2004年12月13日(月)
いま、できること


さっき、素面(かどうだかわかんないんだけど(笑))の「漢」から電話があった。

「また会おうね! 面白いものを創ろうね!」

そう言ってくださった。
「(今後の公演も)頑張ってください。」とあたくしが言うと、「漢」はまた「少年」に戻ったように
照れた感じで、笑っていた。
「漢」は、果てしなく自分に対して素直な人なんだなぁ・・・・そう思った。
誤魔化しとかそういうのが自分に対して効かない、そんな人なんだぁ・・・・と。


そういえば、あたくし、風邪をこじらせてすっかり忘れてしまっていたんだけど、
この「漢」から、素敵なパワーをあの形のいい「頭」を通して受け取っていたという
物凄く重要なことを忘れていた!!
何をウジウジ考えているんだ、あさみよ・・・・お前に与えられた「今」は刻一刻と過ぎ去ってしまって
考えているうちに動けたことも沢山あったろう?
「漢」の電話でハタと気付いたあたくしは、「今」の連続で成り立っている今日、
何をすべきかというのを思いつくままに、こうしてPCの前にいる。


あたふたと、物凄い将来のことを懸念している場合ではない。
そして、昨日やってしまったことやできなかったことを悔いている場合でもない。
「今」なんだな・・・・。

昨夜、結局薬があんまり効かなくて、目が覚めてしまった時、あたくしは自然と台所に立って、
あんまり何も考えずに、ガーリックオイルを仕込んでいた。
それを仕込み終わると、やっぱり何も考えずに、かぼちゃの煮物をセッティングした。
昨日の昼間ほど咳き込むことはなく、ただ1回だけ、ふらついてバタンと倒れてしまったんだけど
それに対しても、「まぁ、こんなこともあるさ♪」と、まるでピルレットを失敗した時みたいな感覚で
普通に立ち上がって、普通に保存食を作るのに熱中していた。


これがきっと、あたくしの「今」なんだな・・・・。


気付くと、早朝と呼べる時間になっていて、一緒に早寝をしたぷよ2も起きてきた。
弁当を作るにはまだ早すぎる時間で、休めとも言われたので、しばらく座っていた。
色々と話をしながら、あたくしは考えていた。


空間演技の岡部氏から、旅巡業の話を頂いた時、あたくしには入籍が目前に控えていて、
とてもじゃないけれど二つ返事で快諾できるような状況ではなかった。
その件から、ほんの数ヵ月後に、1本のミュージカルへの参加のお誘いがあった。
またその件から半年もしないうちに、「漢」たちと再会を果たし、事が動き出そうとしている。

これって、すごいことなんじゃないだろうか・・・・?

普通は、自分から色んな企画や事務所に売り込みにいったり、オーディションを受けまくったりして
とにもかくにも、まずは仕事を取ることに奔走しなければならない。
自分のやりたいことは一先ずおいといて、それに繋がる何かを得るために、
必死に動かなくてはならないのが普通なのに、あたくしのところへはここ数ヶ月の間に、
次々と話は舞い込んでくる。・・・・全く、「動いていない」にも拘わらずだ。
しかも、どれも魅力的な話ばかりで、この体がもしも幾つもあるのならば全てに参加して
全身全霊で楽しみたい!! そんな話ばかりだった。
「仕事」・・・・ではないんだけど、自分が自分であるための確認作業という括りで考えるならば、
これも仕事なのかもしれないけれど、じっとしているだけで、コレだけの話が舞い込んでくるには
きっと何か、理由があるはずで、もし、確固たる理由がないとしても、星の巡りが
確実にあたくしに味方していてくれる、いい時期なのかもしれない。


貪欲に考えると、もう田舎に引きこもってしまったあたくしが、もっと精力的に動くには
まず、場所を変える必要があるかもしれない。
けれど、結婚を果たした今、それだけはどうしても叶わない。
それに対して、焦りや絶望をいちいち感じていたら、いくらあたくしでも、精神的に壊れてしまう。
ここにいて、そして「今」できること。
それさえわかれば、結構簡単な話なんじゃないかなぁ・・・・そう思えるようになってきた。
早い話、半分気付きかけているんだ。


