みゆきの日記
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2003年06月30日(月) イタタタ・・・

最近、菜子に乳首をガブっとやられることが多くなった。
菜子は今、上が4本、下が2本の合計6本も歯があるから、
本気で噛まれるとかなり痛い。

「イタタタ・・・。」

「また噛んだ?」

トモユキが言う。

「うん・・いったぁ・・・。」

「そろそろ、やめようか。母乳。」

「そうだね・・・。」


菜子が生まれたばかりの頃、母乳をあげるのがつらくてトモユキともめたことを思い出した。

お乳をあげるのなんて初めてだから乳首の皮がむけちゃって真っ赤になって、
菜子の口が触れるだけですごく痛くて、
あまり飲んでくれないとすぐに張っちゃってガチンガチンになって痛いから、
夜中でも時々起きて搾乳機でしぼったりしなければならなかったし、
シャワーを浴びるたびにポタポタとたれてくるから常にパッドが必要だったり、
普通のブラジャーが入らなくていつも授乳用の変なブラジャーをつけていなくてはならなかったり、
コーヒーを好きなときに飲めなかったり、食事に気を使わなくてはならないことなんかがわずらわしくて、

「母乳は3ヶ月でやめたい。」

と、トモユキに申し出た。

「3ヶ月くらいは母乳をあげたほうがいいけど、
 その後は粉ミルクでも別に大丈夫みたいよ。
 私、早く普通の生活に戻りたい。」

トモユキと私は菜子が生まれるちょっと前に病院で開かれた「母乳講座」に
出席していて、そのときの講師が、

「母乳はできるだけ長くあげたほうがいいですよ。
 2年でもね。
 赤ちゃんには母乳が一番ですから。」

と言ったことをトモユキは持ち出して、

「じゃあ、君は菜子ちゃんにいいことよりも、
 自分が早く普通の生活をするほうが大事なの?」

と、大反対。
私は、

「そうは言ってないでしょ。
 2年間あげたほうが絶対に菜子ちゃんにいいっていうならそうするけど、
 そういうわけでもないみたいじゃない。
 たいして変わらないなら、3ヶ月でやめたいって言ってるの。」

って言ったけど、たいして変わらないってどうしてわかるの、ちゃんと調べたの?と反論されて、
二人していろいろ調べた結果、

「6ヶ月まではあげる」ってことでお互い妥協したのだった。

この話をあとで母にしたら、母は大笑いしていた。
私はお父さんにそんなこと相談しなかったわよ。いつまであげてたかお父さんきっと知らないよ、だって。
昔の人はそういうものかなぁ。
私とトモユキは何でも二人で相談して決めるけど、正直言って実行するのはほとんど私だから、
黙ってやめればよかった、とか思ったこともある。

結局ね、その後授乳になれてどんどん楽になっていったし、
今ではそうお乳が張ることもなく、普通のブラジャーもつけられるし、
どっちでもよくなっちゃって、今でも母乳を飲ませている。
眠そうなときに寝かしつけるには一番の方法だし。

でも。
噛まれるとホントに痛いのよね。
菜子も昨日で満10ヶ月になったし、そろそろやめようかな・・・。


2003年06月28日(土) 待ち遠しい

昨日は楽しい夜だったんだけど、ひとつだけものすごくがっかりしたことが。
何があったかというと、お皿を一枚割ってしまったのだ。
すごく綺麗で気に入っていたものなのに。
なんで4枚しか買わなかったのだろう。
3枚では使えないし、やっぱり好きなお皿なので2枚買い足そうと、
早速買いに出かけた。

「オズボーンのディナープレートは今国内にはないですね。
 ご注文になりますか?」

前はセールのときにたしか40パーセントオフくらいで買って、すごく得した気分だったんだけど、
取り寄せるんじゃ仕方ないよね。

「どれくらいかかりますか?」

と聞くと、

「早く入荷できればお知らせしますが、大体4ヶ月くらいかかると思います。」

とのこと。

4ヶ月か・・クリスマスには間にあうけどね。
仕方ないわ。
でも、時間がかかるんだなぁ。
待ち遠しい。


2003年06月27日(金) お客さま

今日はお客さま。

といっても、私の独身時代からの友だちの真二郎くんと、
彼の友だちで、トモユキのゴルフ友だちでもある新山さんという人が来るだけの、
極小規模で気楽な集まりなんだけど、私はちょっと料理を張り切ったので忙しかった。

