2007年03月23日(金) |
『明日へのチケット』 |
インスブルック駅。 (エピソード1) 1人の老教授がローマ行きの列車に乗り込んだ。 満席の為、食堂車のイスに座る教授は、現地で便宜を図ってくれた女性秘書に想いをふくらませる。 彼女へのメールを書きかけた彼の前に、将校が座った。 扉の向こうの通路には席が取れなかったアルバニアからの移民一家が身をよせあって固まっていた。 将校がその赤ん坊のミルクを蹴散らかした後、教授はある行動をとる。 (エピソード2) 翌朝、駅で太った中年女性が若い青年を連れて列車に乗り込んでくる。 傲慢な女性の態度に、青年は嫌気がさしてくる。 (エピソード3) スコットランドからローマへチャンピオンズシップの試合を見にやってきた3人の青年がいた。
3人の監督が描くオムニバス作品だけど、登場人物もストーリーもちゃんと繋がりがある1本に仕上がっていた。
私は、電車の長旅というと、「青春18切符」で東京往復ぐらいしか経験がないけど、本当にいろんな人が乗ったり降りたりするものです。 ほとんど眠って過ごしているから、じっくり観察はしたことがないけど、(まだ目が開いている)乗ってすぐの早朝は、部活の朝練や大会に行く高校生が多く、伊豆方面に近づくと、温泉地の観光客が増えてきたり、東京に近づくと、サラリーマンが大勢いたり…etc…もしかしたら、映画の題材になるようなエピソードを抱えた人もいるかもしれません。
この作品は、「関わらなければ何もなしで過ぎていくようなこと」+映画ならではのエピソードが混ざり合って出来上がっていました。
個人的には、(エピソード2)が好き。 自分勝手を絵に描いたようなというか、顔に「我が儘」って書いてあるような傲慢なオバサンの態度が強烈でありながら、人間ドラマをよく描いていました。
ケン・ローチ監督のエピソード3は、ケン・ローチならではの作品といった感じで、主人公3人の訛った英語のセリフが聞こえてくると、「あ〜、ケン・ローチだなぁ」と思いながら見てました。
アルバニアの少年が、セルティックサポーター3人に向かって、「ラーション!ラーション!最高!」と掛け声をするセリフがあり、、、今、セルティックといえば、中村俊輔クンがいるチームとして日本では有名だけど、ラーションが在籍してるなんて聞かない…。 帰宅後、相方に「ラーションって、どこのチーム?」って聞いたら、「昔はセルティックに居たんだよ」と言っていたので、納得しました。
ラストは明るくまとまっていたので、悲観的にならずに救われたかな。
自主上映会にて、今日から3日間の限定上映。 張り切って初日に出掛けてきました。 会場はそこそこの大入り。 シネコンに比べると、スクリーンやシートはお粗末だけど、シネコンみたいにガヤガヤ煩くないし、ここは本当に落ち着く。 なにより、わざわざ夜遅くに見に来る「映画好き」の匂いがプンプン漂ってくる観客が多くて好き。
「久し振りに自主上映に来たなぁ」と思ったら、8月の『かもめ食堂』以来…結婚してからは初めてだった。
結婚してから次から次へと病気になり、環境の変化から精神的にもどんより落ち込んでる日々が続いていたけれど、(【パート2】にアップしてますが)目の大出血も綺麗に治り、子宮癌の検査もパスし、最近、やーーーっと、買い物や映画など、いろいろ出掛ける気分が上向きになってきた。
生活面でも、最初は「あれが足りない、これも足りない」発生し、休日ごとにショップめぐりやホームセンター通いをしていて、当然ながら、出費も多かったけど、やーーーっと家計の1ヶ月のお金の流れも落ち着いてきた感じ。
ゼロからスタートすると、いろいろ調和がとれてくるまでには、半年ぐらいが必要な期間だなぁ〜。
♪BGM〜『ヘアスプレー』サントラ
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■感想予告■(映画見済・感想暫待)
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