東京から離れてしまっても、あたくしのことをきちんと覚えていてくれる人は沢山いるという事実。
そして、もう1度同じ板の上に立ちたいねと言う人が、少ないけれどいてくれると言う事実。
この場所にいたならいたで、何らかのコミュニケーションをとって下さっている方々が大勢いるという事実。
離れた場所からでも、応援を続けていてくれる人がいるという事実。
そして、新しく始めた女優業以外の活動を認めて下さっている人がいるという事実。
書き続けているあたくしの作品を、いつも温かく批評してくださる方がいるという事実。


こんなに恵まれた環境の中で、あたくしはずっと、動かないままでいたんだ。
拗ねて、剥れて、自分がつまらないヤツだと卑下すらしてきた。
結婚という形が、自分にやってきた時、正直な話、これが「年貢の納め時」というヤツかという言葉が
頭を過ったのも事実なのである。
あたくしにとって、「結婚」という一つの形は、元々あんまり興味がなくて
してもしなくても変わらないというなら、どっちでもいいや・・・・そう思っていた。
でも、いざ結婚してみて、親元にいた時にはわからなかった自分の在り方みたいなものを
気づかせてくれる人が傍にいるんだということに気付いた。
ぷよ2は、親でもなく兄弟でもなく、すでに恋人でもなく、
だけど、あたくしがどっちに行きたいのかを一番良くわかっている人なのかもしれない。


「動けない」「動かない」あたくしを、絶対に責めないし、いざ動く・・・・という時も咎めない。
家の中で偉そうにふんぞり返っているのは、どちらかというとあたくしの方だし(爆)
彼は、今、必死に働いて、あたくしを養うことで頭が一杯だったりするのだ。


東京で興行があるかもしれない・・・・そんな話をした時、ぷよ2はきちんとその内容を理解した上で、
「行ってきなよ」と、そう言った。多分、話が本格的に動き出したら、あたくしはこの家を
猶に1ヶ月以上、空けることになるかもしれないのに、それでも彼はそう言った。


今年の2月。
あたくしは1本のミュージカルの舞台に立った。
その稽古はあんまり詰まったものではなく、週に1〜2回程度だったが、半年以上もかけて
ゆっくりと稽古をしたので、頭の中がいつもそればかりになるのだった。
でもこれがいいリハビリになったのか、夏場、変に倒れることはなかった。
真っ白な綿のキャミソールに、ホットパンツ1枚という出で立ちで、自転車で稽古に通っていたのだ。
その事実が、「東京に行ってもいい」というふうに繋がっているのだとしたら、
あたくしはやっぱり、舞台をやめてしまってはいけないのだ。

むこうに行っている間、薬はいかがしたものか、もし何かあったら・・・・という
くだらない心配よりも、必死に没頭して、自分の体調のことなんか忘れるくらいに打ち込んで
ついでに病気も吹き飛ばしてこられたら、最高じゃないか・・・・これが我々の共通見解なのだ。

「漢」たちに病気の話をわざとしなかったのも、こういう薄い希望があったからだ。

もし、この話がまだまだ本格的に動かないものだったとしても、あたくしはそれに向けて
きちんと「動ける」人間として、在り続けねばならない。
動かないあたくしに、ここまで話が舞い込んでくるということは、神様がきっと
「動きなさい。今、動きなさい。」そう言っていてくれるから、チャンスもそのように巡ってくるのだろう。


まず、何ができるだろう・・・・?

↑これもその一環だろう。


神様、ありがとう。
あたくしは、今、それに打ち込むことにするよ。
打ち込むべきものがあるんだもの。大事にするよ。

あたくしにとっての「今」は多分、そこに凝縮されていると思うから、
創ることを辞めない人間になろうと思う。

あさみ


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