2005年01月18日(火)
フィクションがノンフィクションになってしまう時


深夜にもなって。。。。
ぷよ2と「キャプテン翼」談義などをかましているあたくしって、不健康(爆)。
そんなヒマがあれば、子供でも作れば〜? 今日やれば、当たる可能盛大なのに〜?
とかいう進言は、却下却下♪

確かに、今頃あたくしの子宮の中には、着床スタンバイ万事OKのたまごちゃんがいるはずで、
でも、このままいくと、内膜と共に次の月経が来て全てリセット。
でもね、まだまだなの( ̄^ ̄)
かなり減らしているけれど、もう少し薬を減らしてからね♪
ベリベリ・プリティ・グッド・フェイス・ラブ・ジュニアを産むために(参考文献:JAM)
出来ることは出来るうちにやっとこうという方針なんで^^


あぁ。そうそう、「キャプテン翼」の話をしてたんでした(笑)。


これらの前に、元ジャンプ漫画家の中で「誰が突き抜けたか!?」みたいな話題になってて、

「車田正美なんかは突きぬけたよね〜♪」

「桂正和も、いい感じで自由だ(笑)」


とか話をしていくうちに、話題が高橋陽一氏のことになって、モノの見事に意見が決裂した。


「高橋陽一って突き抜けた感、しねぇ?」

「マヌケたことをお言いでないよ( ̄^ ̄)
どこをどうしたら、あそこまでひとつの作品に執着できるのさ?
あの人はきっと今、自分の作り出したフィクションが、今正にノンフィクションになろうとしてるから
困っちゃって、最終話とかいって普通じゃありえないページ数を描いてるんでしょう?」


「確かに。1話あたり100ページっていうのは、マンガの世界じゃ読みきりでも聞かないなぁ。
今なぁ、東京湾を埋め立てて特設スタジアムを組んで、世界選抜vs日本代表とかいう設定で、
2028年
(ゴメン、ちょっと年代うろ覚え)っつう時代を描いてんだよな(爆)。」

「ぎゃははははははは _(__)/彡☆ばんばん!
多分、その年代になれば、そこら辺にそういうスタジアムが完成してるかもよ(爆)。」


「そういうもんかねぇ??」

「考えてもみなよ。ドイツのキーパー、オリバー・カーンが出てきた時、どう思った??」

「うわっ!!! ミューラーや!!!って感じやな(爆)」

「でしょ〜〜っっ?? あたしも同じことを思ったもん!!」

「正に『鋼鉄の巨人』って感じ(笑)。」

「でもさぁ、ミューラーのキャラ付けをしたのって、カーンが代表になる
うんと前なわけよ・・・・計算上でいうと。」


「おぉ・・・・なるほど。」

「翼が高校行かずに、ブラジルにサッカー留学したじゃん?
アレだってマンガの世界だからって思ってたら、数年後にカズが似たようなことをやっちゃって。
皆はまだその時、『マンガの真似して、バカだなぁ』くらいにしか思ってなかったのに
ヴェルディでヒーローになっちゃったでしょ? サッカー界ではフィクションをノンフィクションにした
立役者・・・・ある意味での天才だよ、彼は。
だから高橋氏が描いたフィクションは、既に現実に起こりうる範疇になってきつつあるのよ。」


「んじゃ、アレもか? スカイラブハリケーン(爆笑)」

「あながち、それも笑ってられないネタなんだよね・・・・。
恨むべきはチャウ・シン・チー。。。。『少林サッカー』なんて映画を作っちゃったもんだから
ますます高橋氏は追い詰められてるはずなんだよね。
いくらCGを使用してるからって、生身の人間使って、ありえない技をどんどん出しちゃったから、
マンガの世界では珍しくも何ともなくなったじゃない??
そのうち出てくるかもよ? 秋田辺りの小柄な双子ととても同級生とは思えない大柄な九州男児が
『ツインキャノン』とかいって、無茶な技をやりだしたり(* ̄m ̄) ププッ」


「ない話・・・・でもないのか(爆)。このご時世。」

「色んな国の色んな選手を描いてきて・・・・まだあの当時って、せいぜいペレとか
マラドーナ、プラティーニくらいだったのに、今見渡すと、世界中に高橋氏が作ったかのキャラのような
選手がゴロゴロいるじゃない? 『神の子・サンターナ』とか『仕事師・カルツ』とか、
『シュナイダー』みたいなヤツとか(笑)。」


「あぁ、いる、いる!!」

「絶対にいないと思って創りあげたキャラクターが、全世界を賑わすような選手になって
人気も出て・・・・この世界は虚構のはずだったのに、って創ったものが現実になってくると、
作り手はやりにくいよ、きっと・・・・。」


