ちゃーむす日記
ちゃーむす



 群衆の中の孤独

”群衆の中の孤独”って感じたことがありますか?

その昔、私がまだ10代後半だった頃__。

その頃の私は、北海道に憧れを抱き、”北”に何度と無く旅に出た。
その為にアルバイトをしてお金をため、毎日”北”を思いながら過ごしていた。

ある程度お金がたまると、旅に出た。
周遊券を買い、ユースホステル(懷かしい!!)に泊まり、時にはわざと夜行列車で寝たりもした。
大きなリュックに、TシャツにGパン、スニーカー(時にはビーチサンダルで歩いたことも!)といういでたちは、”北”では珍しいわけでもなかった。
昔で言う「カニ族」と言う類なのだろう。
(なんでカニ族かって?荷物が大きくって改札口を横向きにしか通れないからです。)

一人旅だからと言って、めったに寂しいとは思わなかった。
電車の中では、隣に座った人々はいろんな話しを聞かせてくれたし、お菓子やジュース、時にはウイスキーをくれた人もいた。
「ここで降りて嫁にこないか?」と強引に手を引いてくれたおばちゃんもいた。(笑)
そして、ユースホステルでは、それぞれ一人旅の人が集まり、いろいろな言葉を交わすうちにいつのまにか、友達になっていた。
毎日が、出会いだった。

でも・・・。
今でも覚えていることがある。
札幌の街を一人で 人ごみの中を歩いていた時、
ふっと、寂しくなった。
こんなに大勢 人がいるのに、
こんなにお店が沢山あるのに、
人ごみに流されながら、むしょうに寂しくなった。

その時、初めて”群衆の中の孤独”を感じた。

今でもあの時の寂しさは、なんとなく胸に残っている・・・。




2001年02月21日(水)
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