”BLACK BEAUTY”な日々
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Boogie
小泉政権のアキレス腱ともいえる靖国問題。竹島問題を含め、中国、韓国とのアジア外交の健全化は今や小泉政権の急務といえる。
靖国問題の核をなすものは「A級戦犯が奉られている靖国神社に内閣総理大臣が参拝するとは何事だ。かつての侵略戦争に対し、日本はちっとも反省しとらんじゃないか」という中国、韓国の主張である。
中韓の国民感情を考えると、なるほど一理あると言わざるを得ない。
だけど、俺がずーっと前から不思議に思って思ってた事ががある。
それは「昭和天皇の誕生日に日の丸の旗を振って万歳を繰り返す国民の姿」である。
昭和天皇は戦前の憲法では「陸海空軍全ての統括者」とされていた。 つまり「あらゆる軍隊のトップ」ということだ。
ところが、終戦後の東京裁判では昭和天皇の責任は一切問われなかった。 「軍隊のトップ」であったにも関わらずだ。
この「昭和天皇の戦争責任」は戦後最大のタブーとされ、この問題を正面から語るジャーナリストは皆無であった。間違いなく右翼団体に命を狙われるからだ。
マッカーサー率いるGHQはこの問題には一切触れず、天皇制を保持したまま、戦後日本の民主化を進めた。その理由は天皇の戦争責任を認め、極刑に処することは、精神的支柱を失った日本において共産主義政権が樹立する可能性があったからだ。
第二次世界大戦において、日本が戦争を終結させる機会はミッドウェー海戦で海軍が惨敗を喫した時だと思う。このタイミングで日本が無条件降伏をしていれば、ガダルカナル島の死の行進も、東京大空襲も、沖縄本土決戦も、広島、長崎への原爆投下も回避できたはずだ。
ところがミッドウェー海戦後、東条英機内閣が成立し、東条率いる陸軍の暴走が始まる。
これら敗戦に向けて突っ走る軍隊のトップは昭和天皇だ。その昭和天皇の誕生日に国民が日の丸を掲げ万歳を繰り返す事は「国民が超A級戦犯の存在を圧倒的に肯定し、賛美してること」と同じではないのか。その光景を中国、韓国の国民は軍国主義の再来を感じなかったのか?
一説には東条内閣樹立後の戦局については、天皇は真実を全く知らされる事はなく、プラスの情報のみが伝えられたとも言われている。
だが、その事を差し引いても天皇陛下の戦争責任は存在したと俺は考えている。
俺は別に極左の政治志向者ではない。経済学部出身だが、マルクス経済に傾倒した事もない。卒論のテーマは資本主義の象徴であるアメリカの大統領ロナルドレーガンの経済政策「レーガノミクスの功罪」だった。
おそらく靖国問題は韓国、中国の政治的優位を維持するための材料の一つなのだろうと思う。
それは何より、靖国に奉られた20歳前後の特攻隊員の無数の死を愚弄するものであると考える。
人間の命を政治的交渉の手段としてはならない。
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