”BLACK BEAUTY”な日々
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Boogie
小泉首相が提唱した「東アジア共同体構想」これは日中韓3ヵ国と東南アジア諸国連合(ASEAN)で構成する、幅広い連携を目指すという内容のことなんだけど、当然いろんなとこからいろんなツッコミが入っています。
「オーストラリアやインドが『アジアに属している』なんて思っているわけがねーだろ」とか「中国が言うこと聞くわけねーじゃん」とかとか。
で、やっぱり決定打なのは中国、韓国が戦前日本の「大東亜共栄圏」を引き合いに出して「日本は戦前の軍国主義に戻るのか?我々への数々の迫害を忘れてしまったのか?どうなんだい!」との批判だろうと思う。
自分も含めて戦後昭和生まれの子供達は太平洋戦争について、大筋でこんな風に学校で教わってきたと思う。つまり、
「日本はどう頑張っても勝てる相手じゃなかったアメリカとイギリスに無謀にも宣戦布告して、中国や韓国の人達にひどい事をしました。で空襲でたくさんの命を失い、若い兵隊達もたくさん亡くなりました。最後は原爆を落とされて戦争は終わりました。日本人は集団催眠にかかってこのような無謀な戦いをしちゃったんです」
「戦争後は日本は民主主義の国として生まれ変わりました。みなさんは自由で平等なかけがえのない存在です。だから戦争は二度としない事に決めました」
当然の事ながらこういった歴史認識はアメリカによって植えつけられた後付けの理論なんだが、ここ最近になって「それは違うんじゃないの?」的な本を本屋で見かける事が多くなった。 つまり、日本人は集団ヒステリーの頭がどうかしちゃった状態になったから真珠湾を攻撃したのではなく、正当な論理の元で開戦に踏み切ったという内容の本が結構出版されてきた。
そいで、その決定版といえる一冊が出版された。 「日米開戦の真実」(佐藤優著 小学館)がその本である。
この本は戦前、戦後を通じて活動した大川周明という思想家の「米英東亜侵略史」というテキストを前文掲載して、その内容を読み解くという構成となっている。
試しにグーグルで「大川周明」と検索してみると、終戦後の東京裁判の映像を見る事ができる。 その映像の中で東条英機の後ろになんとパジャマ姿で座り、しかも東条のハゲ頭を後ろからぶっ叩く「変なオジサン」がいる。この人こそ大川周明なんである。
さらに法廷でも奇声をあげるわでA級戦犯で起訴された大川は精神鑑定を受け、ノイローゼと診断され、A級戦犯の中でたった一人死刑をまのがれた。
だけどこのノイローゼ説は大川の芝居であったというのが真実らしい。 アメリカもそれを認めた。にもかかわらず、大川は二度と法廷には呼ばれなかった。どうしてでしょう?
それは大川の「米英東亜侵略史」があまりにも完璧な内容だったため、逆に大川に法廷に出てこられて証言でもされようものなら、アメリカは日本の戦犯を裁く事ができなくなると判断したからだ。
もし大川の証言が裁判の結果に重大な影響を与えたとすると、歴史は大きく変わったであろうと、著者の佐藤氏も指摘している。
「米英東亜侵略史」というなんか難しそうなタイトルだが、元々このテキストは大川がNHKラジオで一般国民に向けた放送をテキスト化したものなので、 内容はとっても簡単で誰でも理解できる内容だった。 だけどその理論的な完成度がハンパじゃなかったため、アメリカも恐れたのだろうと思う。
自分も含めて、これからは自分達が「昭和」という激動の時代を子供達に伝えていかなければならない。 俺は特に右派の思想者ではないが、「無謀な戦争、大東亜共栄圏という妄想、洗脳された当時の日本人」といったステレオタイプの歴史観はそろそろ限界に来ている気がしてならない。
ちょうどあと少しで終戦記念日。紹介した「日米開戦の真実」は本屋さんで平積みになってます。興味ある方はご一読を。
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