2004年06月25日(金)
決める


何かを「決める」「選び取る」のがとっても苦手なあたくし。
人生の岐路には、必ずそういうのが待っていて、できることなら人任せにしたり、
最後までべったりと相談したりしたいのだけど、それまでに気丈に頑張りすぎていたあたくしに
そのようなイメージを親すら抱いていなくて、いつも何かを決める時はひとりぼっち・・・・。
きっと、彼らには剃刀のような決断力があたくしにあるとでも思っているのだろう。
・・・・いいや、そんなものは欠片もない。


直感任せ・・・・な時はいくらでもある。
で、その直感が結果的に大成功を収めたことも少なからずある。
正念場、ここが人生にとってきっと幾つめかの岐路で、ここで慎重にならなければ
きっといつか後悔することになる・・・・そういうプレッシャーを与えられれば与えられるほど、
あたくしは自らの「直感」だけを頼みの綱にした。
高校を選ぶ時も、大学を選ぶ時も、実は「て・ん・の・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り」にしただけで
本人はあんまり考えてなかったりした( ̄∇ ̄;)


いやいや、お前さん。
それだけ選択肢があったというのは、幸せなことなんだよ・・・・と苦言を頂戴するかもしれないけれど
選択肢が多ければ多いほど、困ってしまうのは自分自身で、こんな時でもなければ
「直感」も働かないものだから、併用させていただいていただけ(苦笑)。


そんなあたくしが、よく結婚できたなぁ・・・・と今でも凄く不思議なんだけど、
これも「直感」勝負・・・・ウェディングの語源は「賭け」だと聞いたが、
要するに「ベッティング」する時に、直感を使うのと一緒で、勢いとビッグウェーブが
あたくしを後押ししてくれていたから、署名捺印できたんだと思う(苦笑)。


コレで終わり。しばらくは新しく始まった生活をこのカラダに慣れさせて、ぬくぬくと暮らしてればいい・・・・
そうとばかり思っていた。
だって、いつも大きな賭けの後は、そうやって自分を無理矢理「環境適応型のいい子ちゃん」にして、
大人しく周囲を見渡さなければ、誰かに攻撃される可能性を秘めていたし、
自分が動ける範囲、自分を守れる範囲、それをきちんと把握して、要領よく立ち回ることが
主原則だったから、今回もてっきりそうかと思っていたんだけど、あたくしはいつまでもガキではなく、
「結婚」に限っていうなら、コレは大人の儀式なんだから、そういうのも通用しないってことが
身に沁みてわかってきた。
これから果てしなく続く、数々の「選択」の始まりのゴングが鳴ったに過ぎない。
もう、これからは、誰も手を差し伸べてくれやしない・・・・必ず、ひとり。
「結婚」ってのは、意外とガキにとっては冷たい感覚だわ。


あたくしが「決める」「選び取る」というのを嫌うのには、きっと理由がある。
凡そ、その理由について、自分でも薄々感づいているんだ。


自分で決めたら、大きな勢力が立ちはだからない限り、自分でその決定項を覆すのは「恥」だ。
間違いを正す・・・・のではなく、それまでに間違いを正すチャンスが幾つもあったというのに、
それをランスルーして決めたことに関して言うなら、決めてしまってから、
その決定に間違いや取りこぼしがあると、あたくしは自分を責めてしまう。
言い訳をするのも見苦しいし、間違った選択をそのまま続行するのも、自分にとっては苦悶だ。


そんなあたくしに、事務処理とはいえ、ぷよ2は気軽にとんでもない電話連絡を任せたまま、
会社へ行ってしまった。
あたくしは何回も聞き質した。


「本当にコレでいいのね?」

「ここに決めるのね?」



自分だけのことじゃなくて、ぷよ2の選択肢も一緒に背負い込んでしまったあたくしは、
いきなり苦手項目が倍になってしまった感じがして、気が重かった。


いくつかの挙式予定地を巡回し、やっと最終候補地が見つかった。
それまでに仮押さえをしていたところにキャンセルの電話を入れ、同時にお詫びも入れる。
まだ、最終決定項ではないので、幾分、気は重くはないものの、この調子で秋口までに
あと何回、同じような、取り消し・変更のやりとりをしなければならないのかと思うと、
それはかなり気が重くて、オマケに天気までこんなに重いものだから、あたくしは一気にダウンした。


高校時代の友人・・・・わりといつも一緒にいた6人の中で、2人が結婚して出産も果たした。
あとの4人は、あたくしが入籍しただけで、残りは戸籍に関しては綺麗なもんだ。
ひとりめの寿、ヒサエちゃんの2次会に出席した時、もうミユキの結婚が決まっていて、
あれこれと動き出したところだったんだけど、見送りの時にヒサエちゃんは新郎からスッと離れて、
ミユキやあたくしらに、見たこともないような真剣な表情で、こんなことを言ったのだった。


