2003年05月09日(金) |
『SWEET SIXTEEN』 |
スコットランドの片田舎。 15歳の不良少年(死語?)リアム(マーティン・コムストン)は、暖かい家庭を夢見て、服役中の母親(ミッシェル・クルター)の出所に合わせ、家を購入しようと考えていた。 資金繰りの為、親友ピンボール(ウィリアム・ルアン)と一緒に、タバコ売りから、いつの間にかヤクの売人へと深みに落ちていく。。。
頑張ってやってるのに、全然上手くいかない事って、よくある。 あと、頑張りたくても、さまざまな障害があって(お金とか、状況とか)頑張れない事も、結構ある。 この映画のリアムとピンボールは、学校も行かず、悪いことをしてるわけだから、それに対して頑張るも何もないんだけど…その点を無視して言うと…空回りの頑張りや虚しさが、痛く切なく伝わってくる。
主人公リアムを演じたマーティン君は、私が思う15歳より(外見が)はるかに大人に見えたけど、悲しい表情とか不安な気持ちとか、「どうしようもない気持ち」を、よく表現してました。 あの、イギリスの空の色の下に彼の顔ってのが、すっごい合ってた。
2月に、同じケン・ローチ監督の『ブレッド&ローズ』を見た時も、「姉妹の描き方が上手だなぁ」と感じたけど、この作品も、シャンテル(アンマリー・フルトン)&リアム姉弟の描き方が非常に良かったです。
なんか、姉妹(私が二人姉妹なので、この漢字で)って不思議な存在だよね? だって、父親と母親は、あかの他人なのに、生まれた子供たちは、その全ての人と血が繋がってる。 って、そんなん当たり前の事なんだけど(苦笑)改めて思うと、姉妹って、なんだか、とても特別な存在だと再確認できた(笑)。
っと、話を戻すと、、、上記、良かった点もあるんだけど、登場人物の背景がイマイチ浅い部分が気になった。
シャンテルは、どこからどう見てもシングルマザーだと思うが、その背景が無い。 予告では、お母さんは“恋人の罪をかばって服役中”と出てたのに、それが、全く描かれてない。 どんな罪を犯して服役中なのかも不明。 お祖父ちゃんと、お母さんの恋人が、あんなに親密なのも結構ナゾ。 ↑などなど、もう少し深く描いて欲しかった。 残念。
『ブレッド&ローズ』の時もそうだったけど、ラストは、「そうなることは分かっていたのに…」、「この先、どうなっちゃうんだろう…」いう感じで、ただただ切ない。 でも、映画の終わり方としては、この手のラストは個人的にはカナリ好き。
タイトルは16歳だけど、実質的には、「16歳になるまで」を描いてます。 それと、ピンボールは、 (以下↓ネタバレスクロール) あれは、死んじゃったって事???彼も家庭の愛に飢えてる寂しい子だったよね。 リアムもピンボールも、帽子が似合ってました。
--- 最近の悩み…。 白髪、、、探すと必ず1本出てくる。 いちお、まだ20代なのに…。 これ、抜いても結局次に生えてくるのも、また白髪 なんですよね?
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