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夕涼みと洒落込んで 夕方の五時半頃から 俺様はベランダに出た。 天気はあまり宜しくないが、 涼しくて良かった。
久しぶりに屋根の上なども散策し 存分に夕風を吸い込んでいた。 その、矢先である。
隣家の窓に一匹の黒猫が現れた。 なんと、無遠慮に俺様の方を眺めているではないか。 この俺様に挨拶の一つも寄越さず、 じろじろと眺めるとは言語道断である。 ここは年長者として しかるべき注意をせねばなるまい。
語調穏やかに注意した俺様であったが、 その若年の黒猫は 全く意に介していない様子。 俺様は気の長い方ではない。 だんだんとフラストレーションが溜まってきた。 つい、語気が荒くなってしまったのは 俺様にしては品がなかったかも知れない。 すると相手は まるで凍り付いたように動かなくなってしまった。
「あんなおチビを相手にしちゃ、ダメよ」
とMILETに諫められ 俺様は室内に戻ったのだが…。 なおも観察していたら、とうとう相手は 恐怖に負けてしまったのか 窓辺から姿を消してしまった。
まぁ、俺様も大人げなかったかも知れないが もう少々、礼節をわきまえて貰いたいものである。
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