「あ〜。今日の日記は大人しめに書くことにしよう♪」そんな捨て台詞を残して診察室から出てきたアサミンジャー( ̄∇ ̄;)何故ならば、最近頗る具合が良く、微熱も超・控えめ。よってロキソニンを飲まないように努力中。稽古が週に2回に増えたお陰で、体調が整ってきたのか、疲れきってよく眠れそうな日はアモバンも飲まないようにしている。マイスリーだけは飲むようにして、あともらっている眠剤を1種類、どれか削ることで、寝る前、15錠飲んでいた薬も、10錠・・・・日によっては8錠で済むようになった。安定剤を追加投与するような日も、年が明けてからはほとんどなくて、頗る調子がいいのだ。だから、オーアエとも、今日は軽く話をするだけでさっさと帰ってこようと思ったのに、あの、現代版:悪代官的医師は、いつもあたくしの要望に反することをしやがるのだ( ̄∇ ̄;)フラッシュバックするか・・・・?と聞かれた。「する。」と答えた。どんな内容だ?と聞かれた。主に、いじめ・・・・と答えた。夢に見るか・・・・?と聞かれた。・・・・見る。もう、何度も何度も見た。起きると脂汗が出ているような嫌な夢・・・・。「あの、死んだ先生のことはどうだ?」「うん・・・・確かに亡くなられた時は正直、堪えたけれど、それが別にフラッシュバックになるわけでも・・・・。彼を追って死のうとか、そういう発想とかは全然なかった。」「いじめのやつは、どんな感じよ?」「アレはね・・・・正直、記憶が途切れ途切れになってる部分があるくらいなの。後から、第三者にこういうふうだったよ・・・・って聞かされて、初めて自分がメチャクチャ憔悴してたんだって知ったくらい。だから、わけのわからない夢でふっと目が覚めると、妙な感覚で・・・・自分の身の上に起きたことなのにそれが夢なのか現実なのか、区別がつかないことが多いの。」「復讐、したのかよ〜?」「するわけないじゃん。面倒臭い。」「それがいかんのだよ! やられたらやり返す・・・・徹底的な姿勢でいなきゃ。」「ある意味、頭脳戦っつうか、心理戦っつうか・・・・これさぁ、男同士のケンカで殴り合って、ハイおしまい♪っていう、単純なヤツじゃなかったからさぁ。勿論、こっちだって徹底戦略を布いたけど、相手もすごく頭の切れるヤツだったから肉弾戦に持ち込めなくてさぁ(苦笑)。どんな形であれ、最初に手を上げた方が負けるってお互いに知っちゃってたもんだから余計にややこしくて・・・・。」「聞いてるだけでややこしそうだもんなぁ、それ(苦笑)。」「どれだけの人間が関ってたか、後で人物相関図を作ってみて、そのややこしさに己が驚いたわよ( ̄∇ ̄;)」「それだけの人間を敵に回したら、普通、人間は壊れるぞ?」「あぁ・・・・ある意味、壊れてたかもね。もうさぁ、学校にいる間、意識が朦朧としちゃってて。居場所を追われてるのに、肩書きだけが燦然と輝いてるわけじゃん?受験勉強もしなきゃいけないし、塾にも行かなきゃいけなくて、オマケに生徒会の仕事まで・・・・。あたしさぁ・・・・あんな時期であんな立場じゃなかったら、絶対に不登校してたのにそれすら選択肢に入らなくってさぁ・・・・親や先生は絶対に気付かない手口だし、こういうのに限って。」「どうして、中学3年ごときの女子がオトコがらみでこんなみみっちい争いをするんだ?オトコに出てきてもらって、一喝させれば良かったじゃないか。」「そのオトコが、巻き込まれるのを避けて引いたのよ。底が知れるわ、全く・・・・。」「何だ?そのオトコ!? どうしようもねぇなぁ(爆)」「そういうわけで、孤軍奮闘図のできあがりってこと。」「な〜るほどなぁ・・・・こういう時、『一平』とか助けてくれなかったの?何か、ハチャメチャに暴れて収めそうな感じするじゃん?」「考えてもみてよ。相手はオンナ・・・・うぅん、『メス』だよ? オトコが間に入ったら、あっという間に食い潰されちゃうわよ。あんな虫みたいな感性しかないオンナにかかったら。」「ほうほう・・・・理に叶ってるな、それは(笑)。んじゃ、あれはどうよ? 『真冬』」「コトが片付きかけたあたりに目覚めだしたって感じかな。あたしもよく覚えていないんだけど、本当に憔悴してたらしくってさぁ・・・・。モノが書けなくなっちゃってて・・・・。」「おいおい、15の小娘が何を言い出すかと思えば・・・・。」「もうその頃には、小説や日記やエッセイみたいなものを何篇か書いてるんだけど、ぱったりと筆が止まっちゃってね・・・・凄く抽象的な詩作に逃げてた時期があったのよ。その作品を見ると、あ、『真冬っぽいな』っていうのが見え隠れしててね。そこに書いてあった理想像っていうか目標っていうか・・・・それが『真冬』に重なるのが多くて、後になって、気付いたのよ。彼女があたしの中にいるっていうのを。」「で? 役に立ったのか? 彼女は。」「立った、立った♪ お陰で孤軍奮闘絵巻が華やかになったもんよ♪」あたくしがこの頃に開いてしまった、「妙な悟り」の話をした。相手が「塊」である限り、こちらからは一切接触を持たない。常に、サシで話をする。相談を持ちかけられたり、何かを頼まれても、そこにもう答えが出ているのが明白な場合はさっさと追い返す。