次のF1は、バーレーンGPです。 今週末なんだけどさ。
ナニがすごいって、よく現在の状況で中東で開催できたなぁと……。 …いや、なんか十分アブないらしいんですけど。(だからなんでココにOK出したんだー?興行利益なんて見込めるのかー?)
…それにも増してスゴいのが。 サーキットが砂漠の中にあるらしいんですよ。 ……………何故。
ウィリアムズのデモンストレーション走行みたけど、サーキット上にめちゃめちゃ砂が乗ってるんだってばさ!! 走ったら舞い上がってるんだよ砂が!! ………おそらく、ちょっとでもレコードライン外したら、タイヤはまったくグリップしないものと思われます……。…いや、レコードラインもアヤしいよなぁ……。
……タイヤがグリップしないとどうなるか? →回るんですよ。ほんのちょっとしたバランスの狂いで、そりゃもうチョロQのごとく、くるくると!
…そいでもって、曲者の「砂」。 これがインダクションポッド(空気取り入れ口)からエンジンに入ったら……まぁ、エンジン焼き付いてブローですね。下手すっとバースト……。こわすぎる。
果たして、どうなりますやら、バーレーンGP。 スタッフやドライバーの皆さんの無事をひたすら祈ります……。
2004年03月30日(火) |
『台風 5』(女の子ヒカル) |
温泉から戻ってきた時、ヒカルは紺のジャージの上下を着て帰ってきた。 ランドリーでの洗濯が終わったので、浴衣から着替えたらしい。 色気もそっけもない格好ではあったが、緒方にはその方がほっとした。これが成人した女だったら、浴衣の上からでも分かる女性のラインを楽しむ余裕もあったのだが、子供相手にはどうも勝手が違う。子供(ガキ)は子供(ガキ)らしい格好をしていてくれた方が、余程扱いやすいと思った。
子供相手なので、レストランなぞ行く気もおこらず、夕食はルームサービスで済ませる。 「ねーねーねー!2千円もする鍋焼きうどんってどんなのー?!」 ヒカルは目を輝かせてメニューを指す。 (何が悲しくてこんな夏の最中に鍋焼きうどんなんだ……) そう思ったものの、自分が食べる訳じゃないからと黙認し、自分はざるそばのセットを注文した。 ルームサービスがくるより先に、フロントで頼んでおいたエキストラベッドが到着する。シングルの割にゆったりした部屋が幸いして、それを入れてもさほど窮屈には感じられなかった。 ヒカルは早速そのエキストラベッドを自分の場所と定め、ベッドカバーをまくり、シーツやベッドの高さを確かめたり、枕の高さを調節したりしている。 (よくそんなにやる事があるな……) 緒方はヒカルの様子を妙に感心しながら、一人がけのソファに座って、ゆっくりと煙草をふかした。 その正面には、なんとなくつけっぱなしのテレビが、先日話題になった映画のメイキングを特集している。時折、画面の上方に、字幕で台風の情報が表示されていた。
…ふと、視線を感じてそちらに目をやると、ヒカルが寝転がったまま枕をかかえて、じっと彼を見ていた。 「…なんだ」 「緒方さんは?温泉、行かないの?」 「後で行くさ。今から行ったら、行ってる間にルームサービスが届きそうだ」 「そっか」 納得したのか、ヒカルはまたころころ…とベッドの上をころげまわる。 「…ベッドがそんなに珍しいか?」 「んー?家でもベッドだよ〜?」 「なら珍しくもないだろう……」 「だって、こんなホテルとかのベッドって、初めてなんだもん。イベントとかだって和室の大部屋だったりするから、布団が多いし、若手の合宿なんか、安く済ませるから二段ベッドとかだし。緒方さんは?やっぱベッド派?」 「ああ」 緒方の返事に、ヒカルは枕を抱えたまま起き上がって、くすくすと笑う。 「やっぱり〜?緒方さんが布団で寝るって、想像つかない」 「そうか?内弟子の頃は、布団で寝てたぞ」 「内弟子?」 ヒカルは首をかしげる。 この現代っ子に、「内弟子」という言葉は馴染みがないらしい。 「師匠の家に住み込む弟子のことだ」 …あまり詳しく説明しても理解しそうにないので、簡単に答える。 ヒカルはむー?と考えこんだ後、枕を放り出して緒方に詰め寄った。 ヒカルのエキストラベッドのすぐ隣に移動したソファにかけたままの緒方の両肩を、がし、と掴む。 「それってそれってひょっとして……塔矢先生の家に住んでたってこと?!」 「当たり前だろうが!俺の師匠は塔矢先生しかおらん」 他に誰がいるっていうんだ。 「いいなー!」 (そりゃ、棋士を目指す者にとつては最高の環境だな)
しかしその後のヒカルの発言は景気良くズレていた。
「じゃあずっと明子さんの料理食べてたんじゃん!うらやましー!!」
