【Realistic Pillow】
秋野京



 いきなりキッドvコナン

「深夜の散歩は如何ですか?」
そんな言葉と共に俺の視界を奪ったのは
見慣れた、目に痛い程の純白。
最近すっかりヤツのペースに乗せられている俺は
まんまと東京タワーの上へ連れ出されてしまった。

「夜景がキレイだな〜」
そう呑気に呟く怪盗は俺をしっかり後ろから抱きかかえている。
「イキナリこんな所に連れてきやがって…しかも何だよ、
この体勢」
冷たい俺の言葉にも相手はめげない。
「だって急に抱き締めたくなって。こうしてると何か幸せで」
そして俺を抱き締める腕に軽く力を込める。
相変わらず変なヤツ……でも。
少しだけならいっか、なんて言ったらコイツは驚くかな?
ほんの少しの…一時の幸せを願う俺に。

2001年03月05日(月)
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