読書の日記 --- READING DIARY
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 動乱の序章(5)─デルフィニア戦記第3部/茅田砂胡

『動乱の序章(5)―デルフィニア戦記 第3部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 403ページ
出版社: 中央公論新社 (2004/07)
ASIN: 412204393X サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
隣国の版図拡大をおそれるタンガ・パラスト両国王。彼らは、デルフィニア王妃暗殺を秘かにファロット一族へ依頼した。暗殺集団の威信をかけ最強の術者を送りだすファロット一族―コーラル城の華やかな喧噪に紛れ、巧妙に、精緻に張りめぐらされる暗殺の罠。リィに最大の危機が迫る。


2006年10月31日(火)
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 動乱の序章(4)─デルフィニア戦記第3部/茅田砂胡

『動乱の序章(4)―デルフィニア戦記 第3部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 365ページ
出版社: 中央公論新社 (2004/05)
ASIN: 4122043638 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
国王を人質にして戦端をひらく―愚劣だが確実な作戦を用いてなお、敗北を喫したタンガとパラスト。デルフィニアの突出をくいとめなければ滅亡するのは…。かくして恐怖に戦く両国王は二国再連合とスケニア、さらにファロット一族を巻き込んでの起死回生の策に出た。


2006年10月30日(月)
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 動乱の序章(3)─デルフィニア戦記第3部/茅田砂胡

『動乱の序章(3)─デルフィニア戦記 第3部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 361ページ
出版社: 中央公論新社 (2004/3/23)
ASIN: 4122043395 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
グラハム卿ら西部領主たちが反旗を翻した。身内の裏切りによりウィンザに出陣していた国王ウォルの軍は大敗、ラモナ騎士団も壊滅する。タンガ・パラスト両国はデルフィニアに宣戦布告し、ウォルは囚われの身に…。しかし、この一大事に何故か王妃リィは姿を消し、残された人々は国王救出に奔走する。


2006年10月29日(日)
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 動乱の序章(2)─デルフィニア戦記第3部/茅田砂胡

『動乱の序章(2)―デルフィニア戦記 第3部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 332ページ
出版社: 中央公論新社 (2004/01)
ASIN: 4122043131 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
「タウは銀山也」タンガ王ゾラタスに届けられた知らせは、デルフィニアに強奪されたタウ東峰が宝の山だと告げていた。この密告こそ、タンガ挙兵を誘うべくウォルたちが仕掛けた罠であった。しかし、鬨の声はデルフィニア西方、パラストから挙げられる。微妙な均衡を保つ大華三国が、ついに動乱の時を迎えようとしていた―。


2006年10月28日(土)
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 動乱の序章(1)─デルフィニア戦記第3部/茅田砂胡

『動乱の序章(1)―デルフィニア戦記 第3部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 344ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/11)
ASIN: 4122042860 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
リィとの一騎打ちに敗れたナジェック王子が敵軍の手に落ちたことで意気消沈するタンガの陣に、国王ゾラタス率いる援軍が到着した。迎え撃つデルフィニア国王ウォル・グリーク。両国の王を将とした大軍が国境の砦をはさみ対峙する。パラストを加えた大華三国は三つどもえの戦乱に突入してしまうのか。


2006年10月27日(金)
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 異郷の煌姫(3)─デルフィニア戦記第2部/茅田砂胡

『異郷の煌姫(3)―デルフィニア戦記 第2部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 345ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/08)
ASIN: 4122042437 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
国王の下には押しかけ愛妾が出現し、王女にはタンガの皇太子との縁談が持ち込まれた。暗殺の次は策略か!?日頃は剛胆なウォルも無敵のリィも、敵国の謀議に激怒した。この事態に抗すべく両者の婚姻がデルフィニアの国を挙げて敢行される。が、厳粛な式の最中、急を告げる使者の叫びが聖堂に響きわたる。


2006年10月26日(木)
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 異郷の煌姫(2)─デルフィニア戦記第2部/茅田砂胡

『異郷の煌姫(2)―デルフィニア戦記 第2部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 322ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/07)
ASIN: 4122042291 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
騎士バルロが出撃する。叔父マグダネル卿を討つために―!サヴォア一族の内紛とは王家失脚を企む卿と、その陰謀を阻止せんとするバルロの対立だったのだ。卿の背後にはデルフィニアを狙う隣国タンガとパラストが蠢いていた。この国を揺るがす危機をウォルそしてリィはいかに乗りきるのか。


2006年10月24日(火)
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 異郷の煌姫(1)─デルフィニア戦記第2部/茅田砂胡

