2008年05月17日(土) |
■ルドルフ The Last Kiss |
マチネは、用事が出来てオケピでチケットを手放したのですが、 友人が取ってくれたソワレで集団観劇。
いやあ、すかったとしました! なんか、久しぶりにミュージカルらしい(って、そんなに見ているワケではないのですが) ミュージカルを見た感じ。
帝国劇場中に、井上芳雄さん&笹本玲奈さんのお二人の歌声が響いておりました。 主演、二人が歌が上手いミュージカルって、 いいですねえ〜
脇も壌さんはじめ、達者な方ばかりで、指揮者もノリノリで、楽しかったです。
まあ、話はアレなんですけどね。。。。。。。。。。 オーストリアのルドルフ皇太子と、マリー・ベッツェラの心中話し。
ひらたく身も蓋もなく、云ってしまうと、 おぼっちゃん皇太子が、帝国主義から民主主義に移行するのを、 根回しも、策略も何にもなく、主張して、周囲から孤立しちゃって、 生き延びるチャンスはあったのに、ごてごてに廻って、 にっちもさっちもいかなくなったから、好きな子と、 心中しちゃおう、心中しちゃったって、話しなんですけど。。。。。
<(_ _)>
すいません。楽しかったですよ。 井上クンの表情にぐっとしめつけられたりもしましたよ。 良かったんですけど、 そのぉ、話しがまあ、ひらたくいうと、超薄っぺらいというか。。。。
終演後、お友達とタイ料理をつつきながら、語ったのですが、 もうちょっと、お話しに深みが欲しかったと。
運命の恋を重点に描かれているせいか、恋に酔いしれている二人が、 あまりにも綺麗すぎるのですが、今、史実として明らかになっている、 二人の現実とそぐわない所が多すぎる。 (そうなんですってと、レクチャーを受けました)
二人の背景を知らない私だって、 マリーのお家の事情とか、 ルドルフのパパとママ(ヨーゼフ皇帝とエリザベートなんですが) のこととか、もっと掘り下げて欲しかったです。
大体、一目惚れで、いいんですか?そのままつっぱっしていいんですか? と、ちょっと影で大笑いしそうになってましたよ。実は。←ひどい。
それから、もう、一層のこと、暗躍していたターフェ首相が最後まででばって、 二人を暗殺しちゃったことに、しちゃえばいいのにと、思いました。
いや、だって、秘密の関係を続けていた二人が死を決意し、 公共の場である舞踏会に赴き、最後のダンスを踊る。 その決意も二人も美しいのですが、なんか、死ぬ前だから、 何でも出来ちゃうよねぇと考えると、ちょっと拍子抜けします。 どうせなら、自分らしく生きることを皆に表明する為に、舞踏会に 行き、そのせいで殺されてしまったという方が胸を打つのではないかと。
なんか、テキスト、原型を留めない位、改作されているらしいし。(;´Д`)
後、演出の亜門さんはS席の人しか考えてないとツッコミが。。。 照明とか凝っていてるんですが、見えない人には見えないよと。 大きな劇場の演出は苦手なのかしら? 装置は、背景の名画のぶったぎりがうざかったです。 松井るみさん、好きなんですけど。
それでも、見て良かったと思えるのはやはり、キャストの力でしょう。 ミュージカルはやっぱり、歌が上手くないとダメなんですねえと、 改めて。←だって、その当たり前のことが出来てないミュージカルが、 やっぱ多すぎるよ。興行主、なんとかして下さい。
後、席があるなら当日、直前割引制度を! 勿体ないよ、面白いんだからさ!
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