偽善的な君
 だって君は「少しだけなら背負ってあげる」と言ったんだ。
 そう「少しだけなら」と。

 其の科白が僕に如何聴こえたのか判るかい。
 どれほど偽善に満ち満ちて聴こえたのか判るかい。
 全部では無く一部だけを、君は「背負ってあげる」とのたまいたのだ。
 「少しだけ」、そう言われたら何も言え無くなる。全部自分の内に篭めて独りで押し潰されていく。

 全てを背負ってくれる心算が無いなら理解せぬ振りをし続けてくれれば良かったのに。
 本当は何も知ら無いくせに、君は理解した顔付きで僕にそう言ったのだ。
 僕がどれほど突き放された心持になるかなど考えもせずに。

 君も彼奴と同じなのだね。
 「少しなら担いであげますから」、彼奴はそう書いて寄越したのだから。
 同じ様に偽善ぶって僕を突き放すのだね。

 だから、僕はもう君を信用し無い。
 だって君は「少しだけなら背負ってあげる」と言ったのだから。中途半端な同情で更に僕を苛んだのだから。

 きっと次に君に会った時僕は笑顔で言うのだろう、「大嫌い。」とね。
2001年10月27日(土)
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