世界征服日記…TITAN2


世界征服日記
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2007年03月10日(土):外伝1
ーーーこれからかかれる内容は全てフィクションである。
登場する人物、団体等は実在するものをモデルにしているが
あくまでも「参考程度」であるーーーー
「天猫八部(てんびょうはちぶ):
第一集 秘技・降猫十八掌(ひぎ・こうびょうじゅうはっしょう)」
TITAN2世は丐幇(かいほう)の幇主として、江湖にその名を
馳せていた。彼の人柄は細心でありながら豪快で義に篤く、仁を重んじていると
もっぱらの噂だった。
「丐幇は中華一の幇会。一番というのは大所帯だからではなく、常に仁義を尊び、
規律を重んじるからです。勿論幇主はそのことをよくご存じですわね」
丐幇の長老の一人、水牛が嫣然と微笑んだ。
彼女は女性でありながら、その人柄と優れた武功において並ぶものなしと言われた
英雄である。丐幇といういわゆる乞食集団にありながらも、その「女王然」とした
たたずまいに、心酔するものも多かった。
「俺様が何故、丐幇の幇主となったかおわかりか」
TITAN2は酒をぐびり、とどんぶりでやりながら問うた。TITAN2の酒量はまさに天
下無双。一人で甕を二、三個毎日空けるほどである。
「それは先代の幇主が是非に、と仰ったからでしょう。我ら長老たちも、むろん、
異論はございませんでしたが」
「うむ。だが、俺様の気性で人に言われたからといって快諾すると、水牛の姉上は
まことにお考えか?」
「そうは思いませなんだが…義を見てせざるはなんとやら、と申しますし」
水牛はTITAN2のどんぶりに酒をなみなみと注いだ。TITAN2は酒に目を落とすと、嘆
息する。
「俺様は武芸で天下を取ろうと思っているのだよ。そのためには、どうしても丐幇
の秘技である降猫十八掌を習得したかった。丐幇の幇主にのみ伝えられる一家相伝
の技だから、幇主になるしかなかった」
「でも、人心を集めておいでなのは事実ですわ」
慌てて水牛がそういうと、TITAN2はにやりと笑った。
「勿論、幇主となったからには丐幇の兄弟たちを第一に考えている。心配無用で
す」
水牛はほっとすると、自分も杯から酒を飲んだ。
今、江湖では武林一を決めようとする動きが盛んにあった。武芸の大家と言われて
いる者たちは、いずれも天下一になろうと躍起になっている。少林寺や天竜寺のよ
うな仏門にいる者たちはそういうことに興味がないが、そうでない者たちは我こそ
が天下一と思っているがその証を立てる機会をうがっていたのである。
そこへ帝が武道大会を開くという知らせが、江湖を席巻した。
もし、御前試合で勝ち進めば、誰はばからず天下一の名を名乗ることが出来る。そ
こで、武芸をするものはその修練に明け暮れていた。
TITAN2もその一人。彼には武芸の才能があり、歴代の誰よりも若い歳で丐幇の幇主
となったのを好機として秘技である降猫十八掌を修め、天下にその名をとどろかせ
ていた。
「御前試合には江湖の英雄豪傑たちが沢山集まってくるだろうな」
「おそらく、天山童猫(てんざんどうびょう)と呼ばれている謎の武芸者もくるで
しょうね」
「天山童猫か。おもしろい」
TITAN2はどんぶりの酒を一気に喉に流し込んだ。

次回「天山童猫」に続く…







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