「待てコラ」
羨ましがるのはソコか。 精神的にずっこけた緒方の隙をねらい、ヒカルはひょい、とベッドから降りて後ろにまわった。 「…ね、どんなの食べてたの?やっぱ和食中心?」 まるで父親にするように、緒方の首に腕をまわしてねぇねぇ、と尋ねてくる。 「いや。俺が弟子に入った頃は奥さんもまだ先生の家に嫁いだばかりで、和食は得意じゃなかったぞ」 ヒカルは目をまるくして、緒方の肩にことん、と顎をのせる。 「へー意外!…じゃ、誰かに教わったの?」 「ああ。通いで来てくれている手伝いのばーさんがいてな……」
話に夢中(?)になっていたふたりは、気づかなかった。 この間に、何度かノックの音がしていたのを。 ルームサービスを運んできたボーイは、中からの応答がないのが気にはなったが、話し声はするようなので、テレビか何かの音声が大きくて、気が付かなかったのだろう……と、部屋のドアを開けた。せっかくのできたての鍋焼きうどんも、冷ましたりしてはいけないと思って。 「失礼しま………」 ワゴンを押しながら、部屋に入ると、そこには。
一人がけのソファに、長い足を悠々と組んでくつろぐ大人の男と、 そんな彼に後ろから抱きつき、男の首筋に顔を寄せて微笑む少女の姿。
男が、ふ、と彼の気配に気が付いて視線をやった時、彼はその眼鏡の奥の鋭い視線に心底血の気がひいた。 「すいませんお食事ここに置いておきます失礼しましたー!」 一気呵成でそれだけ言うと、ボーイは逃げるように部屋を後にした。
緒方は、ヒカルを背後にはりつかせたまま、煙草を取り上げる。 「なんだあれは」 ヒカルは、緒方の首に腕をまわし、相変わらず彼の肩の上にあごをのせたまま、首をかしげた。 「さぁ?」
残されたのはワゴンに乗っている湯気をたてた蓋つきの小さな土鍋と、そばの和食セット。
「…まぁいい。メシにしよう」 「うん♪」 ヒカルは早速、入口近くにあるワゴンを取りに行った。
そのころ。 「やっべ〜〜。まさかどっかの組の若頭とC学生の援交現場に出くわすなんてよ――」 ルームサービス担当の例のボーイは、まさか後でインネンつけられたりするんだろうかと本気で焦っていた。
彼の客を見る目が未熟なのか。 ちらりと視線を投げただけなのに「そう」見えてしまった緒方の目つきのせいなのか。 ………論が分かれるところである。
そしてそんなことは知らずに。 クーラーが快適に利いた部屋の中、ヒカルは汗をかきかき鍋焼きうどんを食べ、緒方はのんびりとそばをすすっていた。
――外は台風。
風は、ますます強くなってきていた。
2004年03月28日(日) |
………行きたかったのに…… |
え〜ん。 なんでこの日まで仕事なんだぁぁぁぁ(泣)
今日、大阪でイベントがあったのにー! 久しぶりに、「一般参加者」として、のんびりゆっくりサークル回ってネットで見かけたサイトさんのサークルにも寄り道して、それから古本屋に同人誌売ったり探したい同人誌があるからホントマイペースにぼーっと探したかったのにぃぃぃぃ。(号泣)
全部パァ。(ぐっすん) …普段は、頼まれた本とかが自分が買う本よりも量が多いし、会場中かけずりまわんなきゃいけないし、友人たちと会えてすごく楽しいんだけど、結構ハードペースなんだな。 のんびりゆっくり、好きなサークルを回って(…ほら、今私が好きなトコってそんなに大きくないから……)、思う存分同人誌にひたる………なんて。 一時的にせよ実現しそうだったのでめちゃめちゃ期待してたんに、私の安らぎを返せ〜〜〜〜!!!
ふふ………ふふふふふ…………… あれだけのモン犠牲にしたんだ。 これでつまらん本書きやがったら……………覚悟しとけよ、S瀬のおっさん!
昨日、夜にドリフの総集編を見ました。 …はからずも、長さんの追悼番組になっちゃいましたけど。
ああ、でもやっぱり面白かった〜。 「ここぞ」というタイミングで入るツッコミ、そして思いもよらぬボケ。 そして、くるぞくるぞと期待させといて、見事にその期待を裏切らない「お約束」と、最大級のオチ! やっぱ好きだよぅ。良いです。大好きです!ドリフターズ!!
…でもね、ちょっとだけ心残りがあるの。 …まぁ、今回のが結構昔の作品を扱ってたから、仕方ないっちゃ仕方ないんだけど。 くしゃみネタも見たし、 蚊ネタも見たし、 工事サンの柔道ネタも見たけどさ。 オナラネタも、CMネタも堪能しました。(ひとつだけ仕掛けを発見しました)
ああだけど。 見てないネタもあるんだよぅ! かみなりサマとか 「だめだこりゃ」シリーズとか! 早口言葉とか、体操とか、ひげダンスとか!!
でも何が心残りって、
金ダライネタがなかった!!
