毎朝のジョギングとポエム作りに励むスザンヌ・ピュジョル(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、優雅で退屈な毎日を送るブルジョワ主婦。 夫のロベール(ファブリス・ルキーニ)は雨傘工場の社長で、スザンヌには仕事も家事もやるなと命令する典型的な亭主関白だ。 娘のジョエル(ジュディット・ゴドレーシュ)は、父親が秘書のナデージュ(カリン・ヴィアール)と浮気しているのは「パパの言いなりのママのせい」だと非難する。 一方、息子のローラン(ジェレミー・レニエ)は芸術家志望。 工場を継ぐことには全く興味がなく、異母兄妹かもしれないとも知らず、父親の昔の浮気相手の娘と恋愛中だ。 そんな中、雨傘工場はストライキに揺れていた。 労働組合の要求を断固拒否したロベールは社長室に監禁され、それを知ったスザンヌはその昔、短くも燃えるような恋に落ちた市長のモリス・ババン(ジェラール・ドパルデュー)に力を貸してくれと頼みに行く。 スザンヌがいつの間にか工場を運営する羽目になり、その明るく優しい性格で従業員たちの心を掴んでいくのだった。。。
思うに、ドヌーブの代表作『シェルブールの雨傘』にひっかけた邦題をつけたくて、このタイトルにしたんだろうと予想がつきますが。 「雨傘」はさほど重要ではなかった…。
原題は、『飾り壷』。 図体ばかり大きく、ただ飾り物のように居る優雅な奥様を皮肉ったようなタイトルが上手いなぁという内容でした。
雨傘会社の娘であるお嬢様⇒社長夫人になったスザンヌ。 そんな奥様が、会社を仕切るような能力があるかどうかはハテナだけど、家族や社員を巻き込んで進んでいく様子は、楽しいヒューマンコメディー物語だった。
娘と息子の姉弟のキャラクターが良かったなぁ。 私には妹しかいないけど、姉弟って多分こんな感じ!っていうのがリアルに描かれていました。
特に、母親を1番身近で見ていて、時には味方、時には厳しいジャッジになる娘が、どこの家庭でも光景が思い浮かぶようなシーンが多くて良かったです。 ジュディット・ゴドレーシュも好演でした。
最終的に話がどんどん大きくなって、「えぇ?」って感じだったけど、まぁ、大袈裟ぐらいが映画らしくて良いかな〜。
周りからは「世間知らずのお嬢様⇒奥様」と見られている人が、実はとっても大胆で、秘めた?敏腕ぶりを発揮するというは、映画の中だけではなく、現実にも無きにしも非ず・・・。
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■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『エリックを探して』 『SP』
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