忄(りっしん編)はすなわち、「こころ」を表し、これに「亡」という文字がくっつくと 「忙」という文字になる。
「いそがしい、いそがしい・・・・」とよく口にするとは思われるが、そう言っている傍から 心を亡くしていく感じがする、寂しい文字ではある。
あたくしの周囲には、忙殺されていく人が多く、殊、親友となると、あたくしはこんなに グータラしているというのにも拘らず、物凄い働き者が顔を揃えていて、 それは男女を問わず、正に、同じくらいの仕事量をこなすくらいに、それはもう正真正銘の 「働き者」なのである。誇らしいことではあるのだが・・・・。
仕事に滅多打ちにされて、読んで字の如く「忙殺」された親友がもう既に何人もいて、 「アンタ・・・・働きすぎだから、お願いだから休んでよ。」 と再三言ってきた人ほど、長持ちしてしまうから不思議( ̄∇ ̄;)
そんな中、おじょ〜が昨年、あたくしの結婚式の時には既に仕事を辞めた後で、 この日届いた、写真と一緒に寄せられた手紙を読むと、どうやらサナエも今、有給消化中・・・・ 12月でピリオドを打ったらしい。 この2人は、それぞれ直接的な接点はないものの、何でか物凄い働き者で、 体を壊しても仕事を続けるその根性は、一体どこから・・・・?といった感じでもあった。
加えてこの2人には共通点があり、箇所は違えど、幼少の頃から内臓疾患を持っており、 今はどうだかわからないのだけど、普通に生活できるのだけど、激しい運動などはNGとされてきた そんな前歴を持っている。 そんな彼女らは大学を卒業すると、何かにとり憑かれたように、必死に働き始めちゃったのだ。
とりあえず、この2人・・・・同世代の男性でももう少し休みをもらってるんじゃ? ってくらい働いていたので 結婚するしないは別として、しばらく「職場」たるものから離れて正解かもしれない。 心をなくしたら、大変なことになるもの・・・・。
あたくしは、皆が非常な働き者になる前に働いたので、お金が発生するような「労働」が 義務みたいなものになってからは、ほぼグータラしてきた。 それまでは、一体何に貢献してきたんだろう・・・・と悔しくもなり、惜しくもなるかのように 馬車馬のような働き振りを見せていたのであるが、ある日を境に、そういうのがぷっつりとなくなった。 あたくしもきっとどこかで淘汰されて、人よりも早く「忙殺」される瞬間がやってきたのかもなぁ・・・・ 今ならのんびりとそう思えるけれど、忙しいスパンからそうでないスパンに移行した時の不安といったら ハンパなものではなかった。 それが、所謂パニックを引き起こしたし、休め、休めと言われるたびに、もっと何かをしなくてはならない みたいな使命感じみたものに駆られて、どうしようもなくなっていったのだった。
今でこそ、家の中のことを恙無くやっていれば、それなりに時間は過ぎていくし、 完璧を目指そうと思ったら結構重労働だ。地味な作業でもあるから、なるべく意味を見出そうと あれこれ工夫もしたりするけれど、忙殺される以前だったら、もっと動けたかもなぁ・・・・ なんてことはたまに思ったりする(苦笑)。
何でもいいから、クリエイティヴなことがしたいんだなぁ、きっと。 おじょ〜もサナエも元はといえばそういう畑にいて、 そういう忙しさで慣れてしまっていたから、辞める瞬間は自己否定の瞬間だったに違いない。 苦しかっただろうになぁ・・・・忙しかった間も、仕事を辞めて何もすることがない時間も。 彼女たちには有り余る才能と、センスが残っているから、一緒に面白いことをしたいわ♪ 本当に心を潰してなくしてしまう前に、あたくしたちにはきっと十分な時間が与えられていて それを創作しないうちは、死なせてもらえないに違いないと思うのよ。
忙殺仲間を集めれば、結構すごいものが出来上がるんじゃないかと、内心、期待している( ̄ー ̄)ニヤリッ あたくしにすごい力があるんじゃなくて、忙殺された人たちには その忙しいスパンにはやりたくても出来なかったことや、不完全燃焼の何かが絶対に残ってて、 それを昇華させる時に、とても素晴らしい作品(何なのかはわからないけれど)が 出来上がるんだと思う。
企画書か何かを、某大手広告代理店に勤め、やっぱり忙殺の極みの中をフワフワと上手に生きている あたくしの男友達のところに持ち込み、具体化することも可能なんだよな(* ̄m ̄) ププッ 何で皆、こんなに必死に働いてるんだろう・・・・見渡すと、忙殺間近の人間が 次々とリストアップできそうで、嫌な世の中になったなぁ・・・・と思うのである( ̄∇ ̄;)
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