えーん。やってる長さんたちは大変だっただろうけど、アレ、好きだったんだよぅ〜〜〜。 最後に家が崩壊するヤツね(笑)。
ちらっとで良いから、人形劇も見たかった……!(西遊記のヤツね。「ニンニキニキニキ〜♪」って、今でも歌える)
そんなこんなでドリフに夢中になって、その後必死こいて『ユキヤナギ』書いてたら(昨日のはあんな短文なのに時間かかった……)、 TMの新アルバム買いに行くの忘れました……(呆然)
2004年03月24日(水) |
『ユキヤナギ 2』(北城家シリーズ) |
幼い子供の力とはいえ、渾身の力で頬をぶたれた男の子は、勢いのままよろろ、と後ろによろけて、転んだ。 そして転んだまましゃくりあげ、ついには大声で泣き始める。 一方、加害者である高耶は…… 彼女は、はあはあと息を荒げ、頬を真っ赤にしたまま、ぎゅっと唇を噛み締め点その大きな黒い目をかっと開いて、相手を睨み付けていた。 肩を少し過ぎるくらいの、まっすぐな黒髪は、朝家を出る時には綺麗に整えられ、髪飾りで可愛らしく飾られていた筈だが、今の彼女にはそんな面影もない。髪はほつれ、あちこちにちらばり、汗で濡れた頬に、その髪のいく筋かがはりついていた。
「――高耶」
氏政が一歩踏み出そうとするよりも先に、転がりこむように駆け寄る人物があった。
「ひろくん!どうしたの?!」 男の子の母親が駆け寄り、服が汚れるのもかまわずに、渡り廊下の湿ったコンクリートにしゃがみこんだ。 「おかぁさ〜ん」 母親を見つけ、男の子はしがみつき、よりいっそう大きな泣き声があがる。
…しかし、高耶は彼を睨みつけたままだった。
「高耶」
その視線をさえぎるように、氏政がすい、と高耶の前に立つ。 高耶は驚いたように父を見上げ…そして、ふい、と目をそらした。 何かを、隠すように。 どこか、怯えるように。
そんな娘の様子に、昔の三郎を見たような気がして、氏政は眉をよせた。 氏政は、片膝をついて娘と視線を合わせる。 しかし高耶は頬をふくらませ、顔をそむけたままだった。
「高耶」
――少しきつい口調に、びくり、と高耶の肩がはねる。
「高耶。どうして友達を叩いたりしたんだ」
「………………」
高耶は口をとざしたまま、顔を伏せる。
「…理由があるなら、ちゃんと話しなさい」 「………………」
小さな手が、ぎゅ、とスカートを掴んだ。 しかし高耶から何も言葉はない。
「理由もなく、お前は人に暴力をふるったりするのか?」 「……………………」
おし黙る高耶に、氏政はため息をついた。 そして泣きじゃくる男の子と、その母親に向かう。
「…すいません。うちの娘が。理由もなく人を傷つけた上に、謝りもしない。こんな風に育ててしまった、私の責任です」 申し訳ない…そう言って、氏政は床に手をついた。
「……ちが――!」
悲鳴に近い声で、高耶が叫んだ。…しかし、途中でおし黙ってしまう。
「………」
氏政は、そんな高耶の様子を見つめるしかできなかった。
「…ねぇ。たかちゃんのおとーさん」
そんな沈黙が落ちた時、少女から声をかけられた。
「わるいのはね、ひろくんなんだよ。ひろくんが、たかちゃんのリボンをとってっちゃったの」 またひとり、少女が高耶をかばうように進み出た。 「たかちゃん、「かえして」って、言ったんだよ」 続いてもう一人。 「…でも、ひろくんはリボンをもったままにげて…たかちゃんはおいかけて…リボンをつかまえたの」 「そうしたら…リボンが……」
高耶の固く握られた拳が、ふとゆるんだ。 そこからこぼれ落ちたのは、古い着物布で作られた、見覚えのある柄のリボン。それは無惨に縦に破れ、ほつれ、さらに握りしめられたことによってくしゃくしゃになっていた。
自分の手から落ちたそれを、高耶は慌てて拾う。 うつむいたまま。 その肩は、細かく震えて。
「………めん……さ……」 ――せっかく、かあさまが作ってくれたのに。
「ご……んな……い……」 ――とうさまが、入園式に結んでくれたリボンなのに。
「……ごめ…ん……なさ……っ、…い………」 ――お祖母さまの着物からもらった、大切な、たいせつな………
それを、こんなにしてしまって。 だから許せなかった。 リボンがこんなになってしまったのが分かったら、きっと……嫌われると思った。 「大事にするのだぞ」 ――そう言って、とうさまが結んでくれたのに。
―――なのに――――!
