東京の片隅から
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フィルメックス2本目。 蔡明亮新作。
監督の意向で全編字幕なしなのだが、台詞が少ないのであまり関係ない。観客もあってもなくても気にしない感じ。 鍼治療の場面では笑いも起きていた。 このところおとなしかった(?)蔡作品だが、今作は久しぶりにはっきりR-18。 最後のオルゴールの場面がちょっと切ない。 こんな叙情的な場面も撮れるんだぁと妙な感慨。
ところで冒頭でシャオカンが着ていたTシャツはユニクロのエアリズムなんじゃないかと思ってる。
今年のフィルメックス1本目。
アゼルバイジャン映画である。 舞台となっているアゼルバイジャンに対する知識もこちらには乏しく、首都がバクーで油田があると習ったのはまだソ連だった頃だ。映像の中で遠くにそびえ立つ煙突の群れはその関連施設だろうか。 ひょんなことから殺人を犯してしまった主人公が逃亡する先々で死者が発生する。残された人々に妙に感謝されるから、死神なのか救世主なのか、こちらにはわからない。 湿地と草原の起伏の中、主人公とその追っ手があちこちへ移動するのだが、背後の風景が面白い。 巨大な煙突が並ぶ地平線の手前に風力発電用の風車が並んでいたり、追っ手が乗っている車がどれも相当古かったり、20世紀と21世紀が混じり合った不思議な世界。 モノローグも詩的。ちょうどその場にいたので持ち主に借りて撮影したという白い馬も絵のようだ。 あれこれ解釈するよりも画面のまま受け止めるタイプの映画。シュールで詩的な映像はタルコフスキーかソクーロフかはたまたアンゲロプロスか。
上映後にQ&Aコーナーがあったのだが、このご時世なので、リモートで行われた。 監督は映画祭で滞在中のエジプトから参加。 観客からの質問はQRコードを読み取ってメールで送るシステム。 質問が簡潔になり、かつ、事務局側で内容を確認して取捨選択できるため、普段の質問なのか自分語りなのかわからない謎質問はカットでき、内容に関する質問を的確にピックアップできる。なかなかいいシステムだと思う。 質問する側もアゼルバイジャンについての知識が少ないため、まずは当地での映画・テレビ事情から質問が始まり、監督がユーゴスラビアで映画を学んだこと、滞在費は賭けチェス(!)で稼いでいたこと、大学では美術や映画ではなく数学を学んでディプロマを持っていること、風景は連続したものではなく、国内のあちこちで撮影したこと、死にゆく母は実際の監督のお母さんで内容についていろいろ言われたこと、等々、知りたい&伝えたいが噛み合う面白いQ&Aだった。
そういえばアベノマスクをつけている人を見たことがないのですが、一体どこへ行ったんですかねぇ。 国会中継でもつけている議員をほとんど見ないあたり、忠誠心が垣間見られる気が。
いま実家がある街は、そもそもが賑やかなのだが、手土産に使うような菓子を売る店が多かったりして、そういう生活に直結していないお店が多いのは、ある意味「豊か」なんだなぁと思う。
実家に行くときはなにがしか買っていくことも多い。 退院直後は粥やふりかけやレトルトのスープ(ポタージュなど)。カレーは刺激があるので避けている。最近はゼリーや胡麻豆腐なども。ピノのような一口で食べられるアイスは好評だった。 カロリーを補うためのドリンクも飲んでいるが、そもそもの量が食べられないので、回数を増やさざるを得ないのだが、なかなか食が戻らない。食が戻らないと体力がつかないので、経管栄養チューブが抜けない。本人も歯がゆいらしいが、思ったよりも長期戦になるかもしれない。
