2004年12月22日(水)
寂しさの定理


昨夜。早々に撃沈したぷよ2にベッドの上での居場所を追われ(爆)
仕方がないので、早朝までリビングで過ごしていた。眠いので何をするでもなく、
ただ、ボ〜ッとそこにいた。


都合がいいことに、というか、ホントに面白いタイミングで、トモくんの奥様、マキちゃんから
携帯にメールが入ったりしていたので、それの返信をそこはかとなく送信しながら、時間は過ぎていった。


あたくしの気持ちが、少なからずともシンクロするようにわかる・・・・そうメールには書いてあって
嗚呼・・・・こんなところにも、孤独を持て余していた女性がいたんだなぁ・・・・と
寂しい文字が心に痛い。
結婚をして、子供を産んで、物理的には寂しくないのである。それはあたくしも一緒で、
居場所としてもう動くことのない環境に恵まれたので、そういう意味では「孤独」ではないのだけど、
ある一定の条件を満たすコミュニティに、ポイっと入れられてしまった時に、
独特の「孤独」を感じるのである。


その一定の条件というのは、「女ばかり」という、とても厄介でややこしい条件なのだが。
あたくしが、そういう集団が物凄く苦手、できることならば、なるたけ関りあいたくない・・・・
なんてことは、もうくどいくらいにここにも書いてきたんだけど、
メールを寄越してきたマキちゃんも、同じようなジレンマに苛まれて、
挙句、昔の自分がどうだったか・・・・みたいなところにまで記憶を遡らせて、
時折、憂鬱な気分になっているようだった。


彼女のプライバシーにも関ることなので、メールの内容は転載はしないけれど、
トモくんに初めて紹介された時に聞いた彼女のちょっとしたプロフィールには
触れておいてもいいかも・・・・マキちゃん、気を悪くしたらゴメンねm(_ _)m


彼女の容姿と経歴を聞いて、「才色兼備」・・・・という言葉がすぐに頭を過った。
彼女は誰もが難を付けられないくらいに、とても整った顔立ちをしていて、所謂「美人」なのである。
スタイルもいいし、佇まいが美しい人である。
この土地も田舎だが、更に田舎へと行ったところが彼女の生れ落ちた土地で、
田舎者・・・・と莫迦にされないように、中学では高校進学に際し、とても厳しく教育されたのだそうだ。
多分、彼女はとても素直で真面目な人なのだろう、そういう教育の中できちんと才まで身につけ、
ここらでは、頭のいい極々一部の男の子が進学するのが一般的であった高専に進学しているのである。
高専といえば、すでに「国立」なのである・・・・すごい!
しかも、地元周辺にある高専は全て、工業系の学校なので、男子生徒の割合が頗る高く、
普通の工業高校でも女子生徒などほんの僅かだというのに、高専の女子生徒の数など
そこに足を踏み入れなくとも、どれだけ少ないか大体の見当はつく。

そういう経歴を聞いて、「何とも面白そうな女性とおつきあいするのね♪( ̄ー ̄)ニヤリッ」
トモくんのことを見ていたのだけど・・・・この時はまだ、マキちゃんのパーソナリティを
そんなによくわかっていなかったから。

だけど・・・・ひとつひとつを冷静に紐解いて考えてみると、たったコレだけの情報なのだけど
「生き難さ」を思わせるポイントはいくつもあるということに気付かされる。

環境が変わる高校進学というひとつのポイントで、どうして彼女は、普通科トップレベルの高校を選択せず
「高専」という選択肢を選び取ったのだろうか?
高専に合格するくらいの能力があるのならば、普通科で理系を極めるくらいのことはできるだろうし
そうでなくとも、狭き門に集まる人間は同じコミュニティからは出にくいシステムになっている。
甘んじて普通科の高校を選んでいれば、元々の仲間が少なくとも1人以上はいる環境だから
そこから馴染んでいける場合も多かろうに、どうして、その繋がりさえも絶つかのような
選択肢を選び取ってしまったのだろう?
相当の勇気が要るはずなんだ・・・・15の春に、こういう一つの結論を出すには。


彼女は自分で「中学の頃は浮いた存在だった」なんて言っているけれど、
あたくしと同じように、「たったそれだけのこと」が彼女の人生に大きな影を落としているとしたら
それはやっぱり、悲しい現実なのかなぁ・・・・。
あたくしは自分で自分のことを「浮いていた」とは思っていないし、環境に合わせて
行動することを徹底させていたがために疲れてしまっていたというのは否めないのだけど、
小さな枠からはみ出してしまったという事実が、叩きの原因であるならば、
やっぱり彼女と同じなんだろうな・・・・。