群れない。しかし、孤独を愛しているわけではない。自立を目指す。今でも、あたくしを苦しめている根底の部分に、これらの信念が深く関っていることは自分でもよくわかっているし、目標が掲げられてもそこに到達できない苛立ちが常に自分を苦しめているということも把握している。ただ、『真冬』が生まれてしばらくは、星の巡りでも良かったのか、特に対人運に関しては絶好調だったのだ。今、『絶』というわけではないが、好調なのは、「怒り」であるとか「苛立ち」であるとか、持て余しがちな負の感情を、ストレートに吐き出せる場所に恵まれているからだと思う。どこをどう補正すればコトが解決していくかを冷静に見極める能力を問われた時に、誰しもが戸惑うものだが、芝居の現場というところは、そういう凝縮された人間関係の中で、だんだん大人になっていける、そんな場所なのだ。感情がシンプルな分、相談をしあったり、話し合ったりする形態もシンプルで、しかも、内容は濃厚なので、そこで学び取るものはかなり重要なことだったりする。15の時に生まれた『真冬』・・・・あたくしでさえ、彼女の出生の秘密の記憶については朧げだったが今日、オーアエの前で吐きまくってきた毒の中に、答えがあった。ここには書かないけれど、上記の会話では収拾がつかず、結構な毒を吐きまくって帰ってきたのだ。個人的な悪口であるとか、それも徹底卑下した悪態であるとか・・・・わざと書かないようにしたのは、それこそPタイルの床に吐き捨てられたチューインガムのようなガチガチ・ネバネバした妙な人種というのが、少なからずともこの世の中に存在して、そういう人々をあたくしは、未だ理解できない。もう、別の生き物だと思っているので。しかし、そういう人々にも「人権」というものが備わっているので、こちらが不利にならないように鉄壁を以って自己防衛しているだけの話。オーアエはいじめの有様を聞いて、ため息をついた。「よく持ちこたえたなぁ・・・・結構頑丈に出来てるよ、あなた・・・・。」「うん。自分でもそう思う。」「フラッシュバックが乗り越えられればな・・・・完全体になるわけだ。」「・・・・うん。あのね、センセー。」「何だ?」「この一件がまだ収まらない頃だったかな・・・・さすがのあたしも、死のうと思ったんだ。」一瞬だけ、オーアエの表情が固まったのがわかった。「でも、死ななくて本当に良かったって思ってるよ、今は。でも、あの時のあたしは本当に壊れちゃってたのかもなぁって・・・・今、思うと怖いよ。」「さすがのあなたも、死を考えたか・・・・(苦笑)」「芝居が出来なくなって、イライラして、死にたいよぉ・・・・って吐いちゃうこともあるけどね。あれは、本当に死にたいんじゃなくて、生きたいってコトなんだって自覚もしてる。アレは、弱音(笑)。でもさぁ・・・・本当に死のうと思った時って、実際、後先考えてないんだよね。居場所を追われてもそこに居続けなきゃならない義務の重圧から、あたしは本当は逃げても良かったはずなのに・・・・逃げることも忘れちゃっててさぁ。ふっと気付いたら、高いところにいたよ(笑)。で、ヤメ、ヤメ!!と思ったわけ。」ここには書ききれないくらいの醜態というか、あたくしは悪魔にでも身を売った気分で、饒舌にその時の気分を全部吐ききった。あとちょっとなんだなぁ・・・・そんなことを思う。例えば、ミュージカルが終わってしまったその後に、ふっと力が抜けてしまって、またどこに自分を委ねていいのかわからなくなることがあると思うけれど、それでも「生きる」と決めた、あの頃の頑なな決心は15年経った今でも変わっていない。舞台に立てない時期は、何かを書こう。生きて、生き続けて、何かを生産しよう。芝居じゃなくてもいいや。ダンスだけでも、歌だけでも、何か出来ることがあったらやってみよう。夕食後、ここらでしかやらない超・ピンポイントなローカルニュース(byケーブルテレビ)でミュージカルの情報がやっていた。そういえばこの間の日曜に取材に来てたんだった。画面に映ったノーメイクの自分の姿を見て、少し変わったなぁ・・・・と思う。身体が薄くなった。でも、熱は下がってきているし、発作も出ていない。減薬も順調にいっている。オーアエはどうも不健康なあたくしのことの方がお好みらしいが、あたくしは、不健康を経験して『健康』のありがたみを知ったのであった。絶対に死なない。神様のお許しが出るまで、殺されようとも生き延びてやる( ̄^ ̄) ←コレはコレで厄介か・・・・。↑カナちゃんもとってもしっかりと宣伝してました♪今日の日記のどこが大人しかったか・・・・というツッコミはナシの方向で(笑)。要するに、ココにも書けないような密談をあの診察室に吐いてきた・・・・そういうわけです。「ミュージカル、終わって、もし腑抜けになったら、また面倒見てよね。」こういうことが吐けるのは、大概、『真冬』の時なのだが、だんだん無意識にスライドしていくこの感覚・・・・そろそろこのひとつの身体が全部を「ひとつ」として受け止める日が来る。あたくしはそれを大きく手を広げて、命懸けで受け止めようと思う。↑昔話をした後でも、スッキリするようになった♪