『異郷の煌姫(1)―デルフィニア戦記 第2部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 314ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/06)
ASIN: 412204216X サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
デルフィニアの内乱に勝利し、ウォルは再び玉座に即いた。黄金の戦女神とたたえられたリィもまた王女の称号をもって白亜の宮殿に迎えられた。それから三年―平穏だった王都に暗雲が立ちこめる。リィをつけ狙う不気味な暗殺者。不可解な公爵家の挙兵。陰謀を察知したウォルの決断とは。

2006年10月23日(月)
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 月曜日は赤/ニコラ・モーガン

『月曜日は赤』/ニコラ・モーガン (著), 原田 勝 (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 240ページ
出版社: 東京創元社 (2006/8/24)
ASIN: 4488013252 サイズ (cm): 19 x 13

内容(「BOOK」データベースより)
月曜日は赤。悲しみには虚ろな青い匂い…目を覚ますと、とんでもないことになっていた。頭の中には思いもよらない言葉が、まぶたの裏には異常な映像が浮かぶ。そして、視界の隅には妙ちくりんな化け物が座っていた。そいつの名はドゥリーグ。ぼくに言葉の力で世界を変えようと、しきりとそそのかす。そんなことはどうでもよかった、ひとりの少女に出会うまでは。彼女の肌は日に照らされたシナモン、焼きたてのケーキ、髪は蜂蜜のように長い。クリームのように流れ、吐く息は綿菓子の泡となって宙に漂う…めくるめく色彩と豊かなイメージに彩られた、少年の不思議な初恋と成長の物語。


2006年10月22日(日)
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 真夜中の飛行/リタ・マーフィー

『真夜中の飛行』/リタ・マーフィー (著), Rita Murphy (原著), 三辺 律子 (翻訳)
単行本: 181ページ
出版社: 小峰書店 (2004/08)
ASIN: 4338144122 サイズ (cm): 19 x 13
内容(「MARC」データベースより)
ハンセン家の女たちは、空を飛ぶことができた。しかし、彼女たちは厳しい規則に従って生活していた。15歳のジョージアは、祖母との葛藤、飛ぶ権利を奪われた母との関係、謎めいた叔母との出会いを経て、儀式の夜へ向かう…。


2006年10月21日(土)
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 波間に眠る伝説/アイリス・ジョハンセン

『波間に眠る伝説』/アイリス・ジョハンセン (著), Iris Johansen (原著), 池田 真紀子 (翻訳)
文庫: 441ページ
出版社: ソニーマガジンズ (2006/08)
ASIN: 4789729311 サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
美貌の海洋生物学者メリスは慄然とした。突如、目の前で養父ロンタナのヨットが大爆発を起こしたのだ―ロンタナを乗せたまま。翌日、悲嘆に暮れる彼女のもとを一人の男が訪れる。男の名はジェド・ケルビー。特殊部隊員あがりの探検家だった。ケルビーはロンタナから謎めいた手紙を受け取っていたのだ。ケルビーもロンタナも、ある海の伝説を信じ、それが事実であることを証明したいと思っていた。そのためにケルビーはメリスに協力を求める。だが、そのときから二人は何者かの標的に…。恐るべき謀略と情熱的な愛が交錯するロマンティック・サスペンスの白眉。


2006年10月19日(木)
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 Good Grief/Lolly Winston

『Good Grief』/Lolly Winston (著)
Perfect: 399ページ
出版社: Hachette Book Group USA (2004/11)
ASIN: 044661596X

From Publishers Weekly
「悲しみはもう動きだしている。悲しみは早起きで、べたつく両腕を私の首に巻きつけ、熱くて臭い息を私の耳に吹きかけながら待っている」。ソフィー・スタントンは、未亡人になるにはあまりに若すぎると感じている。結婚後わずか3年で、最愛の夫イーサンを癌で亡くしてしまったのだ。彼女の苦しみも知らずに世界は回り続ける。彼女にとって唯一賢明と思える行動は、家に閉じこもり、真夜中に人目を忍んでコンビニへ行き、そこで買えるものだけで生活することだった。何もかもがつらい。イーサンにかかってくる勧誘の電話、イーサン宛の手紙、いまもイーサンの匂いがするシャツ。初めのうちは優しく憂いに沈んだ「良い」未亡人のソフィーだが、ある日ガレージの扉を車で突き破ってしまい、それから何かプツンと切れる。バスローブ姿で職場に現れたり、店のディスプレイの下に隠れたり…。上司に休みを取るよう勧められた彼女は、家を売却し、親友ルースと暮らしながら再出発するためにオレゴン州アッシュランドに移り住む。悲しみも彼女についてくる。しかし、ボランティア仲介所から放火癖のある10代の問題児の世話を任されたり、魅力的な男優につきまとわれたり、地元のレストランでデザート作りの仕事を始めたことで、ソフィーはこれまで自分に取り付いて離れなかった苦悩について深く考えざるを得なくなる。喪失を悲しくも見事に描いた作品。著者ウィンストンが前編にわたってヒロインと物語に染み込ませた優美さ、ほろ苦いユーモア、鮮烈な迫真性は、読む者の心をがっちりとつかんで放さない。ソフィーはひどく傷ついてはいるが、ひょうきんで、新鮮で、じつに説得力がある。一瞬たりとも陳腐なところがない、ウィンストンのすばらしいデビュー作。