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい――!」
高耶は、ぼろぼろになったリボンを握りしめたまま、ぼろぼろと大粒の涙をこぼした。
そして父は。 ようやく高耶が黙っていた理由と、人を叩いた理由を知った氏政は、泣きじゃくる娘を力強く抱き寄せて、さらさらと指に心地よい娘の髪をくり返し、くり返し、なぜてやった。
…はい、F1GP、二回目マレーシアGPも、ミハエルが勝ちました〜♪
オーストラリアほど「盤石」なレースではないにしろ、終始安定した走りで、ヒヤヒヤすることもなく。…ピット作業についてだけ、真剣に見てました。(コレでミスられたら順位は入れ替わってたからね。そのくらい、微妙なリードしかなかったのさ) さてミハエルに関しては、優勝♪二連勝♪やれめでたや♪…で良いのですが。
バリちゃんどうした〜?! 途中、いきなり謎のペースダウン。ワンツー体制で走っててオーダーなんぞ出るわきゃないし(あの状況はねぇ)、すわトラブルか〜?!と焦ったら、その後はタイムは伸びないまでも順調に走ってるし。 あれはなんだったんだろう……詳しく知るには雑誌待ちですな。(…でもとりあげてくれるのかなぁ…)
ホンダおめでとう♪ バトン、3位表彰台デス! いや、いい走りしてたよぉ〜。 マシンも良し☆ 琢ちゃんは、ちょーっと前半、くるくる回ったりコースアウトしすぎ(笑)。 マシンに負担をかけたせいか、せっかく最後尾スタートから8位入賞圏内までつめてたのに、最後エンジントラブルで止まりました(苦笑)。…んでも一応完走扱いになって15位。
逆にエンジンがおかしいのがマクラーレンのメルセデスエンジン! 2台ともエンジンブローでリタイヤ…………。 あれはドライバーのせいじゃないぞぉ。絶対。
そして消化不良みたいな走りをしていたのがエイの口……もとい、ウィリアムズ。 ガソリン減って軽くなってきてんのに、なんであんなにペース上がらなかったんだぁ?!(…いやペース上がったらミハエル追い上げられて困るんだけどさ) モントーヤといい、クルサードといい、走りが妙に大人しく見えたのは気のせいか。
がんばったのはアロンソ。 ブービー賞のスタート位置(つまり最後から二番目)から一気に駆け抜けて8位入賞は御見事でした!(パチパチvv) いや、あのロケットスタートのオンボード映像、めちゃくちゃ気持ちよかったです!他のマシンが止まって見えたよ!マジで!
今回の不幸大賞〜。 ジャガーのM・ウェーバー〜〜〜。 フロントロウのグリッドをゲットしておきながらスタートに失敗、その後コースアウト、接触、左フロントタイヤがパンク、何とかピットインしてタイヤ交換するもドライブスルーのペナルティをくらい、…結局、23周目でトラブル起して真っ先にリタイヤ〜ときたもんだ。(苦笑) いや〜、最初に、予選第二位というラッキーがあっただけに、余計に決勝の不幸が際立ちました(苦笑)。
でも、セパンのコースって面白いねぇ。 オーバーテイクポイントがたくさんあるから、抜きつ抜かれつのサイドバイサイド、あちこちでバトルしてるのが見ることができて、楽しかったです♪ ピット出口の攻防戦以外で、走りながらのオーバーテイクシーンがこんなに見られたGPって、ほんと久しぶり☆。
…さて、次回は……バーレーン?! 初のF1GP開催ですな。 どこも、サーキットについてのデータが揃ってない状態(…だよねぇ、多分)で、みんな一緒によーい、ドン♪ マシンもそうだけど、ドライバーの「適応能力」が試されるGPになるんじゃないでしょうか♪
2004年03月18日(木) |
『台風 4』(何ヶ月ぶりかで女の子ヒカル小ネタの続き) |
雨と風は、どんどんひどくなる一方だった。 ホテルの中でも、風が唸る音がかすかに響いてくる。
「とりあえず風呂に入ってこい。途中にランドリーがあったから、入る前に着替えなんかも突っ込んでおけば全自動だから乾いてできあがってるだろ」 「…へ?風呂って……部屋にあるやつじゃないの?」 「温泉が湧いてるらしいな。地下に、大浴場の表示があったぜ」 緒方の言葉に、ヒカルは自分のボストンバッグから雨がしみて濡れたジャージ等を取り出し、ボストンバッグのポケットのひとつに母親が入れたという百円均一のビニールバッグをひっぱりだした。 ここでヒカルはむー、と考え込む。 「ねぇ緒方さん!浴衣着て行っていい?」 「別にかまわんが…どうする気だ?」 「どうせ洗濯して乾燥までやってくれるんなら、今着てるのも一緒に洗っちゃおうと思ってさー♪」