お客さんが来るときくらいしかこれほど気合を入れて料理をすることはないので、
いい機会でもある。

今日のメニューは、

1)スモークサーモンのサラダ
2)にんにくと生ハムのスープ
3)鯛とアサリのアクアパッツァ風
4)豚バラ肉のローストスペアリブ風
5)ガーリックトースト

お酒の後に、マグロの漬けと青紫蘇の手こね寿司(これは母のレシピ)も用意した。
彼らはもう何度も家に来ているんだけど、いつもものすごくよく食べてくれるので、
ちょっと多いかな、と思うくらいたくさん作っておく。

豚バラ肉のローストはトモユキが大好きで、たしか前回も作ったんだけど、
また食べたい、とリクエストされたので作った。
この料理は前日からお肉をたれにつけこんでおけば、
当日はオーブンに入れるだけなのでおもてなしに向いていると思う。
お客さんが来たら、もうキッチンには入らないで一緒に楽しみたいものね。

アクアパッツァって初めて作ったんだけど、すごく簡単で美味しかったので、これは使える、と思った。
見た目も華やかで綺麗だしこれもおもてなしにはちょうどいい。

彼らは案の定、ほとんど全部平らげてくれて私も大満足。
独身時代の男友だちって結婚すると疎遠になるけど、
真二郎くんだけは、トモユキにも紹介して夫婦でおつきあいが続いている。
私より4つ年上の32歳で、トモユキよりは6つも年上になるんだけど、
お互い気に入った様子で時々一緒にゴルフや打ちっぱなしに行ったりしているし、
仲良くしているので私も嬉しいと思う。
真二郎くんの友だちの新山さんも、私は初対面だったんだけど、とても感じのいい人だった。

最後は男3人で、『囚人のジレンマ』の話なんかをして盛り上がっていて、
トモユキはとても楽しそうだった。
彼はそういう話が大好きで、よく私にもどうなると思う?とか聞いてくるけど、
私はあまり興味がなくて、うーん、よくわかんない、とか適当にあしらうので、
今夜は思う存分好きな話で盛り上がれてとても嬉しそうだった。

彼らが帰ったのは1時半を回っていた。
眠っている菜子を起こさないように、寝ようかってベッドに入った。

楽しい夜だった。


2003年06月26日(木) スーパーで考えたこと

近くの日系のスーパーマーケットに買い物に行った。
日本の食料品がたくさんおいてあるので、私がよく利用する店だ。
お客さんもほとんどが日本人の奥さんたちで知り合いに会うことも多い。

レジで並んでいるときに、前にいた女の人がレジの人に何かを言われていた。
配達を頼むのかを聞かれているようだった。
ここのスーパーマーケットは品物を後で配達してくれるのだけど、
一定の金額以上(だいたい3000円くらい)の買い物をしないと有料になる。
その金額に少し足りない額だったので、
デリバリーはXXドル以上で無料ですよ、と言ってあげているのだ。

デリバリーにしますか?

何度も聞かれているのに、彼女は曖昧に首をかしげるだけで答えない。
英語がわからないのかな、と私は思い、教えてあげようかと見ていた。
結構たくさん買い物をしているみたいだし、赤ちゃんを連れているから、
お店の人は気を使ったのだろうと思うのだけれど、

「配達はXXドル以上で、、、。」

もう一度、お店の人が言いかけた時、突然彼女はすごく強い口調で、

「アイノウ!」

と言った。
それはまるで、もう知ってるんだから黙っててよ!とでも言いたげな、
相手の言葉をさえぎるような口調だった。
彼女は気が弱そうな地味な女性だったので私は驚いた。

