緩やかな調教 - 2001年07月04日(水) 引き続き試験勉強のため、会社帰りに調布へ。 今日は現代文。 範囲は、文学史ちょこっとと『山月記』だけらしい。太っ腹だなぁ。 ちょっとがんばれば簡単にいい点をとれるチャンス!がんばろ。 教科書ガイドを傍らに、超深読みを展開。 小説なのに好きなことを感じながら読めないのは不自由でムー太郎には気の毒 だけど、試験対策なので割り切って通り一遍のことを覚えてもらうしかない。 一方、私は好きなように読んでいい訳で、以前に読んだことがあるお話を時を 経てまた読むおもしろさを堪能できた。 高校時代に『山月記』を読んだ時、主人公の李徴は相当感じが悪い厭なやつと して感じられ、読んだ後も「つまんなかった」という感想しかなかったけど、 今読んだら彼もかわいいとこあるじゃん、と思われてきて新鮮。 仕事上の理想のために妻子を省みないところも、偉そうなくせに怖がりな ところも、発狂しちゃうくらい心が弱いところも、世の中に迎合できない 頑ななところも、割と魅力的。 「ヤレヤレ」と思いながらもこういう人と根気強く毎日を過ごし、その時間 の中でふとその人がよく見える瞬間を見つけて喜んだりして、それはそれで いいもんだよにゃー、と思う。 実際、配偶者であるジュンコの性格は、怖いほど李徴にそっくり。 ツボに入るわけだ。 それにしても私、確実にM体質になってるっぽい。 ジュンコとの共同生活そのものが緩やかな調教になっているのね、きっと。 おそろしや、おそろしや。 -
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