詩人
 祖父の歌を某所で見付けた。
 もっと彼の歌に触れて居たかった。
 彼の歌に触れて居る間、僕は母の故郷の土や空や風を感じて居られる。
 だが、其の後に自分の文章を目にすると途端に劣等感に苛まれる。

 「彼は偉大な歌人だった」祖父を知る人は生前の彼を知らない僕にそう説明した。
 彼と引き比べて…僕は何なのか。
 詩人でも歌人でも無い。
 詩人である、と自称するのも鳥滸がましい。
 僕の行為は唯言葉を並べ立てるに過ぎぬ。

 誰かが書いてたね、「君も詩人じゃなかったのか」と。
 あの時は虚しくて言え無かった。

 僕は詩人ではない。
 こんなものは「詩人」では無い。
2001年07月30日(月)
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