丘から見えるもの - 2001年02月17日(土) 三鷹〜吉祥寺〜渋谷〜桜木町〜関内というルートを予定し、滅多に乗ることのない 朝早い時間の電車に乗って伊勢崎町に向かう。 いきなり混雑していて驚き、みんなこんな早くから休日を満喫しようなんてすばらしい 根性、なんて思う。 うつらうつらしながら電車に乗ってたら、井の頭線神泉駅(渋谷目前)でアクシデントが。 何と、急に具合が悪くなったらしいオーハシくんが「すぐ追いかける」と言い残して電車 から降りてしまった! 結局1本後の電車で渋谷へやってきたけど、暖房がさっぱり効いていなかった車内で 身体が冷えたのが悪かったらしくとにかく具合が悪い様子。 どうにか暖かくてグッタリできる場所で休ませてあげなくちゃ、と捜しまわった (何せ休日の早朝なのであまり空いてるお店がない)結果、宮益坂のファースト キッチンに落ち着く。 有難いことに暖房がガンガン効いていて長いイスもあったのでそこでしばらく横に なって休んでもらう。 試しに私がいつも持ち歩いているめまいの薬も投与したし、できる処置はすべて とったハズ。あとは待つ以外どうしようないので、その間サイちゃんと私は持って きた歯ブラシで歯磨きをしたり、話したりしてお得意のダラダラした時間を過ごす。 1時間ほどすると多少顔色も良くなり、本人も出発したいというので東横線に乗る。 3人とも座るなり眠ってしまい、起きたら桜木町だったという感じ。京浜東北線に 乗りかえて一駅、9:00過ぎ頃ついに関内に到着。 看板を目印に松坂屋に到着すると、既に150人ほど(多分)の人が並んでいる。 でも、もっとすごいことになっていると思っていたのでちょっとほっとしながら列に 加わる。 朝だというのに陽射しが強く、それほど寒くない。 何のためらいもなく「ゆずっこ」と言えるであろう年齢の子たちに混ざって並んで いる自分(っこ、にやや抵抗を感じる)が我ながら不思議で面白いなぁ、なんて 思いながら並ぶ。 途中、某ゆずサイトの人々に携帯でメールを送ったりして、すっかりイベントっぽい 盛り上がったムードを感じまくる。 結局欲しかったのれんやボールペンやツアーパンフは瞬く間に売り切れたので買えず 終いだったけど、楽しかったからいいということにしよう。 その後6階でやっていた写真展なるものにも一応行ってみる。 ほとんどがアルバムやシングルのジャケ写を拡大したものでお馴染みの写真だった ので、サイちゃんと「岩沢氏のスタイリングにおいて北川氏よりも手抜きが感じ られる問題」についてワイワイ言いながら見る。 そしてやっぱり北川さんの方がひいきされている、という結論に。間違いないってば。 1階のユニクロをちょっと流してる時に、やっぴちゃんが会社のお昼休みに抜け出して 会いに来てくれるという連絡が入ったのでしばし待つ。オレンジ色のやっぴちゃんは 予告通り藤原竜也くん似の男前な女の子で、ほれぼれする。 束の間のランデヴーだったけど、楽しかった。 彼女と別れた後、お腹が空いたので『富貴』に行ってみる。 でも残念ながらランチはやってないらしく、今回は外から眺めただけで終わって しまった。次回はちゃんと夜にやってこよう! 吉野屋に行きかけるけど、ことのほか混んでいたので近くのジョナサンに行き先 変更。オーハシくんはまぐろ丼、サイちゃんと私はランチ(鶏肉のゆず風味焼。 わざと?って感じのタイミング!)を食べる。 オーハシくんが今度就職活動だというので、主に仕事について話ながら食べる。 これからどうしようかと相談し、やはりこれしかないでしょうという ということで「からっぽの木」に行くことになる。 昨日ネットで調べたところによると京急の南太田か保土ヶ谷駅が最寄りということ だったのでとりあえず保土ヶ谷に向かう。 遠かったらバスに乗らなきゃいけないので、駅員さんに清水ヶ丘公園に行きたいの ですがと相談すると大したみちのりじゃないので歩いて行けば、と行き方を説明 してくださった。 