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■ ボツネタ〜出逢い編(ホムコン)
突然俺の視界に飛び込んできたのは金色の光。 それはほんの一瞬の出来事だったけれど。 あれから数日経った今も俺の意識はあの日に 立ち止まったまま…
人間と天界人の間に生まれた俺は異端の者として この天界では扱われている。俺の右眼は異端の証の 金晴色。ここでは誰もが俺を疎み、蔑む。…別に それも悪くはない。誰に干渉されるわけでもなく 俺は俺でいられるのだから。
「何じろじろ見てやがんだ」それがあいつの第一声。 俺を真っ直ぐ見据える瞳の色は吸い込まれそうな、 深い紫暗で。俺は思わず息を呑む。
二度目の出逢いは本当に突然で。偶然で。 ずっと探していた大切な何かを見つけたような。 そう。多分それが幸せの始まり。
「恐ろしくはないのか?俺のこの瞳が」 自嘲気味な俺の問いかけに、事も無げにあいつは言った。 「バ〜カ。そんな色、珍しくも何ともねぇんだよ」 そして鬱陶しそうに、肩に掛かった金髪を背中へと流した。 「そうだろう?」 俺を見つめる瞳はやはり真っ直ぐで。それが嬉しくて。 知らず笑みがこぼれた。
あの日手に入れた真実は今もこの胸に刻まれている。 ……金蝉……
end.
2001年02月02日(金)
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