…オマエは一人暮らしで銭湯に通う一昔前の学生か? …と、あまりのヒカルの色気のなさに目眩がした緒方だったが、どうせ言っても無駄だとばかりに、緒方はベッドの上に置いてあった浴衣をヒカルに投げた。 ヒカルはサンキュ、と微笑んで器用に片手で受け止める。 そしてまたがさごそとボストンバッグの中をあさった。 「あーこれも濡れてるや」 取り出した服をビニールバッグに入れようとして……緒方はつい、ヒカルのその行動にストップをかけた。
「オイ」 「なに?」 「それも洗濯する気か?」 「うん。だって濡れてるし」 ……おそらく飾り気のない娘のために、親が選んで買ったのだろう、淡いクリーム色の夏用の上着。 「ジーンズなんかと、一緒に洗わない方が良いと思うぞ」 「そうなの?」 生地も仕立ても良い趣味のそれ。昨日、イベントで指導碁をしていた彼女は、ごく普通のスカートとカットソーだったが、その上着を着ていたおかげで、プロ棋士らしい、落ち着いた雰囲気を出していた。 淡い色の、夏用のものなど、ジーンズと一緒に洗ったらどうなることやら。 ぺし、と緒方はヒカルの額をはじいた。 「…そうなんだよ。いいから、その上着は置いておけ。後でホテルのクリーニングに出すから」 「は〜い」
とりあえず荷物をまとめたヒカルは、浴衣を抱えて備え付けのバスルームに入る。
(一応、最低限の恥じらいは持っていたか)
…目の前で着替えられたらどうしようかと危惧していてので、ほっと安心した彼だった。
風と、雨はますます強くなっているようだ。 窓の外は灰色一色で、街の明かりも、車の灯かりも、見えなくなっている。…信号も、どこも点滅した状態だ。 ルームライトの明度を上げ、カーテンをしめた。 そして、テレビの電源をつける。 どの局も、台風の進路や状況、警報などを報道する番組ばかりだった。 気象衛星の映像を見ながら、緒方は煙草に火をつける。 びょお、という風の音が窓に吹きつけ、部屋の中まで揺れるような振動を感じた。
「だいぶ強いらしいな……」
明日に帰られれば良いが。 煙を吐き出したところで、ヒカルがバスルームから出てきた。
「じゃ、行ってくるね〜♪」 「――待て」
呼び止める。ヒカルはなぁに?ときょとん?としたままで振り返った。 「そのままで行くつもりか」 「…? うん」 緒方はもう一度煙草を吸うと、ため息と一緒に思い切り煙を吐き出してから、立ち上がった。勢いついでに吸いかけの煙草を灰皿に押し付けて。
「悪いことは言わん」 緒方は、先程ヒカルに渡さなかった紺色の羽織を取り上げて、ヒカルの顔に投げつけた。 「…わっぷ!なんだよぉ〜!」 「……ルセェ」
…地金が見えてます緒方十段。
あまりの迫力にヒカルも文句を言えなくなった。
「いいから……着ろ」 「は〜い……」
とりあえず大人しく言うこと聞いた方がよさそうなので、反論はせずにヒカルはやや羽織を着、前の紐を結んだところまで緒方に確認されると、着替えた服をビニールバッグに押し込んで、部屋を後にした。
…さて。 後に残った緒方といえば。
「アイツ……本当に自覚ってものがないのか……?!」
呆れすぎて目眩がしそうになるのを、どうにかこうにかこらえて吐き捨てるように呟いて、どかりとソファに沈み込む。
そう。 「今着ているものも洗濯するつもり」だったヒカルは。 服はおろか下着までも脱いでしまっており、素肌の上に白地の浴衣を着ていたのである。 それはもう、無防備すぎるくらい、幼いふくらみのラインも分かるほどで。 一歩間違わなくとも犯罪を誘発して歩くようなものだったのだ。
「アキラ君だったらそのまま失血死しかねんぞ……」
そう呟きながら。 じぶんは「そう」ならないほど大人で良かったなどと意味不明な感慨にひたる緒方であった。
2004年03月17日(水) |
『ユキヤナギ 1』(北城家シリーズ) |
珍しく午後から休みが取れた平日、
「せっかくですから、高耶のお迎えに行ってやってくださいな」
…との妻、馥子の言葉に、北城(きたしろ)氏政はそうだな、と頷いた。 外を見ると、菜種つゆの雨がしとしとと降っている。 いつもならば車を使うところだが、それほど寒いわけでもなく、また高耶が通う幼稚園までさして距離があるわけでもなかったので、歩いてゆくことにして。
通り道に植えられた、真っ白に咲き誇るユキヤナギが雨に濡れるさまを見つけ、そういえば娘がとても好きだと話してくれた「しろいはな」はこのことだったかと彼は我知らず微笑した。 何しろ、まだ幼い高耶である。的確な表現などできよう筈もなく、 「あのね、しろいおはなでね、ようちえんのおみちを、ずーっとさいてるの。たかよりも大きくてね。ちっちゃくてしろいはなが、いっぱいいっぱい、ついてるの!」 どんな花なのか想像もつかないでいたら、高耶は父の腕にぶらさがり、 「…こんど、いっしょににみにいきましょ!」 良い返事を聞かなければ離れないぞ、という決意をきっぱりと目に宿しておねだりされ、氏政は苦笑しつつも、「そうだな」と返事をしたのだった。