「そういうものかねぇ?」

「少なくとも、あたしはそうだなぁ。現実と虚構の境目をきちんとリサーチして、
現実には起こり得ない、ギリギリの世界観で物語を書くじゃない?
で、それを発表する前に、現実でまるでそっくりな事件が起きたりする・・・・。
魅力的だと思って書きかけた作品が、一気に色あせて見えて、つまらなくなるね。
まぁ、日本では『キャプテン翼』に憧れてサッカー小僧になった子が沢山いて、
あっちの方が先、っていう名目と社会現象にもなったわけだから、まだ救いはあるけれど、
これから先、同じ登場人物で、同じ設定で、同じ物語を描いていくとなると、
少々、ネタもつまってくるよ・・・・ちょっと同情しちゃうなぁ。」



何回も何回も、「最終回」という名目で「キャプテン翼」というマンガは小休止しながら
それでも、翼の環境の変化と時代の変わり方を追いつつ、「中学生編」が始まり、
「ジュニアユース編」が始まり・・・・と書いたらキリがないんだけど、あらゆる側面から切り込んでいったが
今やサッカー界は、フィクションを構築する前に、とんでもない天才が次々と現れ、
フィクションの先回りをするかのように、現実にアクションを起こして、
きちんと功績を挙げている人たちが沢山いる。
川口選手などは、少々後追いではあるが、「キャプテン翼」の世界観でいくと
かの若林源三のようにも見えなくもない。<留学(出向)先もドイツではないし
(虚構では若林神格化がすごいんで、誰がどうとかは言えないんだけど(苦笑))


小学生の頃から「司令塔」っぽい頭脳派プレイをかましつつ、「フィールドの貴公子」と名付けられた
元祖MFの三杉淳あたりは、今の現実世界でいう、ナカタがそれに近いかも。
まぁ、貴公子の称号は、ヨン様の次に、どうして「様」を付けられるのかわからない、
ベッカムちゃん(爆)にもってかれてるフシは否めないけれど、仕事のやり方が
フィクションの中では彼にとても似ている。


とまぁ、登場人物と現実世界の関連性についても枚挙に暇がないのだけれど、
要するに、「将来はプロ野球選手になる!」という少年の夢が「Jリーガーになる!」というふうに
摩り替わった時点で、虚構の中でしか息衝いていなかったはずの人物にそっくりな人が
実際に現れ始めた・・・・という、物凄いからくりが噛んでいるのである。


連載当初、きっと作者本人も、日本にこんなにもサッカーが浸透するなどとは思ってなかっただろうし、
まさか、サッカーで飯を食っていく日本人がこんなにも出て来るとは思っていなかったはずだ。
ましてや、「Jリーグ」なんてのが発足するなんて、夢にも思ってなかっただろうし、
外国のリーグと契約する日本人選手がこんなにも増えるとは、それこそ想像もしてなかったと思う。
頃は1981年・・・・Jリーグができる12年も前に、この作品はスタートしていたのだ。
(加えて言うと、この前年、この作品の元祖ともなる読み切りで、ジャンプの新人賞を受賞)
当時の日本は、サッカーより断然野球。
テレビでサッカー中継なんか、ほとんどやっていなかった(当たり前なんだけど)。
たまにそれっぽいことを中継しているなと思うと、高校サッカーの決勝であったり・・・・とその程度。
サッカーをやってたからって、それがすぐに「職業」に結びつく時代ではなかった。


止むに止まれぬ感じで、「キャプテン翼」の登場人物たちは、
次々とJリーグとの契約を交わしたり、外国へのリーグへ巣立っていったりと、
まるで「ドカベン」の山田太郎が、西武ライオンズに入団を決めました!!みたいなふうに
話も動いていたけれど、日本にそういった活躍の場所が提供され、外国へ巣立つ日本人選手も増え、
虚構の世界で勝手に構築していればよかった設定も、現実世界からの影響で
視野に入れなければならなくなったとなると、作者は息苦しいと思うんだなぁ。

まぁ、そんな中で、主人公の翼が、サンパウロを経てスペインのリーグ(バルセロナだっけ?)
に入っていったのは、ちょっとした救いかもな・・・・(苦笑)。
「あねご」こと早苗ちゃんと結婚したっていうのは、少々安直な気もするけれど(爆)、
まぁ、サッカー一筋の彼みたいなのを細やかにサポートし、サッカーを本筋で描いている作品なら
妥当っちゃ妥当な結論なんだけど。色恋をスポーツマンガに求めちゃいけないんだけど、
適齢期だからって、そう簡単にありあわせの登場人物と結婚させちゃダメだってば(爆)。


