2003年01月13日(月)
御点前拝見


本日の夕食は、天ぷらであった。
何を隠そう、サヨコは無類の天ぷら好き。
あたくしはそこまでではないんだけど、何せ相手は揚げ物。
昨今、大好きなコロッケだって2個が限界。昔はもっと食べられたのだけど、
やっぱり、こういうのも寄る年波とかいうヤツなんですかね・・・・。
揚げ物を多量に摂取すると、ちょっと気分が悪くなる。
好きなんだけど、やっぱり限界というものがある。


しかも、サヨコときたら、一度に膨大な種類の天ぷらを、膨大な量を揚げるので、
コレをやっつけるたびに、胃もたれを起こして後悔するのである。
だって、美味しいんだもの・・・・(-。-) ぼそっ
皿にてんこ盛りにされた天ぷらを見ると、どうしても手が出てしまい、
いつの間にか、とんでもない量を摂取している。
本日も、早々に「皿を隠してくれぃ・・・・」と
吐きそうになりながら訴えた(笑)。


ところで、皆様。
天ぷらを召し上がる時に何をつけて食べます??
いちいち天汁(てんつゆ)を拵えるのも面倒だし、かといって
既製品の天汁は何か違う・・・・。
そんなこんなで、最近になって我が家では、天ぷらの時は
抹茶塩と相場が決まってきた。
これが、結構どんな素材の天ぷらにも合って、美味しいのである。
高級料亭なんかが、こういう方法をしている・・・・という情報を、きっと
山賊がどっかから仕入れてきたんだと思う。
食に関しては煩いからな、あの夫婦は。


まぁ、あたくしも、彼らの薦めるこの味にハマってしまい、
以来、天ぷらといえば抹茶塩になってしまった。
最近、抹茶は庶民の味になってきたのか、スーパーとかでも簡単に手に入る。
品質を追求しなければ、そのパック入りの簡易抹茶で、おうすくらいは
きちんと点てられる。
味はともかく、そのくらいに粒子も細かく、きちんとしているのだ。


あたくしも、一時期、サヨコに倣い、お茶にはまったことがあったが、
ここしばらくは、茶筅を手にすることもなくなってしまった。
着付けを習っていた頃は、一緒にお茶やお花を習うのもいいかなと思っていたんだけど、
如何せん、あの頃は忙しすぎた(笑)。<高校時代
今なら、お茶やらお花やらお琴やら三味線なんかも並列してやれるだけの
時間くらいはあるけどさ。
嗚呼、でも着付けだけは習っておいて本当によかったと思ってるわ。
和物の舞台を経験した時、着付けを習っていなかったら
危うく稽古着も満足に着られずに大恥をかくところだったし、
実際に、借り物の櫛を胸にしまって、そのまま失くしそうになって
脂汗をかいたなんていう思い出もある。


あと、着物のたたみ方ね。
あれができるのとそうでないのとでは、本当にお里が知れる。
肌襦袢や綿の浴衣くらいは、くしゃくしゃのまま持ち帰っても、
どうせ家で洗濯するからいいけど、
絹がちょこっとでも入った小紋やら、ウールものの冬着は
やっぱり着た後は、きちんと掛けておくか、たたむくらいのことはしておかねばならない。
稽古着なら、稽古場にそのまま掛けておくのもアリだけど
衣装となるとまた、管理も大変である。
自前のものなら尚のこと、借り物だったりすると、
着物一つたためないような子は、衣装部からは白い目で見られるし、
何より、自分が恥ずかしい。
そんなこんなで、あたくしは成り行き上習っていた着付けに、
高校卒業後も、かなり助けられたと言える。




※この間、正月にぷよ2本家を訪れた時も、
 脱ぎ散らかされた彼のいとこの着物をたたんだ(爆)。
 マジ、これじゃ、「嫁」じゃん。
 だけど、たたみながら、自分をこういうふうに躾けてくれた自分の親を
 つくづくありがたいと思った。
 大したことではないけれど、ちょっとしたところで垣間見られる「躾」の
 行き届き加減が、あたくしの親を透視されている気もする反面、
 あたくしの虚栄心を大いに満たしてくれるというのもあるんだけど(爆)





あたくしは、何もそんなことばかりを考えて、今日の天ぷらをパクついていたわけではない。
この抹茶・・・・。
何かに似ている。
ずっとそればかりを考えていた。


あ・・・・あれだ。純ココア。


あの粒子の細かさといい、こぼした時にふきんで拭き取っても
今度はふきんの方に色がガッツリ付いてしまう困りものなのだ。
似ているのは、それだけではなさそうだ。


そうそう・・・・アレよ。粉絵の具。
ひょっとすると、粉絵の具よりも、粒子が細かいかもしれない。
しかも、この色。
水彩絵の具ではなかなか出せる色ではない。
そもそも、水彩絵の具や粉絵の具は、外国のカラフルな色彩が基本だから、
古式ゆかしい純和風の色をそこから作るのは、なかなか難しい。
緑ひとつとっても、日本に昔からある色は、単色ではなかなか色見本で見ても
納得のいく色が見つからない。
この間も、本当の「蝦茶色」や「鶯色」を探していたんだけど、
絵の具にせよ何にせよ、専門店か、日本画材を置いてあるところにでも行かないと、
もう入手は無理っぽい。しかも日本画材の専門店なんて、この辺にあるわけがない。
泣く泣く諦めた。


でも、意外なところに素材というのは転がっているのだなぁ。
この抹茶・・・・あの色紙の素材に使える( ̄ー ̄)ニヤリッ
サヨコは「糊でも落としておいて、上から振るのか?」などという
全く粋でないことをのたまったが、抹茶はそんなことをしなくても、
かなりの確率で、ほとんどの紙の上にのるであろう。
和紙でなくとも、ひょっとしたら、コピー用紙でもきちんと乗って発色するに違いない。


しかも、香りが良い。
今度、緑を基調にする色紙を作る時は、抹茶を使ってみよう。
水で溶いても、いけるんじゃないかと思っている。
粉状の食紅というのは、なかなか味があって面白そうだから、
他にも色々な食材を試してみる価値はありそうだ。


「和」を追求していくと、色々なものにぶち当たる昨今だけど、なかなかどうして。
やっぱりあたくしは日本人。それが全て味わい深いと思えてしまう。


久しく茶を点てることも、華を生けることも、和服で装うこともなくなってしまったが、
何かの機会に、それとなくやってみるのもいいかもしれない。
どうせヒマな身体なんだから・・・・┐( ̄∇ ̄)┌オホホ

↑あたくしの思い込みだけか( ̄∇ ̄;)


ワールド・ワイド・ウェブという枷が、あたくしのサイトの唯一の難だが
そこはそれ。ワザでのりきるというもの。
日本語の美しさは、縦書きにこそあり。
あたくしにWEBマスターの資格を取れと、先崎氏が言ってくれたのだが、
この小技を他に流出すると、何だか自分までが溶解してしまうような気がするので
今、熟慮中なのである(取れるもんなら取ろうよ)(爆)。

あさみ


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