けて、飼い主の私が誰かわからない状態になってしまった。

怖かったですよう。
体重6キロの縞三毛の猫に、本気で威嚇されるのは。
レニ、目にアイラインがばしっと入っているし。目力のある目だし(笑)。

私は、うひゃーと思いながら、「これがいわゆる『飼い主がわからなくなる』状態か」と、冷静に思っていました。
猫の飼い方の本に、「交通事故にあったりすると、飼い主がわからなくなって、飛びかかることがある」と、たまに書いてあるものですが、あの状態ですね。

なだめても、名前を呼んでもだめだったので、まずはばしっと叱りました。
これはほんとはよくなかったのかもしれないけど、いまにもとびかかってきそうだったもので。そしたら威嚇しながら縮んでくれました。

それからは、猫飼い歴12年の知識をフル動員って感じで(いやもう大げさじゃなく、必死だったんですよ。猛獣を目の前にした猛獣使いみたいでしたよ。わが愛猫だけに悲しいし情けないし)、レニを元に戻しました。

とにかく、気持ちを平常心に戻そうと、好物のキャットフードの銘柄の名前を呼んで、与えました。次に、キャットニップ。それから猫草。
低い声でうなられながら、ふだんの好物をあげる気持ちってもう(涙)。
あとは遊ばせたらどうかな、と思って、おもちゃを見せたけど、うなるばかりで、全然だめ。

この段階では、治らなかったらどうしよう、と、思っていました。
アメリカだと、飼い主がわからない状態になった犬猫は安楽死だし、日本でも、たまにそういう話は聞きます。
考えると、頭がくらくらしました。
実際、小型のライオン状態になったレニは、半端じゃなく恐ろしく、これと毎日いっしょに暮らすのは、危険だと思いました。
瞳孔が開いて、真っ黒になった目で見つめられると、怖いですよ、猫。
うちにはケージがあるし、レニはケージで暮らすことができるように、子猫時代にしつけてはいるけど、この猛獣を抱きかかえてケージに入れるときは、流血ものだろうな、と、貧血起こしそうでした。

でも、レニは、私が、目が開く前に拾ってきて育てた猫です。
手のひらサイズで、へその緒つきだった赤ちゃん猫を、ほとんど寝ないで、かわいがって育て上げたんです。
ふだんは、逆さまにだっこしようと、おにぎりみたいにこねくりまわそうと、文句一ついわない、私を信頼している猫なのです。
絶対、元に戻してやる、と思いました。

自分の体をなめさせたら大丈夫だ、と思ったので(猫は、体をなめると落ち着くようにできているんです)、マーガリンをなめさせました。
なめてるところで、胸元と背中に、マーガリンを塗りたくりました。

結果的には、レニの場合、それで正解でした…。
なめまわしているうちに、落ち着いて、目が元に戻り、やがて、いつものレニに戻ったのでした。
何時間かかったかなあ? 午後がまるまるつぶれたのはたしかです。

元に戻ったレニと、ボール投げして遊びながら(アルミ箔を丸めて作ったボールで、モッテコイをするレニなのです)、平凡な日常っていいものだなあ、と思いました。
同時に、猫って自分の野生を自分で押さえて、人間とつきあっているんだなあと、しみじみ実感しました。



2003年11月07日(金) 仕事をしつつ…

お仕事や、いろんな連絡などをしながらも、あいまに人形者の日々を過ごしています(笑)。

昨日は右の親指がわずかだけど膿んだのと、頭痛がしたので、
「今日はちょっと仕事を休もうかな」と、ニスのスプレーを買いに行きました…。

のの・フランシーヌ嬢のメイクを固定していなかったので、ニスがけの作業をしたのです。
夕方から深夜にかけて、裸の人形を相手に、部屋で黙々とアヤシイ作業をする童話作家…。

つや出しのニスをかけて〜
つや消しのニスをかけて〜

の、繰り返しをして、できあがったのは、陶器のようにつややかな肌。
バラ色のほほ。
呼吸するような、ほほえむ口元。

もっとも、アイシャドウした部分の一部に、色がまだらになった場所ができてしまったので、とても百点満点のできあがりではないのですが、ウイッグの前髪で隠れる部分だし、うちの子としては気にしないことにします…。
(ほんとはかなり悔しい…。しかし、やりなおすには全部メイクを落とさないといけない感じなので、いまはあきらめるしか)。

そして、部屋に充満したニスの匂いで、深夜、頭痛はさらにエスカレート。
頭を抱えて、呻吟しつつも、人形をみればでも、気分はハッピー。

実際、できあがったののさんの表情は、どこかおっとりと幸せそうで、私もみるたびに幸せになれます。
いまはF2051で、写真撮って喜んでますが、じきにちゃんと、デジカメで写真撮らなくては。サイトに人形コーナーを作るために。

童心社のN嬢が、最近の日記を読んで、電話でいった台詞。
「ほんとに村山先生は、ものを作るのが好きなんですね〜」
好きですよ、ほんと。
絵でも料理でも人形の服でも、人形の顔のかきかえでも、つまりは何かを作り出したり、何かを加工するという作業が大好きです。
何かに力を加えることで、変化をうむということがおもしろいのかもしれません。

