昔から病院嫌いで、歯科以外の病院にはほとんど行ったことがない。 二,三十代の頃は、酒をよく飲んでいたので、健康診断でウロビリ反応(これがどういうものか、いまだにわからないのだが)が出たことがあるが、それもいつのまにか治ってしまった。 もちろんその時も医者には行っていない。
遡って学生の頃、強烈な胃痙攣に襲われたことがある。 約一週間さしこみに耐えて、「これは、いかん!」と思い、勇気を振り絞って病院の扉を開いた。 なんと、その瞬間にあれほど痛かった胃痛がピタリと止んでしまった。 結局診察はしてもらったものの、「軽い胃炎]]ということで片付けられてしまった。 一昨年(平成11年)の11月頃の話。 頭がボーっとして、夕方になると決まって微熱が出、頭痛がする。 それが二週間程続いたので、今度もまた勇気を振り絞って病院の扉を開いた。 健康保険証を出し待っていると、「こちらへどうぞ」呼ばれ、胸部のレントゲン撮影,心電図,血圧測定と、およそ頭痛とは直接関係ないような検査が始まった。 ぼくは看護婦さんに「頭痛とレントゲンとなにか関係あるんですか?」と尋ねた。 すると、「もう四十代なので、調べておかないと。大病の可能性もありますから」、という答えだった。 一応納得はしたものの、それでも頭痛と胸部のレントゲンがつながらない。 検査を終え問診を待っていると、例の看護婦が来て、「病院を紹介するので、CTスキャンを撮ってきて欲しいのですが、いつ行かれますか?」と言った。 ぼくは自分が病気であることも忘れて、『なんだ病人扱いじゃないか。来るんじゃなかった』と思い、「なかなか時間が取れないので、行く時にはこちらから連絡します。]]と答えた。 それでも看護婦がしつこく言うので、ぼくは無視していた。 そうこうするうちに、問診が始まった。 いかにも坊ちゃん育ちといった顔立ちの医師だった。 約5分の問診の間、彼は先ほどのレントゲン等のデータ―を見ながら、カルテに難しい文字を書き込んでいった。 そして、坊ちゃん育ちの医師の下した診断は、「肩こりですね。」、だった。
近頃また体に異変が起きている。 原因が、寝不足だということはわかっているのだが。 病院に行っても、またレントゲンから始まるお決まりの検査が待っているだろうから、行こうとは思わない。 もし行ったとして、『寝不足とレントゲンがどうつながるのか?』と悩むのも嫌だし。 まあ、当分は出来るだけ睡眠をとって様子を見ようと思っている。
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