ただ思うのは、彼女は本当に変わり者で、周囲から煙たがられる、嫌な存在だったのかどうか?
ということである。
あたくしが個人的に思うに、それはちょっと違うと思うのだ。
ただ「女性限定」のコミュニティの中では、とてつもないストレスにやられて、
本当はもっと伸び伸びと生き生きとしていてもいいはずなのに、周囲の圧力で
押しつぶされてしまう側の人だと思うのだ。


だってさぁ・・・・すごく美人で、高専卒という肩書きまであって、ダンナはきちんと稼いでくるし
子供も可愛いし・・・・なんてふうになってくると、絶対に妬みや嫉みの対象となってしまうと思うの。
それが「女性限定」のコミュニティの中で、暗黙の諒解となってしまっている
一つのルールみたいなもので、ここで淘汰されていく人たちは、本当はとっても魅力的な人たちなんだ。


あたくしにもっと勇気があったならば、誰も知らないようなところに逃げ込んでしまって
1から新しい自分を構築したかもしれない。
が、勇気以前にパワー不足で、まるで押し流されるように、普通に地元の高校に進学してしまった。
1年くらいはクラスに馴染むというよりも、部活ばかりに精を出していた。
その場所は、無論、女性が多数いる場所には違いなかったのだけど、
「意志」を持って存在している輩ばかりで、面白いものを創ろうと必死になっている時は
男も女も関係なく、一個の「人間」でいられたから。


女同士の距離のとり方というのは、彼女の言う通り、非常に難しいと思う。
あたくしは、質より量・・・・という「お友達たくさん♪」というのは嫌だったので、
面倒でも、クォリティ重視でつきあう人間を決めた。すごく傲慢なやり方ではあるのだが。
でも、そのおかげで、人間一個、丸ごとを好きになって受け入れていける人たちに出会えた。
欠点もまるごと受け止めて、それでも尚、「コイツってこういうとこがいいんだよ。」と言える、
そういう人間たちに出会えた気がする。


彼女はもう、2児の母親なので、自分「だけ」のコミュニティでは済まされなくなっている。
子供の母親同士というコミュニティ、その中での付き合い、ご近所や親戚とのやりとり
切り離せない人間関係というのがてんこ盛りだ。
あたくしにも、いずれ、そういうジレンマに襲われる時期というのが到来することだろう。

本音を語り合える友達がいない・・・・と嘆く彼女を、トモくんは

「俺がいるだろう?」

ときちんとフォローしているようだ(笑)。彼女が寂しくないように、しっかりと守っているみたい。
だからあたくしの世話も焼こうとするんだなぁ(苦笑)。
妻や子供のことを守った上で、友達としてのあたくしのことまで抱えてくれようとする彼には、
正直、脱帽する。・・・・全く、15の頃から全然変わってない。すごい男だよ、アンタは(笑)。
(その老成振りが(爆))


あたくしにも、きちんと守ってくれる人ができて、今は頗る安定もしている。
長く会っていない友達とも、年に数回、何らかの形で連絡が取れれば分かり合える
絆の深い友情にも恵まれた。
あたくしも彼女も、「女」だから「女」の難しさがわかりすぎて、それで嫌になってしまうのだけど
「女」の中にも、寂しい同類項がいて(苦笑)、つきあい方如何によっては、
本当に分かり合える、一生モノの友達ができる可能性も、そう薄くはないのだ。
同じようなジレンマで悩んでいる人たちは、結構大勢いて、更に、無神経か繊細かで
人間関係の構築にも影響が出る。無神経になりすぎても、神経質になりすぎてもいけない。
あたくしらには、きっとそういう点で「ファジー」さが足りないんだな、きっと(笑)。

↑こういうときに発揮される「直感」(笑)

彼女が寂しい顔をしていることを放っておけない。
お節介か?
いや、だって彼女は、あたくしの大事な親友の奥さんだもの。
お節介の一つもやきたくなる(苦笑)。
それに彼らが結婚する時に約束したんだ。

「あたしは今後、何があろうと絶対的にマキちゃんの味方になる!!
そうじゃないと、多分、あたしとトモくんは友達でもいられなくなると思うからさ( ̄^ ̄)」


あたくしはそれを7年間、遂行し続けている。
だから友情も壊れていないし、新たに友情が芽生えようともしている。
同じような「寂しさ」を一度でも噛み締めたことがある人間ならば、尚の事、
あたくしは彼女の傷口に塩を塗るようなまねだけは絶対に出来ないし、したくもない。
加えて、寂しさの痛みを舐め合いたいわけでもない。
寂しくさせない保証も出来ない。
ただ、彼女があたくしに呼応してくれたように、あたくしも彼女に呼応することで、
物理的な距離ではなく、「安心感」のある距離が生み出せればいいと思っている。
たとえ、年にほんの数回、顔をあわせるだけの「友達」であっても、
互いに安心できる存在ならば、それでいいのだ。

あさみ


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