逃処
 一つ逃げ場所を作ったと思ったら次の瞬間には逃げ場所が逃げ込めない場所に変化している。
 もう一つも残ってない。

 小学校の頃、よく僕が夕陽を見に登っていた近所の山は宅地開発で消えました。
 石灰質ばかりで危なかったけど僕が遊ぶ分には充分の場所であったのに。
 よく僕が泳ぎに行った川は不必要な河口堰の建設と共に魚の居ない濁った水の流れに変わってしまった。

 中学の時、僕が逃げ込む手段にしていた読書にも逃げられなくなった。国内有数の蔵書を誇っていた学園の図書館の本を全て読み通してしまった。見栄を張る為にしていた勉強にも時間を取られた。

 男に逃げても意味は無い。後悔しか残らないのは判っている。
 一瞬逃げれたと思ってもどうせ直ぐ其処は逃げ場所では無いと思い知らされる。頼ろうなんて考えるべきで無い事は重々承知している。

 ネットでなら僕の逃げ場所を確保出来ると踏んだのは僕の思い違いであろう。
 今更思い知った訳ぢゃないさ。しかし、少しくらい夢を見せ続けてくれてもよかろうて。
 僕は逃げ場所をどんどん移している。ねぇ、その意味を判っていて追い詰めてるの?
2001年01月13日(土)
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