すこし・ふしぎ - 2001年03月09日(金) SF及びファンタジー系の物語が実は苦手だったりする。 まず内容が覚えられない(爆)。カタカナ名は苦手だし、世界設定から何から大前提で覚えなきゃいけないことが多すぎてどういう話なのか理解するのに時間がかかる。つーかばかなのかおれ。 正統派ファンタジーできちんと読んだのはミヒャエル・エンデぐらいかなあ。「ゲド戦記」もトールキンの「指輪物語」も途中でギブ。RPGとかもやらないので、そっち方面のは試合放棄。SFも「読んだぜ!」と胸をはれるのはハインラインの「夏への扉」ぐらいのもんです。あ、椎名誠は別だけどね。 かといって現実にどっしり腰を据えた話が好きなのか、というとそうでもなくて。 人間のいかにも人間くさくて嫌な部分をこれでもかとばかりに書く話は苦手。K本氏とかH田先生とかね。リアリティーのない話は嫌いなのに、こうなってくると「フィクションの世界でまで人間関係のドロドロしたいやな感じとか味わいたくないんじゃ」とか思ってしまう。 じゃあ何が好きなのかといえば。 多分、私は「すこしだけふしぎ」な話が好きなんだと思う。 どちらかといえば舞台は現実にある世界のほうがいい。現代でも過去でも。未来でも、突拍子もない奴じゃなくて現実から地続きですんなり考えても違和感のない奴。 そこで語られる物語は「実際にありそう」と「実際こんなことは起こらない」の間を行ったり来たりしているようなのがいい。登場人物もしかり。 受け手を気持ちよくだましてくれる物語に惹かれる。 客観的にさめた目で評価するのが下手だから、わざと悪意を持って作られた物語に出くわすと単純に嫌な気分になってしまう。 現実的なものだけを求めるならノンフィクションやドキュメンタリーを見ればいい。フィクションなんだから、お約束やご都合主義があったって構わない。要はそのお約束にどうやってリアリティーを持たせるか。 受け手に、「どうせこうなると思った」じゃなくて「そうそう、そうこなくっちゃ」と思わせるのはひとえに作り手の腕次第。 だから「そんなことあるわけないじゃん」を「あるかもしれない」と思わせてくれる作家が好きで、そういう力を羨ましく思う。 だまされたい。だましてみたい。 -
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