ひょっとしたら、この父娘の会話を、弟の誰かが耳にしていたのかもしれない。この会話をしたのは、確か本家の方だったから。(氏政夫婦の家は同じ敷地内でも別棟にある) 今にして思えば、副社長を勤める弟と、社長付筆頭秘書である小太郎(北城家執事兼務)が妙に唐突に今日の予定をすりかえ、まるで追い出すように会社から帰らせてはいなかっただろうか。
「兄上に出ていただくほどの仕事ではありませぬ故、今日の会談とレクチャーについては、儂におまかせくだされ!たまにはお休みくださらんと、体がもちませんぞ!」 「……スケジュール的には何ら問題はありません。ただ緊急な事態に備え、携帯電話だけはお持ちいただきますよう」
……今、思い出すと、この為だったのかもしれない。 「あの」小太郎も、鉄面皮の下で、高耶には甘いらしいのだ。 なんとも、穏やかな時間。 日常のなんでもない事のひとつひとつが、大事件になる。 高耶が、初めて寝返りをうった日。 おぼつかない口で、しかしはっきりと自分の膝を叩いて、「とーた!」と叫んだ日。 初めて立ち上がった日は氏規や小太郎たちをも巻き込んで大騒ぎして。 庭の池に落ちた時には、氏忠が頭から飛び込み、そっちの方が大怪我となった。 墨を口に入れようとしたのを慌てて取り上げて叱り、大泣きされたこともある。 人見知りがはじまると、他の家族は大丈夫なのに、何故か氏照を見ると泣いてしまい、しばらく地の底まで落ち込んで立ち直れなかった事とか。 初のひなまつりの時には、「早くお嫁に行けるように」と早々に片づけようとする妻と、それを断固阻止しようとする自分とで、危うく喧嘩になりかけた。 手を泥だらけにしながら摘んでくれたシロツメクサを見ようともせず、「早く手を洗ってきなさい」と言ってしまい、氏邦と氏光に「そうじゃないでしょう!」と叱られた。 夜遅く、なかなか会えない父に手紙を書くのだと、必死で字を覚え、はじめて書いた手紙には、 『とうさま おかえりなさい たかや』 この手紙を受け取った深夜、嬉しさのあまり眠っている高耶の部屋に飛び込み、起こしてしまった。
どれも、あの頃では、考えられなかった出来事。 高耶がいるからこそ、ここにある出来事。 あたらしい、確かな絆が、ここにある。
なんとなく、穏やかな気分のまま、氏政は高耶の通う幼稚園に到着した。
――そして、そこで目にしたものは。
「ひろくんの、ばかぁぁぁぁぁっっっ!!」
ぱっちーん、という音も高く。 同級生とおぼしき男の子を張り倒した我が娘の姿だった。
2004年03月16日(火) |
おや、この展開…(ネタバレ注意。テニプリ感想) |
今週のテニプリを読んだ。
………をや?
何かしばらく見ないうちに不二リョな展開なんですけど!(笑)
赤也vs不二の展開にも驚きましたが。 そーきましたかい(苦笑)。
いや私は基本的に塚リョなんだけど不二リョも好きだからオッケーなんですがね。 (不二が受ポジにいる時がタカ不二プッシュなだけで) だって、「あの」ハイパー生意気な「おちびちゃん」が、不二の手にかかって「むーっ!」ってふくれっつらになるなんて、想像しただけで萌え………vv
普段は無愛想だったり、普段は鉄面皮だったりするのに、「その人」を前にして、相手にしているときだけ、表情が変わる……っていう、そんな「特別」に萌える乙女思考な平です。(オイ) …だから、私がテニプリで「乾海」にハマったのは、自明の理ってことなのさ♪
2004年03月13日(土) |
風邪か?疲れか?枕かな? |
喉が痛くて肩が凝ってて痛いよぅ……。
風邪か?
疲れか?
どっちにしてもしんどいんだけど……
あああ、でも明日も行事だ〜。(泣)
おまけに謡の稽古も休みたかったんだけど、他の人が休み多くて、休めなかった……(とほほ)
今は薬が効いててちょっとマシ。あーでも肩痛い。
右手も軽い腱鞘炎中〜。 親指は捻挫状態〜。
こんな状態で今日よく茶筅振ったなオレ。 …てーか明日もか。(はう〜) 着物着て!(←一番の苦痛)
とっとと寝たいんだけど、(明日朝早いし)
今日の総稽古で、子供たちが点てたお茶を飲みまくったせいで、眠れない〜〜〜!!!(わーん)
…そして、どうも最近枕の形状が変わってしまったのか、朝起きても肩が凝ってる。 やっぱ枕のせいか…?単なる疲れか…? 睡眠は大事だよ。うん。
今晩別の枕にしてみっかなー。
いよいよF1開幕ですなー♪
F1オーストラリアGP、 見事、
フェラーリ優勝
しかも
ミハエル−バリちゃんの
ワンツーフィニッシュ!!