通勤途中、カラスが嘴に何かくわえて地面をうろうろ。枝でも運んでいるのかと思いきや、よく見るとそれはフライドポテト(複数)であった。 ごちそうの隠し場所を探しているらしいのだが、たぶん誰か(カラス)に見られていてあっという間に持って行かれるんだろうなぁ・・・
今年のフィルメックスのチケットは紙チケットではなく、QRコード方式。 チケットは取ったが、会場により入場手続きが変わるので、事前にウェブサイトにアクセスして流れを確認する。ブックマークはつけたが、怖いのでスクリーンショットで画像も保存する。できるものはQRコードを紙にも印刷した(苦笑)。
映画祭に限らず、通常の上映や美術展も今後はこういう流れになっていくんだろうなぁと思う。 ピクチャーチケットという言葉も死語になるんだろうなぁ。現にこの前チケットガイドで通じなかった。 手にしたときのわくわく感はピクチャーチケットの方が断然上なんだけど、前売り券をわざわざ買うということ自体がなくなり、思いついたときにスマホから購入したりするようになるんだろうな、と思う。 前売り券が存在する以上完全に廃れることはないだろうけど、現在の通勤ルート上にチケットショップがほぼないので、ピクチャーチケット入手の難易度が上がってしまう。 問題は、私はチケットをスクラップブックに取っておくタイプの人間なので、ピクチャーチケットじゃないと何を見たかが思い出せない場合がままあるのである。思い出す必要があるのかと言われるかもしれないが、個人的には思い出すためにスクラップブックを見返したりするので、なくなってしまうと困る。現在でも美術展は電子チケットの場合入り口でピクチャーチケットをくれる。映画館も、誰かのお古でいいからもらえないかなぁ。今度窓口で聞いてみるか。
残ったりんごはコンポートを作り、実家に持っていった。 母は相変わらず量は食べられないらしいが、こういうものは食べやすいらしい。 今はともかく食べられるものを食べて体力を付けるのが最優先。
実家の両親がどういう経緯で結婚したのか聞いたことはなかったが(父の商品仕入れ先と母実家の家業が同じ場所にはある)、このところの二人を見ていると、たぶん恋愛結婚だったんだろうな、とは思える。
子どもが小さいときに見ていた「まちがいさがし」の絵本、久しぶりに出てきてよく見たらタイトルは「ちがいさがし」だった。 確かに、左右の絵が「ちがう」だけで、どちらも「まちがい」ではないんだよね。 作り手の言語意識にこちらの頭が追いついていなかったなぁと反省。
文化祭も学園祭も神保町古本まつりもない秋。 受験生は校風を掴むの大変だろうなぁ。生じゃないとわからない雰囲気ってあるんだよね。 小学校もPTAが主催する学校まつりはなくなった。運動会も中止。あとは今年は展覧会だから、それは参観者の人数を制限すればなんとかできるだろう、とのこと。合同製作は密になるから、図工の個人製作を飾るかたちになるんだろうな。
思いついてMacBookProのOSをアップグレードしようと思ったら、私の年式だと現在のヴァージョンまでしか上げられないことがわかった。 まぁ買ってずいぶん経つからなぁ。ベビーカー押して買いに行った記憶がある。 使用感は問題ないので、これでぎりぎりまで行くか。
今乗っているミニバンもそろそろ次を考えていく頃になった。 義父は今年の免許更新が最後と言っているけど、たぶん次の時はまた「今回は最後」と言うだろう。 もう義父母は里帰りはしないだろうけど、万が一のお葬式などで近県へ親戚を拾って行く可能性はある。 子どもは一人っ子だから義務教育の間くらいはまだ一緒に出かけるだろう。 いろいろ考えたけど、結局我が家に最も必要なのはハイエースなのではないだろうかという結論に。 次、本当にハイエースか?
