“ゾルゲ事件”の映画ではあったけれど、“ゾルゲ”の映画ではなかった、という印象。
極端に言うと…。 ゾルゲという人物が、どうゆう事をした人かは分かった。 でも、ゾルゲが、本当はどうゆう人なのかが分からなかった。
3時間は全く長く感じなかったけど、時代背景を追っていくのが精一杯のストーリーで、あまりにも淡々と物事が進んでいく為、ゾルゲの心情が伝わってこない。 弱い。 これは、ゾルゲだけに限らず、モックン演じる、もう1人の主役:尾崎秀実は更に弱く、他の登場人物も同様。
モックンは全体的にセリフが少ないので、特に彼のサイドにたって見る事は難しい。 全く感情移入ができない。 尾崎⇔ゾルゲの関係って1番重要だと思うのに、尾崎→ゾルゲへの気持ちがサッパリ…2人のコミュニストの部分も然り…しつこいですが、とにかく、心情表現が少なすぎて、、、2人は本当は、どんな人だったのか、その“個人”を、もっと知りたくなる消化不良気味の映画でした。
救いだったのは、ゾルゲを演じたイアン・グレンが良かったこと。 あと、個人的には、画家の宮城を演じた永澤俊矢は、モックンより良かったと思う。
社会の授業で常に無視される近代史。 1番知らなきゃいけない部分なのに、先生が教えてくれない近代史。 この映画を見れば、少なくとも学校の授業よりは勉強になると思う。 見て、損はしない映画だと思う。 中学生や高校生にも見てもらいたいと思う。 でも、映画としての面白みには欠ける。
あっ、あと、ドイツ人もロシア人も全員、英語しゃべってました(笑)。
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6月の前半、読書まとめパート2。
『眠れるラプンツェル』(山本文緒 著)★★ 結婚6年目の専業主婦の汐美は元モデル。 CMデレクターの夫は、仕事が忙しく、ほとんど家に帰ってこない。 マンションの隣に住む中学生の男の子を、ルフィオと勝手にあだ名を付けてコッソリ見守っていた。 毎日の暇つぶしの日課、パチンコの帰り道、偶然ルフィオと出会い、ここから2人の不思議な関係が始まるストーリー。 主人公の汐美が自分と同じ歳だったので、「こんなもんかなぁ」と思いながら、読んだ。 15歳の男の子からすると、28歳はオバサンなのか〜。なのか〜?なのだなぁ〜(T_T)
『イン・ザ・プール』(奥田英朗 著)★★★★★ 主人公は、精神科医の伊良部一郎。 彼の元を訪れる5人の患者のエピソードからなる連続短編のストーリー。 これ、最高!!!! すっごい面白い!!!! 伊良部のキャラも強烈だが、5人の患者も強烈。 ラストの「いてもたっても」は白眉! 外出先で読んでいた私は、面白すぎて、笑いをこらえるのに必死でした。 っつーか、完ぺき吹き出して読んでた(^_^#) 本読んで泣くことはしょちゅうだけど、お腹よじれるほど笑いながら読んだのって、いつ以来だろう…。
自分では、まぁまぁ本を読んでる方なんじゃないかなぁと自負しているけれど、ここ近年、自分の力で新しいお気に入りの作家を、なかなか開拓できなかった。
私は、人にオススメされた本は、とりあえず全部読む。 自分的に当たりだったら嬉しくて、その作家の過去の本も全て読み、お気に入り作家が1人加わる。 ↑最近、このパターンが多かったので、自分で手に取った本が当たりだと、嬉しさも倍増!
横山秀夫氏と奥田英朗氏。 イイ作家を見つけれた。
昨日の日記にも書いたけど、「たまには、いつもと違う作家の本を読んでみたいなぁ」って思ってる方、横山氏&奥田氏、なかなかイイですよ♪
そして、オススメしたい本、作家ありましたら、下記のメールフォームにて、どうぞ教えてください(^_^)
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来年のクリスマスに公開されるという『オペラ座の怪人』の映画版。
ファントム:Gerard Bjtler(33歳) クリスティーヌ:Emmy Rossum(16歳) ラウル:Patrick Wilson(29歳)
随分と若いキャスティングだなぁという印象。 しかし、可愛いクリスを見つけてきたもんだ☆
♪BGM♪〜『クレ』by:クレモンティーヌ ≪≪ 昨日の映画は『二重スパイ』
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