以前読み始めて、途中でやめていたローリー・ウィンストンの『Good Grief』をやっと読み終えた。夫が癌で亡くなった若い未亡人が、絶望の淵から立ち直っていくという話なんだけど、こういうのを良かった!いい話だ!と評さないといけないんだろうなあ・・・とか思いつつ、でもやっぱり最初に読み続けられなかった、面白くない要因はあるよねと思う。

特にユーモアの感覚がずれていたりすると、たぶん作者がここは笑ってくださいよと思っているところで、変に気の毒になってしまったりする。若くして夫に死なれた未亡人という設定自体が気の毒なわけだから、本当に気の毒な部分は他にたくさんあるし、そうでない部分まで気の毒になってしまうと、なんとも・・・。

大事な人がいなくなった喪失感は、相手が夫であろうが親であろうが、友達であろうが恋人であろうが、どれほどのものだろう。どれほどの悲しみ、苦しみを味わうだろうか。それを克服して立ち直るまでに、いかに大きなパワーを必要とするだろうかと思う。

それはそれで共感できる部分はたくさんある。思わず涙が浮かんでしまう部分もあった。それでも、これが面白い本だと言い切れないのは、主人公そのものにあまり魅力がないせいか?そのあたりは個人の好みもあるから、良いとか悪いとかは言えないのだが。

同じなりふり構わずでも、かっこいい主人公とかっこ良くない主人公とがいる。それがどういうわけでか定義などは一切ないし、読んだほうの感覚としか言えない。実生活では、私自身は間違いなくかっこ良くないほうの部類になるだろうが、せめてフィクションの中では、かっこいい主人公と向き合いたいと思うのだ。

2006年10月13日(金)
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 短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史/青山南

『短編小説のアメリカ 52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史』/青山 南 (著)
単行本(ソフトカバー): 280ページ
出版社: 平凡社 (2006/9/12)
ASIN: 4582765866
内容(「BOOK」データベースより)
「アメリカの国民芸術」と言われる短編小説。その豊穣でドラマチックな世界を、開祖E.A.ポーから21世紀のEジン作家出現まで、そして雑誌・編集者・評論家の活躍、原稿料・ボツ原稿・文学賞・ベスト作品といった興味津々の具体的な裏情報を駆使して案内する、ユニークな歴史エッセイにして新しいアメリカ文化入門。52講は、どこからでも自在にアプローチ可能。



青山先生の新しい本『短編小説のアメリカ 52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史』が出た。また今回も長いタイトルだよね。それでも前よりはちょっと短めだけど・・・。(^^;

また今回も、と書いたのは、この本は以前に出版された『アメリカ短編小説興亡史─とめどもなくあらわれるアメリカの短編小説をめぐる、めどもなくあられもない断片的詳説』を元に、新たに平凡社ライブラリーから文庫化されたものだからだ。

単行本では注釈としてついていた部分が、文庫では本文のなかに組み入れられた格好になっているところが変化しているのと、元の本から6年という月日が経っているため、新しい章もいくつか追加されているらしい。

とはいえ、元の本の内容もすでに忘却の彼方となっているので、ほとんど新規で読むのと変わらないくらいだろうとは思うが、とにかく長いタイトルだったというのだけは鮮明に残っている。なにしろタイトルが覚えられなかったというのを覚えているくらいだから、ひたすら長い。

その感想を書いた時も、『アメリカ短編小説興亡史─とめどもなくあらわれるアメリカの短編小説をめぐる、めどもなくあられもない断片的詳説』というのを全部書ききれなくて、『アメリカ短編小説興亡史』としてしまったくらい(失礼しました)。