虚構と現実が重なってしまった後では、本当にどうしようもない。
身動きが取れない。
虚構のみで構築されていたならば、何でもアリだし、登場人物が何を言おうが、
どんな必殺技を繰り出そうが、サッカーにはありえないような制度を作ってしまおうがそこは自由で、
作者に全権が委ねられるが、ここまで日本のサッカー体制がガチガチになってくると
正直、気の毒でもあり、続編を書いても苦しいところがあり・・・・といったふうな印象ばかりで。

好きだったんですけどね。中学編が終わるくらいまでは。
もう後は、「ドラゴンボール」と一緒で、次々に新しくて強いキャラが出てきて、
どうしようもなくなってきて・・・・みたいなふうが否めません(苦笑)。
描きたくなくても、編集部が離してくれない・・・・なんてこともあるんだろうな、きっと。
鳥山明がそうだったように( ̄∇ ̄;)

↑これからも頑張れ〜!!(別んとこで)

こういうことを書くと、「じゃあ、『こち亀』はどうなんだ!?」とか言われそうだけど、
アレは全くの別格(笑)。
そもそも・・・・警察の体系なんて、昔っからあんなふうじゃなかったし、ツッコミどころは満載だけど
面白ければそれでいいしねぇ♪ 元からある体系を覆して、あの交番は成り立ってるようなもんなので
今更、あぁだこうだ言う必要がまるっきりない(笑)。
単行本がどこまで続くかという「賭け」が日本全国、どこででも執り行われたことと思うが(爆)
まさか、ここまで続くとは誰も予想しなかっただろう。
一億、総負け・・・・秋本氏取りである(爆笑)。
まぁ、100巻を越えたあたりから、ディテールの甘さを指摘する声も出ている上、
もっと続くかと思っていたアニメ放送も、昨年の年末でぷっつりと終わってしまったところをみると
長く続く物語には、何かしらのしがらみがついて回るものなんだなぁ・・・・と思わずにはいられない。
無論、書き手の怠慢という理由もあるだろうけれど、怠慢になるにはそれなりの理由というのもある。

そもそも・・・・。
20年も30年も同じ題材、同じキャラクター、同じ設定で何かを描く(創る)ということ自体
少々、歪んでいるのだ。
作者の意思に反することも時には露出せねばならないだろうし、
作り手も人間だから、次々に新しい「欲」が出てくるのも当然のこと。
しかし、読み手はそこまで詮索しない。質が落ちたと思えば、正直にそのことを口にする。
シビアだけれど、クォリティを保つにはこちらの声にも耳を傾けねばならない。


まぁ、そんな中、車田正美、桂正和、北条司といった、ジャンプ出身の漫画家さんは
呪縛から解放され、それでも愛着のあるキャラクターにはきちんと愛情を注ぎつつも、
常々、新しいものを追いかける環境を手に入れた、ラッキーな人たちなのかもしれない。
まぁもし、今、ジャンプから「こち亀」が消えたら、そろそろ本格的にS英社がヤヴァイ・・・・
そういうことなんだろう・・・・(苦笑)。<随分前から崩壊説が実しやかに流れてるけど。

今、ジャンプで育った世代をターゲットに、所謂「2世モノ」が少年誌とは別のところで
連載されていたりするけれど、あんまり評判は良くないようだ。

↑気持ちはわかる!すごくわかる!

ま、そんなあたくしも、「ジャンプ世代」真っ只中を突っ切ってきたんで、
1冊160円という安価と、クォリティの高さを覚えているだけに、
激動したここ10〜20年の出来事が、フィクションの世界にも色んな影を落としていることが
非常に残念でならないと思う、ひとりだったりする。

そして思い出すのは、床が抜けそうになりながら、「積み上げジャンプ」に挑戦し、
天井まで届いたのはいいんだけど、物すげぇ勢いでオカンに叱られたりする少年たちが
全国各地に流布していた、平和な時代のことだったりする(爆笑)。
途中で雪崩に遭い、やむなく諦めた少年だった人たちよ、健やかな証拠ですよ♪
(うちの弟もやってた、「積み上げジャンプ」(笑))
(クラスメイトには、「ジャンプベッド」を作ったアホもいた(爆))
昭和50〜60年代の、古きアホな時代のことである。
でも、そのくらい中身が充実してた雑誌・・・・というひとつの答えだったりもするんだな。
平成の子供たちにはわからない、ひとつの醍醐味だったりしたんだよ♪

あさみ


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