13年ぶりだよ・・・・劇団Hの芝居を観るのは。 13年前に観たのは、うちらがまだ高校生で、ちととんがってて(爆)、 劇評なんか書ける謂れもない頃なんだけど、演目はその夏に、とりあえず県大会まで持っていった うちらの演目と同じだったので観にいったんだった。
弱小演劇部が起死回生・・・・地区大会初戦敗退が当たり前だった、人の足らない演劇部が、 やっとこさ県大会まで進出!! これを勝ち抜けば、次は中部大会だわよ!! ってなところで、やっぱり敗退(爆)。あたくしは高校演劇の役者から引退して、 主に照明のプランナーとオペレーターの両方を続けながら、3年の夏まで何とか頑張った。 うん・・・・肩書きは一応、部長だったし(爆)。
その時に既に思ってたんだ。 この土地でどれだけ頑張っても、限界が見えている。 中央で何とかしてネタを仕入れてきた後でなければ、ここで芝居をする意味がない。 この頃、既に大学のサークルや主だった小劇団がいくつか存在したけれど、 何だか味気なくて、大阪や東京のパワーに押され気味であった東海地方。 高校演劇も同じで、中部大会から全国大会への切符を手にしても、ここら一体の高校が 何かしらの形で認められることはなかなかないのであった。
そういう数々の理由が重なって、あたくしは地元での芝居に見切りをつけた。 地元の大学へ進学して、そこでのサークル活動で演劇をやるのではダメなのか?と 進路指導の先生にも言われたんだけど、それじゃダメなんです・・・・とだけ答え、 受かるかどうかもわからない、東京と大阪の本格的に芝居を教えてくれる大学だけに 受験の的を絞ったのである。
そういう経緯があったので、都落ちをしてからも、あんまり地元の劇団の芝居は見にいかなかった。 だけど、まぁ今回は、知っている人が数々出る、角度の違う芝居だったので 侍従長様にお願いして、一緒に劇場まで連れてってもらった。
劇団H自体も、今年で50年続いたとかいうので、前に見た貧相さはなかった。 前、一体、何であんな芝居になっちゃったんだろう? みたいな感想だけが残っていたので、 それを払拭するにはいい機会だった。 基本、ミュージカルよりもストレートプレイの方しかわからないので、あ〜だこ〜だ言えないんですが 面白かったとは思います。
基本、汚いんですよ・・・・。 戯曲という本があり、それに則って芝居を進めていく作業となると、 演出家の手腕は、出来上がりは及第点以上のものだけど、基礎が・・・・( ̄∇ ̄;) 確かにダンスは上手だし、歌のレベルも高いと思う。 だから余計に耳障りな部分になってしまい、あたくしなんか本番中だというのに、 手を叩いて、カットキューを出したい衝動に何度も駆られた(爆)。
おかしいところを「おかしい」と指摘してくれないのが、地方演劇の頑固さであり、 まぁ逆に言えば「味」でもあるんだけど、特に洋物を扱う時は、気をつけないと、 何だかとっても地方色の強い和風な芝居になってしまう(苦笑)。 あたくしがここを飛び出したひとつにそれがあって、みっちりと鍛えられて、 ある種の「バイリンガル」になって帰ってきたので(爆)、とりあえず、主演の人と演出家に、 皮肉な「アクセント辞典」をプレゼントしてやりたくて仕方がなかった(爆笑)。
あたくしは中央で、アクセント辞典を購入したのだけど、ある時代にそれを売っ払った。 必要に駆られるタイミングが徐々に少なくなってきたというのも理由のひとつだったが、 もうひとつ大きな理由があって・・・・。
・・・・今日、明日、食えないかもしれない( ̄∇ ̄;)
コレですわ(爆)。 山形から出てきたばかりのお兄ちゃんに、自分の新品同様のアクセント辞典を定価の半額で売りつけ、 2〜3日の食の確保に繋げた(苦笑)。苦々しき思い出である( ̄∇ ̄;)
コレを食ったら・・・・次読む本は初見であろうが、完璧に読みくださねばならん!! 物凄いプレッシャーの中、もうあたくしの在京時代もこの頃には晩年を迎えていたので、 標準語と、お国ことばの両方を、巧い事使い分けることが出来ていたけれど、 少し気を緩めると、言葉というのはホロっと出てきてしまうものなので、 更なる細心の注意を払い、変な食事をしたという面白い思い出が、アクセント辞典には込められている。
地元の劇団員の人たちは使わないのかしら? アクセント辞典・・・・。
で、あたくしが「煮つけとか、中華あんかけとかが食いたいのかなぁ・・・・」と 魚メニューのことに思いを馳せると、何のことはない、この世で一番簡単な料理でよかった( ̄∇ ̄;) というのを、既に2〜3回繰り返していて、その度にあたくしが注意するのだけど、 自分が正しいと思い込んでいるので、ランスルーだ(爆)。 プロでないだけに、注意しようにもなかなか出来ない、恐ろしい相手というのは、 実は案外身近にいて、そいつが結構、あたくしの神経を逆撫でるのである(爆笑)。
まぁそんなこんなで、最近、自分自身もことばを大事にしてないんじゃないか・・・・という 妙な不安にも駆られたりして、切り抜いて保存しておいた、「ごんぎつね」を朗読復唱しながら おかしなところを自らチェックするのに使用している(苦笑)。
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