ふわはははははは!!!ばんざ〜い♪♪
予選からしてミハエルPPよ〜♪ 決勝ではあまりに順調な展開すぎて、笑いが止まりませんでした。
3位にはアロンソ。やはりくいこんできますねぇ……。イイ走りしてます。(顔はメタクソ濃いけど) モントーヤは…なんか、またもや自爆したような走り……うーむ。
…ところで。 ウィリアムズのマシンのノーズ部分が、「マンタ」に見えてしょーがないのは私だけなんだろうか……(雑誌には「サーベルタイガー」なんて紹介があったけど、そんなに格好良いかぁ…?アレ……)
2004年03月05日(金) |
黒化しました。私が。(スキビ感想) |
おのれ、松太郎の
分際で………(怒髪)
……許すまじ!(がるるるるるるる……)
2004年03月04日(木) |
『春がきた…?』(女の子ヒカル小ネタ) |
お日様、ぽかぽか、良い天気。 どこかのどかな雰囲気を漂わせる地方都市で開催された囲碁ゼミナールも終了し、棋士たちはのんびりと帰り支度を始めていた。 …今回の目玉……もとい、今回の囲碁ゼミナールのメイン棋士として招待された緒方十段王座と、芹澤九段も荷物をまとめ、あとは帰るだけと一息ついていた。 そんな高段者の部屋へ、金色と黒の髪の春一番が転がり込んできた。
「緒方さん!見てコレ!すっげーの♪」
息せき切って飛び込んでくるなり、彼女は大はしゃぎで持ってきた紙袋をがさがさと緒方の目の前に持ってくる。 彼女……進藤ヒカル三段は、どこから走ってきたものか、髪をくしゃくしゃに乱れさせ、頬を赤くしてはぁはぁと息をついている。しかし疲れた様子などなく、どちらかといえば、興奮して、その不思議な色合いの目をキラキラと輝かせていた。 そんな彼女の無邪気な様子に緒方は苦笑し、ヒカルが差し出す紙袋の中身を見てさらに吹き出した。
「午前中から姿が見えないと思ったら……コレを取りに行ってたのか」 「うん♪旅館の仲居さんが場所を教えてくれたから……あ、でも、ちゃんと昨日まで仕事はしたんだからね!今日の午前中はオレ、ちゃんとオフだったんだから!」 やれやれ…と緒方は苦笑いしつつヒカルの乱れた髪を撫でてやった。 「ったく……。せっかくの芹澤九段と浅海女流名人との対局を見て勉強しようとは思わなかったのか?」 「…え、そうだったの?!」 ヒカルが本気で目を丸くする。緒方はますます楽しそうに笑った。 「その分じゃ、その大盤解説を俺がやった事も知らないな」 緒方の言葉に、ヒカルは大マジで慌てた。 「うそぉぉぉぉぉ〜〜〜〜っっっ!!もったいねーーっっ!!」 叫ぶヒカルの頭をぽんぽん、と軽く叩く。 「…ま、次からは自分の仕事以外のスケジュールもチェックしとけよ」 「はぁ〜〜い」
見るからにしょぼん、と気落ちするヒカルの様子に、芹澤は先程からの彼女と緒方のやりとりに驚きつつも声をかけた。 「それで…何を取りに行っていたのかね?進藤くんは」 ヒカルはえへへ、と照れ笑いをすると、丁度その時緒方が目の前に広げてくれた新聞紙の上に、紙袋の中身をひっくりかえした。 「……おやまぁ…」 「へへへ〜〜つくしんぼ取ってきたんだ…じゃない、です〜♪」 新聞紙の上に広げられたそれは小高い山になっていて、結構な量だ。 東京はまだ寒いが、この南国の河原には、もう春が来ていたのだ。 つくしの独特の香りを、芹澤は懐かしく嗅いだ。
そんな芹澤の感慨をよそに、緒方とヒカルはせっせとつくしを取り上げてはこまごまと作業にとりかかる。 「…?何を……?」 首をかしげる芹澤に、ヒカルはにこ、と微笑んだ。 「ハカマ取ってるんだ」 ヒカルの短い説明だけで理解できないでいると、緒方が横からひょい、とつくしを芹澤の前に見せた。 「つくしを調理するには、まずこの節の所を取り除くんですよ」 この節の部分は熱を通してもガワガワして、食べられたものじゃないんでね。 説明しつつも、緒方は手際良くハカマの部分を取っていく。 「手慣れてますね……これで良いのか?」 「ええ。作業自体は単純でしょう?……内弟子時代、毎年春になるとやらされましたからね」 芹澤がつくしを一本取り上げてハカマを取って見せるのに、緒方は頷いてみせる。その表情の穏やかさに、芹澤は内心驚いていた。こんな柔らかい表情の彼を見るのは、初めてだ。 「ゆがいてからちょっと煮て、卵と一緒にオムレツにすると美味しいんだよね〜、緒方さん♪」 「ほぉ、そうなのかね?」 「うん!…じゃなかった…はい!」 芹澤の言葉に、何とか言い直しながらヒカルが答える。その様子のぎごちなさに、緒方はくすくすと笑った。 その間も3人の作業の手は止まらない。 「よかったら、少し持ち帰られたらどうです?奥さんにでも料理してもらうと良い」 「良いのかね?」 「ハカマ取りなんて一番面倒な行程をしてもらってるんだ。良いよな?進藤」 ヒカルは彼らの問いににっこりと笑った。 「もちろん!美味しいものはみんなで分けて美味しいうちに食べた方が良いもん!」
ヒカルの無邪気な微笑みに、芹澤も笑いを誘われる。 「…そうか。春のお裾分けをいただけるんだ、もう少し手伝おうか」 …そしてこれからしばらく、温泉宿「玉翠」の「東風の間」では、タイトルホルダーと、九段の高段者と、若手の女流棋士と、この3人がせっせとつくしのはかまを取るという、不思議な光景がくりひろげられるのであった。
