アナウンサー日記
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作家先生とは、六つ離れたワタシの姉のことである。
ご存知の方も多いかもしれないが、(隠してないけど・・・笑)、姉は長崎在住の児童文学作家だ。
このヒトは、ワタシがまだ物心つく前から、ずーっと「小説家になるんだ」と言っていた。なんでも作家先生が5才のころ、天井からまぶしい青い光の塊りが落ちてきて頭を直撃し、「あなたは小説家になるのよ」と透き通った少女の声が聞こえたんだそうだ。なんとも不思議な話だが、それで本当に小説家になってしまったんだからスゴイものである。
・・・こう書いてしまうとなんだかなりゆきで小説家になってしまったようだが、姉が「もの書き」になるために費やした情熱と労力がどれほどのものだったか、すべてとは言わないけれど、ワタシは知っている。また、デビューすれば万事OKかというと、そんな簡単なものでもない。 それをすべて書いていると大変な分量になってしまうのでいちいちここには記さないが、簡単に言うとまず大手出版社のコンクールに勝ち残ってデビューすること、その作品を「本」として出版すること、そしていよいよ「プロの作家」として出版社の様々な注文に応え仕事を安定させること・・・と、プロの世界には様々なハードルがあり、やはりアマチュアとは一線も二線も画す厳しさがあるということだ。それは、なんだか「ホンワカ」したイメージのある児童文学の世界に於いても、少しも変わらない。
15年前、村山家には「あたしは小説家になるんだ」と言ってロクに就職活動もしない大学生の姉と、「人は何のために生まれてきたのか知りたい」などと公言し高校に通わなくなった弟がいた。ふたりの両親の悩みはさぞや深かったろうと今にして思う(笑)。しかしその6年後、姉は毎日新聞の童話新人賞を受賞し、翌年、弟は地元放送局のアナウンサーになった。
本当に人生は面白い。だが、ワタシたちが面白くなるのは、まだまだこれからなのダ。(特にワタシ・・・笑)
あ、言い忘れてた・・・作家先生、さんじゅううんさいの誕生日、おめでとー。
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