というわけで、中身のほとんどは『アメリカ短編小説興亡史─とめどもなくあらわれるアメリカの短編小説をめぐる、めどもなくあられもない断片的詳説』の中にあるのだろうと、今回は図書館で借りて見比べてみることにした次第。

もちろん、単行本の『アメリカ短編小説興亡史─とめどもなくあらわれるアメリカの短編小説をめぐる、めどもなくあられもない断片的詳説』は持っている。


前に読んでいるとはいえ(新たに追加された部分を除いて)、やっぱり忘却の彼方だった。個人的には、単行本では注釈で書かれていたことが本文に入ってきて、断然読みやすくなった感じはしたけれど。

また、私は短編より長編のほうが好きなのだが、なぜ短編が苦手なのか・・・というのを、改めて再び納得させられた。ジョン・アーヴィングも短編が苦手で長編好き。だからアーヴィングが好きなのかもねとか、都合よく解釈したりして。

ただ、ジョイス・キャロル・オーツの言う短編の定義は、現代アメリカ文学の短編ということだと思う。例えば、すでに古典の部類であるイギリスのサマセット・モームなどの作品には、その定義はすべては当てはまらないのではないかと。

2006年10月11日(水)
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 ミシシッピがくれたもの/リチャード・ペック

『ミシシッピがくれたもの』/リチャード・ペック (著), 斎藤 倫子 (翻訳)
単行本: 256ページ
出版社: 東京創元社 (2006/4/22)
ASIN: 4488019439 サイズ (cm): 19 x 13
内容(「BOOK」データベースより)
15歳のとき初めて父の故郷を訪れた。ミシシッピ川を見下ろす岩だらけの丘にある歴史と謎の重さが宿る家に祖父母と大おじ・大おばの4人が住んでいる。祖母がわたしに少女時代の思い出を語りかける。そしてわたしは、南北戦争にまつわる思いもかけぬ事実を知ることになった―。秘められた歴史を題材に、アメリカの深部に迫った感動の物語。



リチャード・ペックの『ミシシッピがくれたもの』というヤングアダルトの本だが、南部の話かと思ったら、ミシシッピ川を挟んだミズーリ州とイリノイ州の話だった。

これまで読んできた南部ものは、南北戦争があれば必ず南軍のほうの話だったが、ここではちょっと微妙。イリノイでは、南軍の味方をするものもいるにはいるが、ほとんどが北軍の味方で、従軍するとすれば北軍にというのが大部分。

そこに、ニューオーリンズで白人と黒人奴隷との間に生まれた特殊な人種である女性たちがやって来て、戦争が始まったためにそこに足止めされるのだが、そこでドラマが生まれるというわけだ。

たしかにニューオーリンズを舞台にした小説の中に、そういう人種がいることは書いてあった。フランス人の血を引く彼らは皆美しく、女の子であれば、ニューオーリンズに留まって、やはり白人に庇護してもらい、男の子はだいたいがフランスに渡るらしい。いかにもフランス人らしいやり方だと思うけれど。

南部、特に白人の上流階級の社会では人種差別が激しく、黒人の血が少しでも混じっていたらダメというところがあって、どんなに美しくても、白人と普通の結婚はできないとか・・・。今はいくらかましだろうが、当時はどれほどの差別だっただろうか。

当時のミシシッピ川周辺の様子(『ハックルベリ・フィンの冒険』のような感じ)もよくわかり、最後は、え?と思うような結末になったりして驚きもあるのだが、全体としては今ひとつ物足りない感じが残った。ヤングアダルトものだからということでもないとは思うけれど・・・。日本語のタイトルもあまり適切ではないかも。

2006年10月10日(火)
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 放浪の戦士(4)─デルフィニア戦記 第1部/茅田砂胡

『放浪の戦士(4)─デルフィニア戦記 第1部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 320ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/4/24)
ASIN: 4122041910 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
流浪の国王ウォルとリィの率いる軍勢は王都コーラルの目前に迫った。だが、救出すべき父はすでに亡く、王座奪還の目算も潰えた。欲するは父の敵の首ひとつ―!同胞相討つ内乱を避け、わずかな手勢で城に乗り込むウォルの運命、そしてデルフィニア争乱の行方は?第1部放浪の戦士篇完結。


<デルフィニア戦記>シリーズの第一部を読み終えた。『王女グリンダ』が特別面白かったというわけではなかったから、そんなに期待もしていなかったのだが、これはなかなか面白かった。そんなこと絶対ありえないだろうというようなことが次々に起こり、一見弱者のように見える者が、強大な敵を倒していく様は、実に痛快。ファンタジーならではの醍醐味。