…つくしのハカマ取りは、単純作業なのだが時間がかかる。 緒方と芹澤は最初から胡座をかいていたが、ヒカルは最初、芹澤に遠慮して正座していた。 しかしまだ長時間の正座には慣れない現代っ子。足の痛みに耐えかねて、自然に横座りになっていた。 ヒカルの目の前に座った緒方は、そんなヒカルの生足にちらり、と目をやる。 そしてにやりと笑った。 「進藤」 「なに?…あ、緒方さんので最後の一本だね」 「足が痛いのは分かるが…見えてるぞ」 「…へ?」 ヒカルがきょとん?と首をかしげるのに、緒方はますます面白そうに笑った。 「ぱんつ。見えてるぞ」 「〜〜〜〜〜〜っっっ!!//////っっっ!」 ヒカルは真っ赤になりながら、慌ててスカートの裾を抑えて座り直す。…そう、珍しく、ヒカルは普段着で膝上のデニムスカートをはいていたのだ。温かいからと、生足で。無防備に横座りなんぞしたら、正面に位置する緒方からは微妙に中が見えてしまう。
「緒方さんのバカ!!セクハラ親父〜〜〜〜っっっっ!!」 力いっぱい叫びつつヒカルは部屋を出ていった。 そんな彼女の様子を、緒方は大笑いしながら見送る。
「…良かったのかね」 「なぁに、コレを忘れて行ってますからね。そのうち戻ってきますよ。…ああ、どうぞ持ち帰ってください」 芹澤の問いに、余裕たっぷりで返しながら、緒方はハカマを取り除いたつくしの三分の1ほどを別の新聞紙にくるんで渡した。 「君のそんな表情を見るのは、初めてだな」 「……さて?」 緒方は適当に返事をして、煙草に火をつける。 そんな彼の様子に、芹澤もふ、と笑った。 「…確かに面白そうな子だ…。よかったら、ウチにも顔を出すように伝えてくれないか」 「…………あんなガキをですか」 緒方は眉をひそめる。 「…少なくとも、囲碁に関しては子供じゃないだろう?」 ――あの若さで、女流本因坊の挑戦者になろうというのだから。 「…何に誘うと思ったのやら…。研究会に決まっているだろう」 揶揄するような芹澤の言葉に、緒方は煙を吐き出した。 「直接本人に言ったらどうです」 …どこか、いまいましそうに。 芹澤は口元に浮かびそうになる笑いを何とか苦労して押さえつけた。 「箱入りさんの保護者殿には、一応話を通しておかないと、後がうるさいことになりそうでね」 じゃ、先に失礼するよ。 芹澤は自分の鞄を肩にかつぐと、つくしが入った新聞紙の包みを片手に去っていった。
…部屋に残されたのは、新聞紙の上にある取られたハカマと、ハカマが取られたつくし。そして煙草をふかす緒方。 遠ざかる足音が聞こえなくなるころ、ばたばたと騒がしい足音が、この部屋に向かって近づいてきていた。
素人ながらも、ちまちまちまちまタグ手打ちでやってるウチのサイトなんですが。 (……ええ、タグ辞典とにらめっこしながらね…) ごくたまに、画像や背景の表示のさせ方について、質問がくることがあります。 …以下、代表的な質問例。
◆イラストを背景に固定表示させるには、どうしたら良いですか? ◆背景の画像を、スクロールしないようにしたいんです。 ◆小説部分のテーブルの部分を、フィルターがかかったみたいにして背景がほんの少し透けて見えるようにしたいんですが。 ◆ルビをうつタグってどれですか? ◆画像にリンクを張る場合に、枠線が表示されてしまうのを消したいんですが。 ◆行間を変えるには、どうしたら良いんですか?
基本的なタグだったら、「HTMLの入門書読んでくれ〜」…で済むのですが、上記のは、ちょこ〜っと、応用編なんですね。 私と同じように、ソフトを使わずタグを手打ちしている人がいて、 さらに、タグ初心者で上記のような質問を抱えてる方たちのために、 「こういうタグをここに打ち込んだら良いんだよ〜♪」 …みたいな、アドバイスのページを作ったら……見てくれる人、いるかなぁ?
ちなみに平は初心者よりも、ちょっと毛が生えたくらいの知識しか持ってないので、「そんなヤツが偉そうにタグの説明なんかすんじゃねーよ」って言われそうなんですが……。 でもね、ちょっと前まで初心者だったからこそ、初心者のキモチってーのも、分かるような気がするので。 それと、平がテキストオンリーサイトやってるからならではなんだけど、テキストやってるからこそのレイアウトのこだわりって、あると思うんです。(ルビとか、行間の調節なんてまさにそれだもん) そしてそういうのって、HTMLの入門書くらいじゃ、載ってないことだったりして!(泣) 希望がありそうなら、そういったタグの紹介ページを作ろうかとも思ってます。 …なかったら……まぁそれはそれでいいし。 ウチの小説ページのソース見てもらえれば、結構すぐ分かってもらえるような程度だからね。(…ええ、ものごっつい単純に作ってありますから!)
まぁ、とりあえずは提案と……様子見。
……あ、そうそう!フレームについては、平も面倒くさがって自分のページでもやってないからパスね〜。
ちょっとした遊び心で、web拍手の送信完了画面に、ふたつでひとつのSSを書いてみました。(反則技のリハビリだけどね)
……ただし。 五つある中の二つな上、ランダムに表示される為、連続して読めるのはかなり稀少な確立になってしまったようで……(あれ?)。 …自分でクリックしてその表示率確認したから間違いないよ。
…今、どーやら文章書くことについてスランプ気味なので、こういったお遊びでちょこちょこリハビリしています。
ところどころきり抜いて、組み合わせないとよく分からない、しかし二つに分けてちょうど良い作品。(苦笑)
そんななのに、読める確立がきわめて低いという……。 まぁ、お遊びですから。
「ふざけるなっ!」
…ってアキラ化する知人の顔がちょっとちらついて怖いんだけどね……(ははは)
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