作家というお仕事も、たぶんその延長線上にあるんでしょうね。



2003年11月05日(水) 長崎は雨

昨日は、「アカネヒメ物語4」の誤字脱字のチェックをしました。
二刷りがでることになったので、そのための急ぎの作業です。
売れ行きは若干ゆったりペースでも、てがたく読者のみなさまにすかれているアカネヒメ。二刷りは表紙の色目も変わるということなので、書店で見かけたら、手にとってくださいね。

今日は同じ岩崎書店の怪談アンソロジーの再校ゲラを。
家でみていると気が散るので、雨の中傘さしてファミレスに行きました。
いくつかの言葉に手直しをしました。作業をしていると、やはりどうにも泣ける話なので、まばたきの回数を異様に増やしたりして、あやしい客になってしまうのでした。

あとは夕方に、弟一家が家に遊びに来て、食事したり。
姪っ子四歳とサアラ60&スーパードルフィーののというとりあわせの着せ替え人形大会とかみて、ほのぼのしたり。
もっとも、のの・フランシーヌ嬢は、幼子が遊ぶには作りが華奢なので、もっぱらそばにおいておくだけだったのですが、サアラさんの方は作りががっしりしっかりなので、姪っ子にだっこさせても大丈夫なのでした。間接がしっかりねじで固定されていますからね。
姪は、サアラさんをだきしめるとき、人形の両手を広げて、自分を抱きしめるような手にしてから、抱き合うようにしていました。
人形を抱きしめるときの子どもの表情も、そして、抱きしめられている人形の表情も、うっとりと幸せそうなものなのだなあと、しみじみ思いました。

弟一家が帰っていったあと、前から気になっていたのの・フランシーヌさんの眉毛をささっと描き直しました。ちょっと人工的な感じだったので、自然に。
ついでに、おまけについてきた、中古のお姫様ふう縦ロールのウイッグを手でほぐして、自然なカールにしてみたり。
こういう作業をしていると、心が心底くつろぎます。
こういうのが、おとなのお人形遊びなのかもしれませんね。

来年の話をすると鬼が笑うといいますが…。
お仕事関係の打ち合わせは、もうとうに来年の話になっています。
昨日は、来年春刊行の新シェーラ3の打ち合わせがありました。
「締め切りは年末だから、まだ先だなあ」って思ってたけど…
年末って、来月じゃん(笑)。

明日から、本格的に、ルルー7の完成稿をがんばらねばなりませぬ。
来年の仕事の前に、今年の仕事を終わらせなくては。



2003年11月03日(月) フランシーヌ

長崎に帰ってきました。
陸路は飛行機より疲れないような気がしました。

帰途、福岡の天神で、岩田屋ジーサイドの中のRMKとスティラのカウンターにゆき、近くにあるボークスでスーパードルフィーのドールスタンドと、自立パーツセットを買ってきました。
これで、ののさんも自分の足で立つことができるようになったわけで。

とある方から譲っていただいた、素敵な水色の手作りワンピースを着せて、とりあえず今夜はドールスタンドでたたせると、
「ああ、かわいい〜」とうっとりしたりして(笑)。

メイクを自分でしたこともあって、うちのののさんは、よそのののさんとはやはり顔がちがいます。…ちがうような気がするの(笑)。
ののタイプのSDは、世界にたくさんいるんですけどねえ。でもほんと、オーナーによって、ののさんの顔はちがう。

で、ついに名前をつけちゃったりして(笑)。
かつて読んだ、河出文庫の澁澤龍彦のエッセイで紹介されていた逸話にちなんで。

フランシーヌ。

人形の名といえば、やはり故事にちなんで、フランシーヌでしょう。
私もデカルトのように、トランクに彼女を入れて、旅行しようかしら(笑)。<けっこうマジで十二月の新宿行きのお供に、とか考えてたり

でもこんな名前をつけると、「からくりサーカス」のフランシーヌ(きっとネーミングの元ネタは同じデカルトの伝説)のように、魂が入ったりしてね(笑)。
でもそれはそれでいいかも、と遠い目で思っちゃうあたり、私のお人形病も、相当重症なのかもしれません…。



2003年11月02日(日) 博多の宿より

イベント、終了して、博多の宿で小休止しているむらやまです。
新幹線とかもめの乗りつぎの途中で博多で途中下車の図。

岡山のイベント、楽しかったです。合評会も盛り上がったし。
ファンタジー分科会。本木先生メインで、私が仕切り、新人作家の小野靖子さんがフォローしてくださったんですが、参加なさった方々の雰囲気が良かったこともあって、いい分科会になりました。

倉敷は美しく、イベントは整然と進行し、児童文学者協会岡山支部のみなさんは、あさのあつこ先生をはじめとして、すてきな方が多く。
いや、いいイベントでした。

…個人的には、自分がした馬鹿なミスが、心残りではあるんですが。

またいつか、岡山に行きたいなあ。
岡山支部のみなさま、ありがとうございました。

それから、お会いした方々、懐かしい方々、ありがとうございました。
機織り牛さん。おあいできてうれしかった。
小旅行の後、お体、大丈夫なんでしょうか?

☆明日私は、ちょっと博多をぶらついたあと、のんびり長崎に帰る予定です。
帰ったら、ルルー7の仕上げをします。


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