Diary?
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ああ、この仕事しててよかった…
今日は、図書館関係の団体で催された見学会に行ってきたのだ。時々あるんだが、様々な図書館が見られてなかなか面白い。
しかし今日のはもう、嬉しくて嬉しくて。
見学先は、丸の内の「日本工業倶楽部会館」。大正9年に完成し、関東大震災、東京大空襲を生き延びた建物である。会員じゃなければ滅多なことでは入れないのだ。
--日本工業倶楽部のサイトより引用-- 日本における数少ない本格的なセセッション様式の建物で、全体に、「雅にして堅」「簡単荘重」を旨としていて、国賓を迎えることを考慮して、入り口にはドリック・オーダーが配され、正面階段も広くとられている。正面屋上には小倉右一郎作の二つの人像が置かれ、男性はハンマー、女性は糸巻きを手にし、当時の二大工業石炭と紡績を示している。 --引用終わり--
昨年、隣に新築された三菱信託銀行本社ビルになかば埋め込まれるような形で保存・修復が終了した。設計担当者の話によると、戦争の頃にかなりいいかげんな修理がされたりして台無しになっていたようだが、今回かなり忠実に以前の形に戻せたとのことである。ただ照明だけは大幅に増設しないと、暗くてしょうがなかったらしい。天井高いしなあ。
建物はもう、よだれが出そうな素晴らしさであった。イギリスの倶楽部建築を意識しつつも、大正時代の建築らしく様式のごった煮。細部のレリーフなんかも、職人さんが石膏で型を取って再現してあって見事。
しかし一番びっくりしたのは、免震構造の上に乗せるためにどうしても120センチ動かさなければならなくて、「曳家」を実行したという話であった。つまり、丸太のコロに乗せて引っ張ったのである。呆れた。
http://www.re-port.net/report/?number=4009 http://www.re-port.net/report/?number=4010
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