今年も紅玉を10kg購入。58個。 とりあえず20個分ジャムにした。 シチュー鍋山盛りのりんごが6割くらいに減るまで煮る。家の中はりんごの甘い匂い。 タッパーに詰めて冷めたら冷凍庫へ。 1年かけて食べる予定。残りはどうしようか。考えるのも楽しみ。
東京フィルメックスのチケットが夜中0時から発売なので眠い目をこすりつつチケット販売時刻を待つ。 この中で一番激戦は香港オムニバス「七人楽隊」とにらみ、まず押さえる。 そのあと蔡明亮「日子」。 そして興味を引かれたアルメニア映画「風が吹けば」、アゼルバイジャン映画「死ぬ間際」を確保。 たぶん劇場公開されるけど絶対見に行かれないからジャ・ジャンクー「海が青くなるまで泳ぐ」も取る。 とりあえず取りたいチケットは全部取れた。
あとは有給申請が通るかが最大の問題だ。通すけど。
犬の餌をシニア用にしたら、わかりやすくテンションが下がった。美味しくないらしい。
会社員をやって20年以上になるけど、それでも未だに電話もメールも怖い。電話を取るとき、メールを開くときは胃が痛い。最近は瞼も痙攣するようになってきた。大丈夫か自分。
Eテレのソーイング・ビーが面白い。 バトルものと言えなくもないんだけど、あまりギスギスしていない(吹き替えのせいかもしれないけど)。ライバルなんだけど出演者同士の連帯感的な者も感じる。アマチュアでプロじゃないからかな。 出演メンバーが女性だけでなく男性も結構入っていたり、人種構成もばらけていたりと、それぞれのバックボーンが垣間見られるのも面白い。 そしてみんな毎回のお題に奮闘していて、個性豊かで、楽しそうだなぁと思う。 そしてお茶の時間があるのが流石イギリス(笑)
見終わった後何か作りたくなる。
小学校は、去年までは赤鉛筆青鉛筆と1本ずつの指定だった。今年途中から赤青鉛筆に指定が変わった。 一日あたりの授業時間が増えて、鉛筆の必要本数が増えたからいたしかたないのだが、まだそれぞれ1ダースずつ残ってる。腐るものではないし取っておくか。 一般的に店頭で売っている赤青鉛筆は色の比率が5:5だ。だけど両方同じように使うわけではない。2本ほど使ってみて、これだと青だけ残ってしまうことがわかった。 7:3で赤の多い赤青鉛筆が売っていることを思い出し、そちらに切り替えた。これだとちょうど同じくらいで両方なくなる。 問題はなかなか売っていないことだ。見つけたら数本まとめて買っているが、またダースで買うか。
この時期いつもなら必ず見かける月曜日の朝の親子連れ。 今年は学校行事がないので、振替休日もない。 そのためか、そういう親子連れを見かけない。 毎回休みを取り、どこに連れて行こうか悩ましいものではあるが、なければないでちょっとかわいそうかな、とも思う。
義父は時々怪しげな食品を衝動買いする。 この前は粉豆腐だった。高野豆腐の粉である。ハンバーグに混ぜるしかないかと思っているうちに、義母が処分したらしい。 その前は芥子の実だった。少しだけ使ったが、まだまだある。あんパンでも焼くしかないのか。 その前はオートミールだった(2回目)。これはまだ未開封。前回は使い掛けの時に義母が処分したので、お菓子に使えるから賞味期限が切れても取っておいてくれ、と言ってある。 その前は抹茶グラノーラ。おやつに食べようと思っていたら、これも棚でかさばることに腹を立てた義母が封も切らずに処分した模様。 そして今回は乾燥タイプのソイミートである。義母はなんだかわからなかったらしい。ドッグフードだと思われたかもしれない。代用肉ですよ、と身も蓋もない説明をする。 袋に描いてある調理法のとおり、コンソメスープで下ゆでしてみたが、どうあがいても大豆+大麦だった。それ以上でもそれ以下でもない。大豆そぼろと考えれば悪くないが、これを「ミート」と呼ぶのは牛や豚に失礼だろうと思わせられる、そんな味だった。 いろいろ考えたが、結局、トマト缶と少しだけあった挽肉とタマネギを投入して、ミートソースにした。カレーでもよかったかもしれない。というかそれにしかできない気がする。次回がないことを祈る。
いわゆる健康食品系が多いので、よかれと思って買ってくるのはわかるのである。 ただ、主に料理をしてくれる義母も70代後半、これまで食べたことのない食材の調理はハードルが高い。保存食材であれば自分が休みの時になんとかできるが、それでもなんとかならないものはなんともならない。
犬が1匹残った。
残った犬は、仲間が死んだことはわかっているようだった。 特に探そうともせず、あっさりしている。 捨て犬だったので前半生は不明だが、多頭飼いされていたようなので(拾ったときも2匹でうろうろしていた)仲間の死の経験があるのかもしれない。
彼は「空気を読む」タイプなのでこれまでは家の犬の中では2番手であることを承知しているふるまいだったが、死んだ犬の場所だったところに座っていたりするときがある。
