知らんけど

2003年01月18日(土) イチロー

イチローの本ですが、大変興味深く読めました。彼の考え方の中でも特に印象的なのが、個がベストを尽くして結果を出せる集団というのは集団としてもすぐれているという考え方でした。彼は集団での馴れ合いが大嫌いだそうです。

以前から私が抱いている日本の集団の馴れ合い感覚への違和感をイチローも別の言葉で語っているので、それがとても嬉しかったです。彼のマスコミに見せる態度は非常に冷たい感じがしますし、もう少し愛想が良ければいいのにと思う事もあります。しかし、彼が恐れているものがそういった集団の馴れ合い、マスコミを筆頭とする日本の集団文化というものがあったのではないかと考えると少し許せる気がしました。

日本では和が尊ばれます。私も和という文化は非常に優れたものだと考えています。和が本当の力を発揮するとすごい結果が出せるということもわかります。しかし、昔はともかく現在の日本の和というのは馴れ合いの集団です。個々がどのようにして責任を回避するか?という部分に力を注ぐような集団です。赤信号みんなで渡れば怖くないと言ったビートたけしが、そんなことを考えた上で言ったのかどうかわかりませんが、現代日本の集団文化を的確に示した言葉としては分かりやすい言葉です。

何か忘れていた自分らしさとか、自分の夢とか、自分の生活とか、自分の考え方とか、まわりの目を気にせずに自分の力を発揮していく姿というのを改めて考えさせられました。たまにこんな本を読むのはいいですね。イチローは尊敬できるすばらしいアスリートです。


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