アナウンサー日記
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2007年02月07日(水) 映画「武士の一分」を見た!

映画「武士の一分」
http://www.ichibun.jp/


「武士の一分」とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目のこと・・・。


藤沢周平原作であり、山田洋次監督であるから、「手堅いデキの映画」であることは、見る前から分かっている。

問題は、檀れい、坂東三津五郎、緒形拳や桃井かおりなど、日本を代表する実力派俳優たちの中で、果たしてキムタクがどのような演技をするのか?・・・ということ。

それにしても。
こういう見方をすること自体、私が彼を「俳優・木村拓哉」としてではなく、「アイドルグループ・SMAPのキムタク」という捉え方をしているのだなぁ、と改めて気がついた。

私自身は、「映画にどんな有名俳優が出ているか」普段まったく気にしない。
映像も音楽もキャストも、映画の一部でしかない。全部ひっくるめて、ひとつの作品なのだと思っている。
前宣伝で、一部のキャストを大々的に取り上げているのを見ると、一気に白けた気持ちにさせられてしまう。
アイドル俳優のプロモーション的な価値しかない映画に、私は興味を感じないからだ。

そういうわけで、公開前からキムタク主演がやたらと話題になっていることで、逆に興味を失っていた本作であった(爆)。
だが、やはり仕事上、これだけの人気作を見ないわけにはいかないだろう・・・ということで、ようやく重い腰を上げて見に行った次第である。


感想は・・・良くも悪くも、「キムタクの映画」と感じた。


木村拓哉さんの演技は、映画の中で「浮いていた」。
ヘタだと言っているのではない。例えば殺陣シーンは、さすが剣道の経験者だけあって、実に堂に入ったものであった。

だが、他のキャストが江戸時代の風景・空気にしっとり馴染んでいたのに較べて、彼だけが違う空気をまとっているように見えたのだ(※その違和感は不快なものではない・・・ていうか、結構好きだったりして)。

その理由はなんなのか?

時代を代表するスーパーアイドルの輝きゆえか、ただ単に時代劇の雰囲気に慣れていないだけなのか・・・。

・・・わからない。

もちろん、作品としては面白かった。

でも、主演が木村拓哉さんではなく、たとえ地味でも演技の上手な中堅俳優だったら、もっと「ストーリー」をしみじみと楽しめたような気もする。


きょうの映画館は、八分の入りだった。
人口の少ない長崎で、今週末に上映打ち切りとなるタイトルとしては、異例の動員だろう。

興行的には『キムタク主演』は、もちろん大成功だったのだ。

映画が「趣味」でなく「ビジネス」で作られている以上、ヒットすること以上に、重要なことは無い。



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