「み〜ちゃんも結婚が決まったんでしょ?」

「あぁ、うん・・・・」

「本当に大変だからね。覚悟して支度してったほうがいいよ!
このあたしですら、眠れなくなっちゃったんだからねっっ!!」


「えぇ〜?? ヒサエが??」

「本当に、それくらい大変なんだから!! 決められることは早めに決めちゃって、
あとはウロウロしないこと!! とにかく大変だから、後回しにしてるとえらい目に遭うよ!!」


「う・・・・うん・・・・わかった・・・・」



いつも一緒にいたわりには、ヒサエちゃんはわりとオクテで、おっとりとしていて、
でも勉強はアヤコの次くらいには出来て、基本的に真面目な子だったんだけど、いつも笑顔で
あんまり深刻そうに物事を捉えず、明るく笑って何事もこなすイメージが強かった・・・・。
それだけに、この真剣な忠告は、当事者のミユキだけではなく、まだまだ予定のなかった我々にも
恐ろしいほどによく響いてしまった( ̄∇ ̄;)


「ヒサエちゃんが眠れんくなるって、相当なもんよねぇ・・・・?」

「やだ・・・・あたし、急に自信がなくなってきた( ̄∇ ̄;)」

「予定のある人がそんなことでどうするのよ、今更やめるわけにはいかんのでしょ?」

「そうだけどさぁ・・・・。」

「あぁ、でも、あたしも自信ないかも。ヒサエちゃんですらあぁだもん。
あたしだったら、もっと悲惨な目に遭うかも。」


「うちも・・・・。抱え込んだら最後って感じする( ̄∇ ̄;)」

「だ〜いじょうぶっ♪ 日野はそもそもしばらくないでしょうが?」

「あ、そうか♪」

「あはははは♪ あはははは♪」



この会話は、我々が23だか24だかの頃の話で、確かに俄かに結婚話が・・・・なんてことは
現実起こらなかったわけだけど、あたくしだけでなく、その当時決まっていなかった残り3名も
今の今まで、結婚するわ♪なんて話が出なかったから、この当時の実況中継に近い教訓は
ミユキにしか確実に伝わらなかったものと思われる(苦笑)。
あの、「あはははは♪ あはははは♪」 って、何だったんだろう・・・・?
と、今になって思うが、「あはははは♪ あはははは♪」 と笑ったことを後悔しているのは、
何を隠そう、このあたくしだけだったりする(爆)。

丁度、ヒサエちゃんの結婚から3ヵ月後、今度はミユキが嫁に行くことになったわけだが、
この現場でも、ゲッソリと痩せて、あんまり栄養状態&顔色のよろしくない花嫁になってしまった
ミユキ・・・・( ̄∇ ̄;)


「大丈夫???」

「あぁ・・・・ホントにヒサエちゃんの言っとったこと、マジやったわ。
ナメとった・・・・かなりヤヴァいよ、結婚は( ̄∇ ̄;)」



本当に吐きそうになりながら、そんなことを呟くミユキ
今でこそ笑い話になったのだが、この日、数年に1度降るか降らないかの大雪で、
列席者全員が、ホテルからの退路を断たれるという恐ろしい事態になったことの方が
鮮烈な記憶となっていて、彼女の大変だった話より、自らが大変だったことの方が記憶に焼きついて、
参考になりやしない( ̄∇ ̄;)


そんな本日。
あたくしたちは、式場となるレストランを決めた。まだ仮押さえの状態で本契約をしていないけれど
他の仮押さえを全て解除してしまったので、ここでやるしかなくなってしまった。
退路は断たれた。後は進むのみ。
1つ決まれば、随分と楽になるが、これから決めていかなければならないことが多すぎて、
あたくしは更なる頭痛を催すことになりそう。
あたくしは、挙式に関してはどっちでもよくて、寧ろ、新郎側の意向で、何らかの形でお披露目を・・・・
というのを汲んだら、このようになった・・・・というのが真相で、
ドレスも、あれだけ試着を重ねれば、もう自分では満足だったりも(爆)。

まぁ、このお披露目を約束事項に、入籍だけ早めてした・・・・というのがあるので、
どの道、挙式・披露宴は避けては通れないのだけど、
沢山の「決める」作業が秋口まで続くことに、あたくしはもう既に自信を失いかけている。

↑儚い希望だ(爆)

昨年、ミュージカルの稽古がそうだったように、「何か」没頭できるものがあれば、
今年の熱波も乗り越えられる気がする。そう思い込むことにした(爆)。

この日、クリニックにも行ってきた。
飲む薬の量は、かなり減ったが、梅雨独特の空気の流れに、また押し潰されそうで、
気分は陰鬱だ。
そういえば、もう何ヶ月もオーアエと話をしていない。
早く大学病院へも顔を出さねばならないなぁ・・・・。
行くだけで疲れそう・・・・(-。-) ぼそっ(笑)。

あさみ


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