しかし、これが大ハマリの始まり。 そもそも、最寄り駅が保土ヶ谷というのからして間違ってたみたいなんだけど、 歩いても歩いても全然それらしきものが見えてこない。 途中にあるタクシー会社で行き方を聞いて、多少方向を間違えていたことが わかり修正。 しかし、聞いた方向にいくら進んでもなおそれらしきものは見えてこない。 「ただ心臓破りの坂」のお手本みたいな坂道が延々続く。 この道のりがたいしたことないなんて、あの駅員さんはどんな体力の持ち主だ? と口々に疑問を表明し、不安をごまかしながら進む。 すると、オーハシくんとサイちゃんが「野球のライトが見えた!」と言う。 確か清水ヶ丘公園には野球場もあるから、そこに間違いないと思われる。 早歩きになったわたしたちは、とにかくそれが見える方へ。 すると、あったあった!ついに清水ヶ丘公園らしきものを発見。 とはいえ野球場、広場、体育館などがあり、とても広いのでどれがからっぽの木 なのかわからない。 辺りを油断なく見回しながら「コレか?」「アレか?」という調子で、木という 木をチェックする。 ビデオで見る限りではちょっと小高くなってて、林立してるんじゃなくて1本 離れて立ってる感じだったよね、と口頭確認しながら石造りの広場を越え、 少し登った先にある別の広場(こちらは土)に出ると。 あった!あったぁぁぁ!! 寒い季節だから、葉っぱこそないけど、あれはまぎれもない「からっぽの木」。 思ったより大きくなかったけど、それもやっぱり葉が繁っていないからかな。 高い場所だからか激しい風が吹いていて髪がメデューサのように四方八方に 散らされるけど、それにもめげず写真撮影。木だけの写真も撮って一同かなり 満足。でも、気温が低すぎてなかなかポラロイド写真の画像が浮かんでこない。 何がすばらしいと言って、もちろん木の佇まいもそうなんだけど、その丘から 見える風景がすばらしくって。 会社の事務所がが10Fなので、窓越しに街の風景は見ることができるけど、 こんなふうに何にも遮られずに遠くまで見渡すのは別格の気持ち良さがある ことがわかる。 しかも、見えるのが生活の場所、というのがとてもいい。 旅先で民家を見ると、あぁここでも誰かが色んな出来事に一喜一憂しながら しっかりと暮らしているんだなぁ、と思って改まった気持ちになることがある けど、それが圧倒的なスケールで繰り広げられている感覚がある。 団地、工場、スーパー、動く車、全てがそこに誰かが生きていることを一斉に 伝えようとしているかのようで、意味もなく励まされる。 そう、些末なことに翻弄されながらも生きているのは、私だけじゃない! ところでこの場所、京急の井土ヶ谷や南太田駅からくれば近いそうで。 後から続々と違う方向からやってきた松坂屋の袋を持ってるどう考えてもゆず 好きの人たちに聞いてみたらそう言ってた。 人も増えたし、三人とも限界まで体が冷えてきたので、みんながやってくる方向 から下りることに。口々に感動を訴えながら下りると、あっけないほどすぐに バス通りまで出る。 ほんと、あの苦行のようなハイクは何だったんだろう?というくらいあっさりと。 徹夜で騒いだこともあって、三人とも疲れきっていたので駅まで行かずバスに 乗ることにする。バスだと乗り換えなしで桜木町駅に出られるから、なおさら 有難いし。 バスは結構混み合っていたけど、途中から座れて終点の桜木町まで寝てる間に着く。 疲れていたのでそのまま帰ることにして、更に東横線に乗るなり眠る。 発車前に寝て気付けば渋谷、のワープに成功。 いやほんとに一瞬で着いた感じだった。 年齢を省みず無茶なスケジュールで挑んだ横浜プチ遠征だったけど、ほんと 盛りだくさんで大満足! 帰ったら何も考えられず寝てしまうと思うけど、眠りに落ちるその一瞬前、 ひととき今日の余韻に浸ることを忘れないようにしよう。 -
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