2006年12月27日(水)
愛しののだめちゃん


テレビっ子アサミンジャー・・・・わが子まで巻き込んでテレビ漬け( ̄∇ ̄;)
育児本とかには、テレビをなるべく見せないようにしましょう・・・・なんて書いてあるけれど、
そう簡単に生活からテレビが追われるわけがない(苦笑)。
この大改編から年末にかけてのドラマは、それでなくてもなかなか上手に作ってあったのが多くて、
それというのも、妊娠中〜出産直後ならばゆっくりテレビも見られるかしら♪と思っていたのに、
その時期にかけてはちっとも面白いドラマに当たらなくて、ホントにつまんなかったんです。


このクール、面白い以上に、出来栄えに感動すらした作品・・・・まるで月9らしくない
「のだめカンタービレ」
上野樹里という女優に、あたくしはこれまでまるで興味がなかったのですが、一気にラヴ★のだめ♪
この子、なんて緻密な芝居をするのかしら・・・・変態&天才ぶりをここまでナチュラルに表現できるなんて
物凄い当たりを引いたなぁ、と感心しながら見ていました。
「スィング・ガールズ」の時は、特別に「いい」とは思わなかったんです。
昨今、物凄い美人というのは芸能界を見渡せば五万といる中、彼女は何となく庶民的だったし、
かといって、極端にインパクトのある個性派というわけでもなかったし・・・・。
ただ、若いのにとても安定感があるなぁ・・・・どっちかというと損なタイプかも。。。と
勝手にそう思っていました。
器用さゆえに開花が遅れたり、スターダムへのタイミングを逃したりというのはよくあることだったし。
それが、どうよ(笑)。
こんなクセのある役に恵まれて、上手にこなしてしまった。
あたくしは特に、のだめちゃんが上手に白目を剥く(爆)カットが大好きでした。
実は原作を読んだことはないのですが、原作でどんな風に描いてあるのかが
一気に想像できてしまうくらい。
その他のキャストも本当にいい感じだったと思う。
見た目、リアリティのない漫画チックなビジュアルの人間が特に生き生きした作品だったと思う。
(竹中氏はまぁおいといて(笑)。)
そういう超個性派が揃う中、のだめちゃんは更に際立っていて、ステキでした。

音楽を嗜んでいたわけではないけれど、そこそこクラッシックには興味があり、
日常的に聴いていたりもしたので、挿入曲として使われていた楽曲も楽しめてお得な番組でした。
あれ??
クラッシックが嫌いなわけじゃないのに、胎教とかで一切聴かなかったのはなぜだ??(爆)

ハリセンが激怒しながら

「シューベルトを勝手にショパンにするなぁっっ!!」

と叫んでいたのを聴いて、思わず爆笑。
なるほど・・・・古典作曲家たちの個性を、こんな風に表現できるのか。
確かに、「この曲、シューベルトといっているわりにはショパンっぽいなぁ」と思ったあたくしの耳も
まんざらバカではなかったんだな(笑)。
原作で文字だけで表現されていたはずの楽曲たちを、見事に音として再構築した
このドラマのスタッフたちがすげぇなと思った。
なんにせよ、「天才」を表現するのってすごく難しいと思うのよ。
特に、こういうのだめちゃんみたいなタイプは、難しいと思う。
上野樹里嬢が基盤をきちんと作り上げ、音楽スタッフや吹き替え担当の人たちが
個性的な演奏をきちんと作り上げ、それが嫌味なくいい感じに融合した。大々的な成功例だと思う。


天才をドラマとして描くと、ちょっとした悲哀がつきまとってしまう。
どれだけコミカルに描いても、才能と現実とのギャップがまるで道化のようにも見えて、
道化が本来持っている悲しさが、どうしても払拭し切れなくて、寂しさが漂ってしまう。
それは「天才」が明るく振舞えば振舞うほど増幅していくものだったりするのだけど、
このドラマにはそういう要素がなくて、シンプルでドライだった。
のだめちゃんの天才ぶりも、千秋先輩の天才ぶりも、いい感じに吹っ切れていて、
確かに「苦悩」みたいなものは垣間見られるのだけれど、後味が悪いものではない。
そこがすごいな・・・・と思うのだ。
天才とそうでない人たちの差があれだけ歴然と描かれているのに、
どちらもとても人間くさくて、参ってしまった。
役者たちは演技以上に楽器をそれなりにマスターするのも大変だっただろう。
ただ、いくら吹き替えで演奏されているとしても、だ。
それぞれがとてもさまになっていて、カッコよかった。
うちらが安易に思い描く、「プロ」っぽさをデフォルメしたかのようなわざとらしさじゃなくて、
あ・・・・ひょっとしたら、音大の学生さんって普通にこんな感じに演奏しているものなのかもしれない
と思わせる自然さみたいなものが漂っていた。
個人的には、千秋先輩こと玉木宏のタクトさばきには、少々「う〜ん・・・・」なものがあったけれど、
まぁ、見過ごすことにしようか(笑)と思えるくらい、寛大な気持ちで受け止められるのも
この作品の完成度の高さを物語っているといってもいいかも(爆)。


けっこうお気に入りだったのは、オーボエ奏者・橋本役の坂本真。
ここ数年、色んなドラマの端々でよく見かける。
このドラマに差し掛かる少し前に、ボウケンジャーのゲストでも出てたんでした。
あの、メガネ&個性的な鼻が、いい感じに投影されてました。


嗚呼。
何だかこういう面白いドラマに出会うと、いい感じに満たされるなぁ。
このクールは他に「僕の歩く道」「14才の母」「Dr.コトー診療所」を見ていました。
どれもわりと完成度が高く、いい感じでした。
また後日、これらのこともちょこちょこ感想文、書いとこうと思います。

↑グッズだけは購入済み(爆)

「大奥」もチェックしておきたいところですわ。

あさみ


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