なにもそんな言い方しなくても・・・。

わかっているなら初めから持って帰ります、と言えばいいのに。
日本人相手ならこういう言い方はしないんだろうな、と私は思った。

こちらに住む日本人の奥様で、特に理由もなく現地人を毛嫌いしている人ってわりと多くて、
私はそういう人が嫌い。

現地人の友だちもいなくて、ぜんぜん交わろうとしないくせに、
意味もなく見下したようなことを言ったりするのだ。
自分が理解できないものに対して不必要に攻撃的になる様は、見ていて気持ちのいいものではない。
外国に住んで、いろいろストレスもあるのかもしれないけど、
理解しようと努力しないまでも、むやみに馬鹿にしてみたり、
この女性のように妙に高圧的な態度を取ったりするのは見苦しい。
差別や偏見を持つのはその人の勝手だけれど、せめて露骨に態度に表すことくらいは
控えられないものだろうか。


「こっちの人は子どものしつけっていう概念がないのよ。」

こんなことを平気で言ってのける人もいるけど、
私の現地人の友だちはすごくきちんと自分の子どもをしつけているし、
自分の子どもがレストランや病院の待合室で靴のまま椅子に上っているのに、
涼しい顔をしている日本人の親だって何度も見たことがある。

そんなの国民性じゃなくて、個人の意識の問題なのにな。
そういう親の姿を見て育った子は、同じように考えるようになるのだろう。
菜子には公平な目で他人を見られる人になってほしいと思う。


2003年06月23日(月) 月曜日の早番

たま〜に回ってくる「月曜日の早番」というのがトモユキの職場にはあって、
これに当たった人は夜中の3時に出勤しなくてはならない。
そうちょくちょく回ってくるわけではないけれど、
今日、トモユキはその当番で、
先月もあったから、最近頻度が高くなってきた感じだ。

昨日の夜は9時ごろからベッドに入って、2時半に起きて出勤していく。
私はおにぎりだけ作って持たせるんだけど、その後はすぐに眠ってしまう。
そして朝7時ごろ普通に起きて、この間もずっとトモユキは仕事をしていたんだ、と思うと、
本当に大変だなぁ、と思う。

「別に。どってことないよ。
 早く帰れるしさ。」

トモユキはそう言っていて、だけど、やっぱり社会に出て働くということは、
なまやさしいことではない。
私もたったの6年弱だけど働いていたから、よけいそう思う。

感謝、しなきゃ。

もう今日ご飯作りたくなーい、とか言ってちゃダメですね。
トモユキは少しも手を抜けないで、毎日緊張の中で仕事をしているんだから。

私も、がんばらなくては。


2003年06月02日(月) 予防注射

菜子の定期健診と予防接種のために病院に行った。
菜子が生まれた病院の中にある小児科のクリニックにずっと通っているのだけれど、
ここで生まれた赤ちゃんはたいていそのままその病院内のクリニックで引き続き診てもらうことになっているらしく、
新生児ちゃんがとってもたくさんいる。

「ちっちゃーい・・・」

菜子もあんなに小さかったかなぁ。
そうは思えないけど、菜子は生まれたとき2430グラムだったから、
ひょっとしたらもっと小さかったのかも。

その小さい赤ちゃんが、小さなほ乳瓶でミルクを飲ませてもらったあと、
背中をさすってもらってゲップしているのを見てつい微笑んだ。
ああやってゲップさせてあげてたっけ。
今は菜子はひとりですわれるからゲップもひとりでしている。
まだこんなに小さい赤ちゃんだけど、ちゃんと大きくなってるんだなぁ、と思った。

人気のあるお医者さんだったので診察まで1時間も待たされて、菜子は眠ってしまった。
寝起きでぼーっとしているところに注射を打たれて、すごくびっくりしたらしく、
前回は泣かなかったのに今回は大泣きだった。
ちょっとかわいそう・・。
生まれたばかりの頃、黄疸がきつくて何度も血液検査をしなければならなくて、
血を取られるたびに大泣きしていたことを思い出した。
あの頃、小さな菜子に針を刺されるのがつらくて、菜子の泣き声を聞いて
私も涙ぐんだりしちゃったものだ。
あの頃に比べたら、私もしっかりお母さんになっているのかな。
ちっちゃい新生児ちゃんに比べて、菜子はずいぶんどっしりとお姉さんに見えた。


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