これが最後の犬になるだろうと思う。
親世帯の犬が1匹死んだ。
春頃からちょっとした予兆はあった。 10歳過ぎて、白内障も出てきてたし、後肢がよたよたするようになってきていたり、子犬のようなぼんやりした表情をしていたり、妙にフレンドリーになってきたり。 前の晩に義母と一緒にいて、夜中までは生きていたらしいが、朝起きたら死んでいたとのこと。 心臓発作でもあったか。あっけなかった。
我の強い性格で、犬が自分の思うとおりに動かないと苛立つ義父によく怒られていた。似たもの同士であった。
遺体をどうするか聞いたら山に埋めてくると言い出したので止めた。 それは今はやってはいけないことです。そもそも自分の土地じゃないし! 何も残さなくていいなら清掃局に連絡して引き取ってもらう方法があるのだが、それは心理的に抵抗があるとのことだったので、いろいろ調べて近所のペット葬祭場を含め、いくつか方法を紹介して任せることとした。 後で聞いたら、焼いてもらい骨を手元に残すことにしたらしい。
子どもが10歳になって、ようやっと言葉でコミュニケーションがとれるようになったと感じる。 筋道だった話が通じるようになったというか、感情に走らなくなったというか。 まだこっちの問いかけを聞いていないことも多々あるが、話のキャッチボールが成立する時が多くなってきている気がする。感慨深い。 でも自分が10歳の時よりは幼いな、と感じる。兄弟の有無は影響があるかもしれない。
芥川賞受賞者の遠野遙氏がBUCK-TICK櫻井敦司氏と親子ということを公表した。 一緒に暮らしていたわけではないらしいが、優れた感覚は受け継がれたものかもしれないなぁと思う。 そして、BUCK-TICKの名前を聞いて、亡き友人を思い出した。 ヤツはバクチクとソフトバレエが好きだった。もう会えない。
今年の東京フィルメックスの作品情報が出揃ってきた。 私的には超当たり年。そもそも開催できるのか問題はまだあるが、上映スケジュールが発表されたらチェックせねば。
夜の公園は、虫が徘徊している。 コオロギやカマキリというメジャーなものからなんだかよくわからない謎のキリギリスまで。 捕まえて写真を撮り、歩道ではなく草原に放し、帰宅してから種類を調べる、そんな日々である。 カマキリ母さんはたいてい歩道の真ん中で人間を威嚇しているので、毎晩拾って道ばたに寄せてやっている。
山崎まさよしのコンサート。 春に行う予定だったのが初夏に延期となり、夏に再延期となり、秋に再々延期となり、そして客席の人数を絞るために一度全員払い戻してからもう一度申し込むことになった。 ダメ元で申し込んでみたら、運良く当たった。 中野サンプラザで定員の半分、だいたい15分ごとに横の扉を全開にして換気、手拍子はあるけど声出し自粛 のお願い、事前にCOCOAインストール、会場での飲食禁止等、かなりいろいろと制約があったものの、つつがなく終了。 大きなコンサートホールでこういう形だったらなんとかなるのかな、というのが見えた感じ。
でもこれは山崎のファンの年齢層が上がってミーハーなファンが減ったからできることであり(黄色い声援がかなりひどい時期もあった)収容人数が減った分は開催側の持ち出しになるだろうし、なかなかこれがコンサートのニューノーマルと言われると興行的には厳しいだろうな、と思う。
2020年10月03日(土) |
フィギュアスケートのない秋 |
フィギュアスケートのグランプリシリーズ、今年は中止だったり開催しても出場選手に制限があってほぼ国内大会だったり、異例のシーズンになっている。 だからか、ニュースでもあまり取り上げられない。 来シーズン(やるかどうかわからないけど)がオリンピックだと言うことを考えると、今年は枠取りがあったり結構重要なシーズンのはずで、コンディションやモチベーションに影響が出たり、経済的な理由で活動に影響が出る選手もいるだろうと思う。
週2回ほどのペースで実家に通っている。滞在時間は30分ほど。 処置を手伝って、お茶を飲みながら少し喋って、帰宅するというルーチン。 母は帰宅してからの方が言動がしっかりしているので、このままのペースで行くと、年内くらいにはそれなりに回復するかな、と思う。
去年まで都民の日は学校は休みだったが(同じ都内でも学校がある地域もある)今年は授業数確保のため学校がある。 普段なら休みを取ってどこかへ連れて行こうかと思うところだが、それもままならない。 そういえば今年は学校行事が軒並み中止になっているので、学校関連で休みを取ることがほとんどない。 そのため、有休消化ペースがいつもよりも遅い。 まぁ毎年使い切れずに繰り越しているけど。 平日にどこかに出かけるというのは久しくしていないなぁと思う。
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