2017年01月17日(火) |
『湯を沸かすほどの熱い愛』 |
持ち前の明るさと強さで娘の安澄(杉咲花)を育てている双葉(宮沢りえ)は、パート先で倒れ、突然の余命宣告を受けてしまう。 双葉は残酷な現実を受け入れ、1年前に突然家出した夫(オダギリ・ジョー)を連れ帰り休業中の銭湯を再開させることや、気が優しすぎる娘を独り立ちさせることなど、4つの「絶対にやっておくべきこと」を実行していく。。。
映画が始まってすぐ映し出される宮沢りえの「お母さん」感が凄く強烈でした。
年齢を考えたら、高校生の子供がいる役は別に全然おかしくはないんだけどね。 多分、私が宮沢りえを久し振りに観たからかなぁ… 彼女に対して、常に「娘」の立場である、“ザ・ヒロイン”の姿を強くイメージしているので。 「あ〜、お母さんだなー、あ〜、そうかぁ」と、しみじみ感じながら物語が進んでいきました。
「こんなにひどくなる前に何か自覚症状があるでしょ」とか。 「高校生にもなって、こんな陰気臭いクラスってあるの?」とか。 「血のつながりがいろいろありすぎでしょ」とか。 ・・・etc ちょこちょこ非現実味なシーンもあるけど、ラストは「こんな究極のこともみんなが幸せならありかな」と思ってしまいました。
双葉はほぼ100%前向き。 こんなに普通に暮らしていけるの?こんなに冷静に物事を進めていけるの?と思うけど、ポジティブに振る舞っている中にも時々ドカンとマイナスなシーンが挟まれていて、宮沢りえの悲しい演技がグッとささってきた。
どこまでも一定の感情の夫役のオダギリ・ジョーも上手い。 この人は、こういう「ぼさぼさ」っぽい雰囲気が異常に似合うね。 一般人がこんな「ぼさぼさ」だったら目も当てられないだろうけど(笑)その雰囲気で輝けるオダギリ・ジョーは、きっとかっこいいってことなんだろうな。
いち地方の田舎街のロケーションも良く、景色が凄く「日常」だったところも良かったです。
何よりこの作品は、タイトルが1番ステキ!
>>昨日は『2016年 下半期映画』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『恋妻家宮本』
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