うさぎ日記
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2006年05月20日(土) 終日天台山を巡る

朝目覚めると、山の空気が清々しい。
前夜は夜の到着で、暗くてよくわからなかったが、ホテルは山の斜面にそって、何棟もの建物が渡り廊下と庭でつながる中国風の建物であった。
駐車場の脇に水田があり、そこでカエルが鳴いていたようだ。






ロビーの可愛い椅子。



午前中、石梁飛瀑・方広寺・智者塔院

石梁飛瀑への山道にはいくつかの滝がある。これは「馬の尻尾」と言う名の滝。良く見ると馬の尻尾のように細い滝が勇ましく空中に飛び出ている。



映画「少林寺」のロケ地ともなった石梁飛瀑


滝を下ったところで、気球をあげている。


乗ってみた。


40mの高さまであがり滝と方広寺を下に見ることができる。



これは、滝の上から気球を見たところ。




建物は、最近の洪水で壁などが流され新しく作ったのだという。




納所。奥に料理中の後僧侶がいらっしゃいますが暗くてわかりませんね。た。



トイレです。中は、ドア無しの溝をまたぐ中国式。
山の水が豊富なので、常に水が流れて意外に綺麗でした。
水の行き先が気になりますが…。

マイクロバスで智者塔院へ。
途中降りて、山の畑道を歩きます。結構遠い。


これは感動しました。
天台大師チギが6世紀に天台山で最初に結んだ庵跡です。
四角い池が放生池の名残で、建物は今は農民の家になっています。
大師のころは辺りは森林であったそうです。
最澄も此処を訪れ、帰国後に浄財を送ったという記録があるとか。
山の畑には御茶の木も植えられています。
インドから此処へ御茶が伝えられ、最澄が持ち帰った御茶の子孫でしょうか。

智者塔院





食用にするために植物の芽などが干してありました。
チャングムが乾物料理を教わった山寺のようですね。

智者塔院に天台大師チギが眠っておられます。

昼食。ホテルにて中国風精進料理。
野菜などで、肉、鳥、魚の料理そっくりに作られている。




昼食後、ホテルのすぐ隣にある国清寺へ。
国清寺の塀にそってしばらく林の道を歩く。共に歩く中国人参拝客が多い。
林の中に「一草一木」と記した木の板が立ててあるのも天台山に相応しく趣がある。

国清寺の入り口。
隋の字に「工」が無い。文化大革命時、書家がわざと時代を曖昧にし、さらに「工」を除くことによって、此処には何も値打ちのあるものは無い。と示したのだと説明を受ける。
「これは、文化大革命当時は、土に埋められていました。壁に塗り込められて画された居ました。黒く塗られていました。」
そんな説明を今回しばしば聞いた。









文化大革命は内部の仏像、装飾物を破損して終わり、建物と遺構はそのまま残った。中心となる大雄殿をはじめ、さすが中国天台山の総本山らしい佇まいである。















2006年05月19日(金) 中国天台山へ

御住職と共に、中国天台山巡拝へ。

車を運転しない私をMさんが迎えに来てくださった。
新しくできた空港まで、新しく出来た高速で向かう。この日のために、ご夫婦で空港見物を兼ねて下見をされたとか、複雑な高速の出口も迷いなくスイスイ。車中早くも道元禅師について話がはずみ、旅行への期待が高まる。

一行は、
御住職、お嬢さん、(男性)Aさん、Yさん、Sさん、Mさん、(女性)Uさん、私。の8名。

上海まで2時間半の空路。

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上海到着後レストランで海鮮料理の昼食。
機内食でお腹がいっぱいと言いながら、あっさりとした味付けの美味しさに全員盛んに食べる。



あまり人気が無かったため原型を保っている魚料理。



昼食後バンドへ。
バンドから上海の象徴東方明珠タワー(テレビ塔)とビル群を見る。
独特のデザインに西洋でもない、日本でもない。どこでもない中国を感じる。



バンドの土産物屋さん。ガラスでできたタワーの模型など並んでいる。


バンドの下は店舗となっている。この御茶屋さんで休息。



上海駅へ移動中、中国以外では見ることのない楽しいデザインのビル。ビル。ビル。
一つしてありふれた四角形がないというユニークさに、見飽きることがない。

上海駅到着。
雑踏の中を「公安」と書かれた白い車がゆっくりと巡回している。
こちらでいうところのパトカーなのだが、後部が鉄格子のはまった護送車仕様なのが日本のパトカーと違っている。
よからぬ行為をするものを見つけたら直ちに逮捕して収容するぞ。というデモンストレーションでもあると説明される。

寧波まで4時間。軟車の旅。
杭州、紹興…有名な町、知らない町。田園風景が通り過ぎて行く。
車窓から農村の経済発展を示すように、新しい建物が林立しているのが見える。
こちらも、世界中どこにもない中国独特の感性を見ることができる。
村ごとにデザインが違うのも面白い。


寧波着。鑑真和上の事跡から鄙びた港町を想像していたので、駅の雑踏、町の雑踏に圧倒される。高層ビルの立ち並ぶ近代的な商業都市である。


夕食。

マイクロバスで2時間。
夜9時30分天台賓館着。
こじんまりとした良い雰囲気のホテルである。
室内のキャビネットを開けてみたら、赤い表紙の国清寺発行の「妙法蓮華経」が現れた。

中を見ると、クマラジュウの法華経なのに、「天台山に来たのだなあ。」としみじみとした思いが湧き起こる。
自我偈のところにシオリがしてあるのも嬉しい。


疲れたので、早々にベッドへ。
カエルの鳴き声が盛んに窓の外でしている。
暗い中で、Uさんの体験談を聞かせていただく。
生まれ育ちのご苦労が胸を打つ。此処にも身で法華経を読まれて、今世の修行をされるかたが居られる。


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