こちらを先に読んでいれば、『王女グリンダ』のほうももっと面白かったかもしれないとは思う。『王女グリンダ』は、同じシリーズの外伝とか別冊といった感じのもので、これだけでも話は通じているが、やはりシリーズの内容を知っていたほうが良かったなと思った。

2006年10月08日(日)
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 放浪の戦士(3)─デルフィニア戦記 第1部/茅田砂胡

『放浪の戦士(3)―デルフィニア戦記 第1部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 337ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/03)
ASIN: 4122041732 サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
緒戦の大勝利に沸く兵士たち。しかし国王の陣幕だけが重く沈んでいた。軍を解散せよ、さもなくば―敵は養父・フェルナン伯爵を盾にした露骨な脅迫にでたのだ。大義か?ペールゼン侯爵の専横に屈するのか?苦渋の選択を迫られたウォルは逆転を賭して、バルドウの娘に伯爵救出を託したのだが。


2006年10月07日(土)
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 放浪の戦士(2)―デルフィニア戦記 第1部/茅田砂胡

『放浪の戦士(2)―デルフィニア戦記 第1部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 382ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/02)
ASIN: 4122041627 サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
卑劣な陰謀によって偽王の濡れ衣を着せられ逃亡する男・ウォル。異世界から落ちてきた少女・リィ。孤独な魂の邂逅からはじまった旅に志を同じくする仲間たちが結集、国王軍が結成された。だが、首都コーラルを目指し進軍する彼らを待ち受けるのは、敵の大軍と悪辣な罠なのだ―。

2006年10月06日(金)
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 放浪の戦士(1)―デルフィニア戦記 第1部/茅田砂胡

『放浪の戦士(1)―デルフィニア戦記 第1部』/茅田 砂胡 (著)
文庫: 381ページ
出版社: 中央公論新社 (2003/01)
ASIN: 4122041473 サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった…。二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく。


2006年10月04日(水)
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 絢爛たる屍/ポピー・Z・ブライト

『絢爛たる屍』/ポピー・Z・ブライト (著), Poppy Z. Brite (原著), 柿沼 瑛子 (翻訳)
文庫: 392ページ
出版社: 文藝春秋 (2003/06)
ASIN: 416766125X サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
脱獄した連続殺人鬼。ひそかに凄惨な殺人を繰り返す富豪の青年。生きた者を愛せぬ二人の男が傷心の美青年と出会ったとき、爛れた地獄が口を開けた…。倒錯性愛と頽廃の美を描く異能の女流作家ブライトの耽美的にして残虐な傑作。エキゾティックな妖都ニューオーリンズの闇の底、狂気と背徳の愛が甘い腐臭を発して蠕動する。


ニューオーリンズを舞台にしたホラー小説『絢爛たる屍』を読み終えたが、内容うんぬんというより、これは気持ち悪いなあ。登場人物がゲイで死体愛好者で、なおかつカニバリズムまで・・・という異常な倒錯の世界なのだが、殺して内臓を切り開くとかいうのは、やっぱり気持ち悪い。ちなみに、作者は女性。

ニューオーリンズの描写はそれなりに良かったのだが、そういうことには全く関係なく、とにかく気持ちが悪い。エイリアンとか幽霊とか吸血鬼とかならまだしも、普通の(?)人間がこういうことをする話は、有り得ない話ではないから、余計に気持ちが悪い。異界の魔物の仕業だとかいうならまだ受け入れられるかもしれないが。同じ人間のこういう嗜好は、やっぱり受け入れられないなあ。

とはいえ一般的と思われている多くの人たちだって、例えば事故現場などの被害者を見たくて集まって来たりするわけで、人間は皆どこかで死体を見たがっているのかもしれない。それが証拠に「人体の不思議展」などにもたくさんの人が集まって来る。

しかし、とある週刊誌で読んだのだが、この「人体の不思議展」の標本は、出所がわからないそうな。標本になっているのは中国人のものだが、それを提供したと言われている中国のナントカ大学(いい加減ですみません!)では、そんなことは知らないと言っているらしいし、日本医師会なども後援とか監修となっているが、いっさい関係ないとのこと。一体誰がやってるんだ?

でも、『絢爛たる屍』を読む前に「人体の不思議展」を観てなくて、本当に良かった。観ていたら、あまりにもリアルに想像できてしまって、眠れなくなっていたに違いない。

2006年10月01日(日)
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