2011年02月18日(金) |
『エリックを探して』 |
エリック・ビショップ(スティーヴ・エヴェッツ)はマンチェスターの郵便配達員。 2度目の妻の連れ子、ライアン(ジェラード・キーンズ)、ジェス(ステファン・ガンブ)との3人で暮らしている。 交通事故を起こしてしまったエリックは、好き放題に振舞う子供たちに手を焼き、失意の中、自室でサッカーのスーパースター、エリック・カントナのポスターに向かって話しかける。 すると背後から、“君はどうだ?”と尋ねる声が。振り向くと、そこに立っていたのはカントナ(エリック・カントナ)本人だった。。。
大好きなケン・ローチ監督の作品。
「ケン・ローチ初のコメディ」なんてふれ込みだったから、どんな面白い映画かと思ったら、なんてことない、コメディは全体の20%ぐらいで、残り80%はいつもの社会派だった。
外国の映画やドラマを見ていると、「離婚」「再婚」「連れ子」は珍しくない展開。
今作も、主人公エリックは2番目の奥さんの息子2人を育てている。 でも、肝心な2番目の奥さんはいない(多分、子供を置いて出ていっちゃった?)
この息子2人がどうしようもないワルで…。 まぁ、お母さんが再婚して新しいお父さんが出来て、でも母はいずこへ…新しいお父さんに育てられている・・・。 この環境に身を置いて、真っ当な道から反れてしまうのも分からなくもないけど…。
「きっと、根は良い子なんだけど、その環境がゆえに悪い子になってしまい、悪の世界からどんどん抜け出せなくなる」 この辺りの描き方が、さすがケン・ローチ、本当に上手だなぁと思いました。
ベースになっているのは、このワル息子2人との暮らしなんだけど、そこに、最初の奥さんリリー(ステファニー・ビショップ)+自分の娘サム&孫デイジーも登場してきます。
子育てしながら大学に通うサムの為に、リリーと交替で孫の子守をするエリック。
冴えない毎日に加え、頭を悩ませる息子2人の問題…それとは対照的に、昔と変わらない美しいリリーを見て、日々、ポスターのエリック・カントナに相談する日々。
本物のカントナとのやり取りも、見ごたえがあり、ラストはほとんどコントのようだったけど、どんより感がなかったのが救いだった。
会員になっている、いつもの小さな映画館で鑑賞。
相方が「マンU時代のエリック・カントナを知っている」と言ったので、誘って珍しく2人で見てきました。
マンU時代の映像もいっぱい出てきて、サッカーファンにも楽しめた様子。
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■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『SP』 『奇跡』 『ミスター ノーバディ』 『大鹿村騒動記』
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